髪と頭皮に優しい白髪染めでツヤ髪に!
年齢を重ねるごとに頻繁になる白髪染めで、気になるのは髪と頭皮へのダメージ。
悩んでいる人は、今こそ見直すときかもしれません。
植物由来のヘアカラーが注目です
昨今のオーガニックブームでヘアカラーにもその波が!
天然成分100%のヘナをはじめ、多彩に登場しているハーブなどを使ったヘアカラーは、試す価値アリです。
今回は、「ヘナ」の染め方について詳しくご紹介します。
お話を聞いたのは
齋藤 徹さん
(ヘナマイスター、「マシュー広尾」代表)

資生堂美容学校を卒業後、都内のヘアサロン勤務を経て、1996年に「マシュー恵比寿」を開業。ヘナ歴20年の経験をもとに、2017年にヘナ専門サロン「マシュー広尾」をオープン。ヘナ教室も定期的に開講している
「ヘナ」ってどう染めるの?
お客さまからリクエストの多い、
自然な髪色がかなう2度染め
白髪がオレンジ色に染まる天然100%のヘナは、白髪の生え具合によっては素敵なハイライト効果を生みます。でもオレンジ色の髪では日常生活に支障がある場合も。そのような場合におすすめなのが、ハーブを組み合わせた2度染め。
「オレンジ色に染めたあとにさらに『インディゴ』で重ね染めし、ダークブラウンに仕上げます。『インディゴ』入りのヘナで1度染めすることもできますが、2度染めのほうが色もちがいいので人気があります」(齋藤さん)
■1度染め■
1 ヘナの染料の元となるパウダーから色を選ぶ

マシュー広尾で使用しているのは天然100%ヘナの「ナチュラル」(上写真右端)と髪色を暗くする「インディゴ」(右から2番目)のほか、その両方を7:3の割合でブレンドしたもの、色のつかないトリートメントタイプの4種。今回は、最初にオレンジ色に染まる「ナチュラル」を使います
2 「ナチュラル」のパウダーを湯でペースト状に
3 根元に塗る

髪が伸びてきた部分のリタッチをするため根元から塗りはじめ、その後に髪全体にヘナを塗布します。ヘナの成分は時間をかけて徐々に抜けていくので、通常のヘアカラーとは違って毎回髪全体に施すのが特徴。繰り返すほどにヘナが定着して髪が美しく整います
4 全体に塗る
5 ラップをして40分ほどおく

40分ほどおくとヘナの成分が髪に浸透するので、一度「ナチュラル」を洗い流します。白髪だけがオレンジ色に染まって、黒い髪はやや明るい色に。白髪部分をオレンジ色に染めたい場合は、これでカラーリング終了。2度染めをする場合は、タオルドライをして濡れた髪のまま、次のステップへ進みます
6 洗い流す
2度染めのプロセスと仕上がりは次ページでご紹介します!
■2度染め■
7 「インディゴ」のパウダーを湯でペースト状に

「ナチュラル」で染めた髪を、さらに「インディゴ」を使って同様のプロセスで染めます。30分ほどおいて洗い流すと、髪全体が自然なダークブラウンに! どちらも自然成分なので、空気に触れて酸化することで半日~1日後に落ち着いた色合いになります
8 髪全体に塗る
●こんなにキレイに染まりました●
Before
前回のヘナ染めから約1カ月。髪が伸びて、生え際の白髪が気になります
1度染め
「ナチュラル」で白髪がオレンジ色に染まり、全体的に明るい髪色に
2度染め
「インディゴ」が加わることで髪全体がダークブラウンに仕上がりました
梶川琴子さん(会社員)

髪のダメージケアのためにヘナを始めて10年以上。いつもは「ナチュラル」のみの使用で、今回初めて「インディゴ」を使った2度染めにトライ
※2度染めする場合、トータルで2時間~2時間半かかります
次回からは、「ヘナ」で美ツヤ髪をキープしている4人の方々をご紹介していきます。
撮影/フルフォード海 取材・原文/中込久理 指導&撮影協力/齋藤 徹(マシュー広尾)