20代の頃から「生き方」について、数々のインタビューを受けてきた藤原美智子さん。内面の美しさを引き出すメイクや、美しく心地よい生き方は世代を超えて女性たちを魅了し続けてきました。
美しさと生き方は、同一線上にあるもの。環境がキレイを磨き、オーラを輝かせるから藤原さんの暮らしから今、改めて学びたい5つのこと。
1
「その肌も体もマインドも、
食べるものがすべてをつくっている」
口に入れるものは、食べる化粧品。だから、新鮮でできれば有機栽培のものを選びます。年代によって、食べ方や量は変わっていくのは当然。私はますます素材をシンプルに調理するようになりました。
2
「家も体もシンメトリーでシンプルがいい」
窓や配置など、子どもが絵に描けるくらいシンプルで左右対称が落ち着きます。そこにほんのちょっと崩しを入れると、安定感はありつつ、その人らしいエッセンスが加わるのです。
3
「自分らしさはミックステイストで」
好きなものってずっと変わらない。20代の頃に買ったチェアや小物は今でも現役。インテリアはアンティークやアフリカン、ナチュラルスタイルのミックス。居心地がいいだけでなくいろいろなテイストの化学反応で個性が際立つの。メイクもファッションもそう。
藤原さんは46歳がライフスタイルの大転換期だったそう。
46歳のときに生活を変えたら
体も心も健やかに大転換
東京から車で3時間。藤原さんが週末を過ごす家が静岡県・下田市の海から歩いて数分のところにあります。東京より2〜3℃暖かい下田では、10年前から少しずつ育ててきた元気いっぱいの野菜や花が待ち受けています。
「とれたての野菜のおいしさったら、格別。春菊って、苦くないの。甘くて柔らかいの。栄養たっぷりの"生きている食べ物"をいただくことに、幸せを感じています。あ、その前に、下田に着いてまずすることは雑草を抜くことね(笑)。太陽を全身で浴びた植物はのびのびとして、成長も早い。うれしい忙しさに追われています」
人気ヘア・メイクアップアーティストとして多忙を極めていた42歳のときに受けたインタビューで、「日の出とともに起きて、日の入りとともに寝る生活をしたい」と語っていた藤原さん。
「無理な姿勢でメイクをするから体はカチコチに歪み、悲鳴を上げていた。整体やセルフケアなどあらゆることを実践して、体を柔らかくすると気持ちも軽やかになることを実感しました。そして46歳のときに朝型生活に変え、夜のPC作業に終止符。朝日を毎日浴びるという当たり前のことが新鮮で、体と心は密接につながっていると感じたのは大きな発見でした。だから49歳〜51歳の間に訪れた更年期症状も、今思えばホットフラッシュのようなものはありましたが、当時熱中していたマラソンをしているうちに過ぎ去った感じ。心身ともにつらいときはメンタルより、生活習慣や体を変えたのが私にはよかった。人は環境や習慣に10日で慣れる生き物。体が変われば心もついてくるものですね」
次回は美しく生きるためのヒント5の続きをご紹介します。
撮影/山下みどり 構成・原文/鵜飼香子