こんにちは、ギリコです!
今日はじゃじゃ~ん。
表参道にきています。
その理由は……
ふ・ふ・ふ。
髪
です!
でもヘアカットに来たのではありませんよ~。
19歳からストレートパーマをかけ続け、40代に入ってからは白髪染も開始。
長年髪が傷むことをし続けた結果、乾燥し硬くてゴワゴワになってしまった現在49歳のギリコの髪。
なんとかしたいとダメージヘア用のシャンプー、トリートメントのほかヘアパック、洗い流さないトリートメントをあれこれ試してきました。
女性向けのメディアの編集者をしていると、コスメや美容家電、サプリメントなどさまざまな新製品を試す機会があります。
とくにこの数年でマーケットがすごい勢いで大きくなり、レベルも高速で進化していると実感するのがヘアケア製品。
国産ブランド、海外ブランド問わず新製品が毎シーズン出て、高額なもの(1万円以上する頭皮用美容液とか育毛剤とか)やバイオテクノロジーの会社が研究開発した遺伝子レベルにまでアプローチするハイテクなものまで登場!
何かよいものを探そうすれば、たくさんの情報が手に入るようになりました。
そんなある日、とあるフランスのブランドから新製品のサンプルが。
製品に同封されていたパンフレットには〝とてもドライ傾向のヘア向け〟と書いてあります。
……なんと。
と・て・もドライ傾向のヘアとは!!
まさにギリコの髪のことです!
開けてみるといろいろなものが入っていました。
5種類もあります。
それぞれの使い方もけっこう細かく記されていました。
・オーバーナイトトリートメント
(就寝前に使用する洗い流さない集中トリートメント。
髪の中間から毛先を中心に全体に塗布)
・プレオイル
(シャンプー前の乾いた頭皮と髪に直接スプレーしてなじませる。
5~10分放置した後、シャンプーする)
・シャンプー
(予洗いした後の髪に使用。髪と頭皮を洗った後2~3分放置してからすすぐ)
・マスク
(シャンプ―後水気をとった髪に塗布し5~10分放置してなじませたら洗い流す)
・デイクリーム
(乾いた状態、タオルドライの髪に使用。髪の中間から毛先を中心に全体になじませる、日中何度でも使用可能)
パンフレットに再び目を落とすと全部製品にシアバターとシアオイルを配合とあり
〝シアバターとシアオイルが髪を深くうるおいで満たし、なめらかに整える〟と紹介されていました。
シアバターはシアの実からとれる保湿性に優れた植物性油脂。
よくリップバームとか石鹸に入っていて、まさにバタ―という名がぴったりな感じの濃厚なテクスチャーのもの。
シアオイルだけではなくシアバターも入っているとは。
(髪が重くなってベタッとしちゃうかも……)
と正直なところチラッと思いましたが、ちょうどそれまで使っていたものが終わりかけていたので、その夜オーバーナイトトリートメントを髪に塗布して就寝。
翌朝さっそくプレオイル、シャンプー、マスクをパンフレット通りの使い方で試してみたギリコ。
お風呂上りにタオルで髪の水分をとっているときでした。
(ん?
なんかちょっと髪が柔らかくなってる……かも?)
そのあとドライヤーで乾かしてみたら、乾き上がりの髪の硬さがいつもほどバリバリのゴワゴワではないような……。
仕上げにデイクリームもつけてみましたが、心配していた〝髪が重く、ベタッとなる〟なんてことは全くなし。
なので続けて使ってみることにしました。
若い頃だったらこんなにあれこれをパンフレットに書いてある通りに実直に丁寧に使い続けるなんて、面倒臭くて絶対できなかったと思います。
が、女49歳、今や瀕死の我が髪。
やれることはやってみたい。
とはいっても最初の10日くらいは
〝ちょっと髪が柔らかくなった……かも?〟
〝前よりはしっとりしてる……かも?〟
ぐらいの状態で止まっていたのですが、2週間以上経った頃でしょうか。
明らかに以前より髪が柔らかくなり、乾燥していないと実感。
指通りもすんなり。
(絶対、前よりも髪の状態がいいよねぇ。
いいかも……これ)
ということでさらに使い続け、この製品のPRの人に感想を伝えたのです。
「シアバターが入っているっていうから髪が重くなるのかと思ったら、そんなことないんですね!
それどころか、どちらかというと洗った直後はさっぱりした感じ。
意外でした。
なのに、髪自体は柔らかくなっていて……前ほど乾燥でゴワゴワしなくなりました。
ヨーロッパの製品ってまず大前提として欧米人の髪に合うように処方が設計されているものもあって、その場合アジア人の髪質に合わないことがあったりするんですけど、これは違いますね」
「そうなんです!
ギリコさん、意外な使用感だったでしょう。
実はそのシアバターっていうのが今回のキモなんです。
エシカル(=倫理に叶った、道徳に沿った)って言葉ご存知ですよね、
エシカルシアバターを使っているんです。
そこがうちの会社のこだわりで…。
どうしてかというと……あ、そうだ!
×月×日空いてませんか?
ぜひ表参道にいらっしゃいませんか?」
「?」
……ということでギリコは今、表参道駅にいるのです。
★表参道にいる経緯はわかったけど、肝心の製品名が全然出てこないじゃない!と思われた方。
ギリコのゴワ髪を柔らかくした気になる製品名は次ページで明らかに!
駅から骨董通りを渡り、アイビー通り(青山学院大学の横の細い道の通称です)へ入ったギリコ。
とある瀟洒な建物のドアを開けると……
ふふふ。
ありましたよー。
ギリコのゴワ髪を柔らかくしてくれたものが!
「カリテNU」シリーズです。
人気シリーズ「カリテ」をリニューアル、ドライ傾向用「カリテHY」ととてもドライ傾向用の「カリテNU」に分けて発売されることとなったのです。
しつこいですが、ギリコはかなりのドライヘアなので今回「カリテNU」を使ってみたのです。
写真左から
カリテNU シャンプー 150ml 2000円
カリテNU マスク 200ml 3800円
カリテNU デイクリーム 100ml 2800円
カリテNU プレオイル100ml 3000円
カリテNU オーバーナイトトリートメント75ml 3200円
カリテセラム 30ml 3800円(※こちらは継続展開。リニューアル製品ではないので今回ギリコは使用していません)
NUには全てシアバターとシアオイルを高配合。
※価格は本体価格(税抜き)です。
そしてこれが
シアバター(写真上)とシアの実(写真右)と殻を剥いたシアの実(写真左)。
そしてこの手が……
そしてこの手が……
シアバターをつくっている手なのです。
エッ、突然出てきたこの手は誰の手?
と思われたみなさん!
ふ・ふ・ふ。
この手の主は……
じゃじゃ~ん。
ナタリー・ウァタラさん。
西アフリカにある国ブルキナファソから、今回ピエール ファーブル社の招きで日本へきたそうです。
「ギリコさんがシアバターが入っているのに髪が重くならないって使い心地をほめてくれたので、ちょうどナタリーが来日するせっかくの機会、ぜひご紹介したいって思ったんです」
ブルキナファソ……。
ブルキナファソ……。
どこかできいたような。
!
児童婚と児童労働撲滅を目指す、とある国際NGOの報告書で最貧国のひとつと書かれていたのを思い出したギリコ。
その国際NGOをギリコは大学生の頃からサポートしており、世界各国で起きている人道的問題についてレポートしたものが定期的に自宅に届いているのです。
大半の女の子は貧しさゆえ小学校を出ると14歳とか15歳で結婚せざるを得ず、しかも嫁いだ先では労働力としてずっとずっと重労働に追われる国。
家庭の事情でときには父親(または祖父!)ほど年の離れた男性との結婚も強要される少女もいるとか……。
そんなブルキナファソの貧しい村のひとつトゥシアナで生まれ育ったナタリーさん。
「村では男の子の方が中学校へ進学させてもらえる率が高いんです。
理由は結婚して嫁ぎ先の労働力となってしまう女の子と違い、男の子はずっと家に残るので、親は将来自分たちを養ってくれると期待しているからです。
私の幼馴染の女の子たちも小学校を卒業すると嫁いでゆきました。
でも私の家は製薬会社のトラック運転手をしている父が村の外の世界を知っていて、女の子が教育を受けることに理解があったのです。
それで私は中学へ進学でき、さらに高校にも通わせてもらえ卒業後は都市部で秘書として企業に就職することもできました」
勉強できる幸運と喜び。
村とは全然違う都会の生活を知って感じた驚き。
ちなみにトゥシアナでは工業製品はとてもとても高価で贅沢品。
なので農作業するにもみな鋤とか鍬といった昔ながらの道具で人力に頼って畑を耕しているため労働効率が悪く、必死に働いても収穫量は少なくて貧しさからなかなか抜け出せないのだそう。
なんとかこの村の女性の境遇を変えたい!
女の子だって望めばもっと上の教育を受けられるようになるべき!
それには村の経済状況を改善しないといけない。
でも、どうしたらいいのか……????
と思ったナタリーさんが注目したのは、もともと村でつくられていたシアバター。
仲間とお金を出しあって小さな会社をつくり、平日は都会で働き、週末は村でシアバターの生産を始めます。
そんなとき欧米ではシアバターが化粧品の原材料として重用されていることを知り、これを名産品としてもっと大々的に売りだしてみようと一念発起。
フランスへ飛びます。
〝フランスへ飛びます〟と文字で書くと簡単にフランスに行けたように思えるのですが、たとえば乗り合いバスに乗るにもナタリーさんの家から一番近いバス停まで1時間もかかるのだそう。
ナタリーさんにとって海外に行くことがどれだけ大変かは、想像がつきます。
★このあとまさにNHKの朝ドラのヒロインのような展開が!
フランスへ着き、ものすごーくたくさーんのフランスの会社にシアバターの売り込みをしようとしたナタリーさん。
※どんな風にどれだけ努力をしたのか話はきいたのですが、この原稿が果てしなく長くなるので残念ながら(本当に残念)割愛します……。
もちろん結果は惨敗続きで、門前払いばかり。
ところがどっこい!
奇跡が起きます。
ナタリーさんが書いた手紙を読んだフランスの大企業ピエール ファーブル グループ社の創業者で会長のピエール・ファーブル氏から電話がかかってきたのです。
ピエール ファーブル グループ社は薬剤師だったピエール・ファーブル氏が一代で築き上げたフランスで第2位の規模を誇る製薬会社です。
ナタリーさんに会い、村の女性たちが置かれた状況やナタリーさんの計画に耳を傾けたピエール・ファーブル氏。
けれどナタリーさんが持参しその場で見せた村のシアバターは品質にまだまだ問題がありました。
そこで彼は即断します。
シアバターを改良する猶予期間と必要な資金、機材、人員を用意するからもっといいものをつくるようチャレンジしてみなさいと言ったのです。
まるで「あさが来た」とか「とと姉ちゃん」などNHKの朝ドラのようではありませんか。
志と熱意をもった女性がよき理解者を得て少しづつ成功への階段を上ってゆく……。
ただしピエール・ファーブル氏が求めたのは単なる高品質なシアバターではありませんでした。
世界のどこに出しても通用するシアバターだったのです。
ほかにもパートナー企業になれるためには
・トレーサビリティの保証
・植物と生育環境の保全
・添加物や溶剤の不使用
などを求められました。
そうはいっても機械なんていう工業製品には触ったこともない村の人たち。
始めはおっかなびっくり機械に触り、機械の調子が悪くなってもどこをどう直せばいいのかわかる人はゼロ。
そんな村の人たちを率いて、試行錯誤すること5年。
ついにピエール・ファーブル社が満足するものを作れるようになったのです。
今、ナタリーさんたちが製造したシアバターはピエール・ファーブル社傘下のブランドのひとつルネ フルトレールがパートナーブランドとして、市場の相場より高い金額で代金前払い制で購入しています。
そのおかげで従業員に給料の遅配などが起こることもなく、村の経済状態は好転しつつあるそう。
そしてそのシアバターを惜しみなく使った製品、それが今回ギリコが「!」と思った「カリテNU」シリーズだったのです。
話を聞き終えて
「すごい……よく頑張りましたね。
ナタリーさんのシアバターのおかげで私の髪の毛、前より良くなったんですよ。
それにしても途中辛いこともたくさんあったでしょう。
進学率の格差からして、なんかすごく男尊女卑な国みたいだし……
〝女のくせに〟〝女に何ができるんだ〟とか言う人たちもいるのでは?」
思わずギリコがそういうと
「ありますよ!
でもそんなときは
〝私もあなたと同じ人間なのよ。
心臓は同じようにここにあるし、目も腕も同じようにここにあるわ。
違うところなんてないわよ〟
……って自分の体を指さしながら言い返してあげるの!」
と明るく言ったナタリーさん。
現在43歳。
私生活では結婚をし、息子がふたりいるそうです。
「あなたのようなママを見て育った男の子は、男尊女卑な考えとは無縁な人になるでしょうね」
と最後にギリコが言うと、
「もちろん!」
と目をキラキラさせ大きく頷いていましたよ。
ナタリーさんに会ったその晩、寝る前に「カリテNU オーバーナイトトリートメント」を髪に塗りながらギリコが想ったのはふたりの人。
ひとりはオープンなマインドとフェアな精神でナタリーさんの話をきき、チャンスを与えたフランスの企業家ピエール・ファーブル氏。
すでに数年前に亡くなられたと知り、とても残念です。
120歳くらいまで元気に生きて、素敵な決断をもっともっとしてほしかった!
そしてもうひとりは、あきらめることなくそれに見事に応えたナタリーさん。
目の前のトリートメントがこのふたりの出会いを経て生まれたのだと思うと、髪だけではなくなんか気持ちも元気になったギリコです。
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ちょっとわかりにくいので最後にもう一回。
どちらも乾燥した髪の人向けですが、と・て・もドライな髪の方におすすめなのは「カリテNU」シリーズです。
ドライヘアだという人には「カリテHY」シリーズがあります↓。
製品に関するお問合せは
ピエール ファーブル デルモ・コスメティック ジャポン
フリーダイヤル0120-638-344へ。
(10時~17時 土日祝日年末年始を除く)
写真/本多佳子