追いかけてくる白髪とどうつき合う?
いつまで染める?
私たちの白髪対策
40歳を過ぎる頃から、突然目立ちだす「白髪」。
これにどう対応するのか? 染めるなら、どんな方法で?
最近では染めない選択をする人も急増中。
白髪にならない&増やさないためには何をしたらいい?
あの手この手のカバー術、噂の商品のチェックなど、白髪対策を大検証!
ここでは、PART1~4に分けて、白髪とのつき合い方や増やさないための対応など、さまざまな考えを持つ方々の「白髪対策」についてご紹介していきます。
PART1
グレーヘアからウィッグまで、美髪な女性たちの「選択とケア」
昨今話題のグレーヘアの人から、オーガニックな白髪染めを使うサロンに行く人、ウィッグを使う人まで。髪に気を遣う人が増えています。自分で染めたり、日々のヘアケアにも気を遣ったり。それぞれどんな考えでどんなことをしているのか、教えていただきました。
今回は、染めない決断で颯爽とグレーヘアを実行した、フリーアナウンサーの近藤サトさんです。
若く見えることよりも、グレーヘアの自然体で年齢を重ねたい
近藤サトさん Sato Kondo
1968年生まれ。フリーアナウンサー。
フジテレビのアナウンサーを経てフリーに。
現在は報道、情報、バラエティ番組のナレーターを担当。
日本大学藝術学部放送学科特任教授を務めるなど、幅広く活躍
近藤サトさん カルテ
● 白髪率/30~50%
● 多発地帯/フェイスライン
● その他の悩み/アレルギー
染めない決断で、マルチなステージに挑戦
現在のグレーヘアブームを牽引した一人が近藤サトさんです。
「白髪が目立ちだしたのは 30 代の後半で、その頃から3年ほど前までは普通に染めていました。やめるきっかけになったのは、アレルギー症状が悪化したことで、医師と相談した結果、肌や髪に“のせる”ものを極力減らしていこうと決めたのです」
こうして 40 代後半から2~ 3 年をかけて現在の髪に。その移行期はじっと我慢し、テレビ出演のときは局側の意向で、洗い流せるカラーなどで一時的に染めていたことも。
「1年半ほど前にグレーヘアを公表したときには、まわりの反響が大きくて自分でもびっくりしました。確かに実年齢より老けて見えるのは確かです。でも、人生 100 年時代、 40 代以降の 60 年をずっと染め続けるのか? ということに疑問を持ったのです。
100 年と考えると、若く生きられる期間は本当に短い。その若さに執着するよりも、スキルのほうがずっと大事で、年齢を超えて、マルチなステージで生きていきたいと思ったのです。そのひとつが染めない決断でした」
仕事でしっかりヘア&メイクをしたとき以外は、髪はシャンプー剤を使わずお湯だけで洗い、肌はたまに皮膚科処方の保湿剤を塗る程度。それでも肌にも髪にもツヤがあり、美しさを保っています。既成概念にとらわれず、潔いほどの自然体で生きている近藤さん。
「グレーヘアが一時のブームで終わらず、“定番の選択肢”になればいいなと思っています」
アップにすると立体感が出て表情豊かに。「着る服は髪の色に合わせて、黒、グレーが中心。パールやシルバーのアクセサリーと相性がいいようです」
side
白と黒がメッシュのようになり、無造作にまとめた髪もいい味に。「若く見せる必要はない…という、ポジティブな生き方を選択。私の新しい挑戦です」
次ページに続きます。
次回は、グレーヘアへの移行期を楽しんでいるという、女優の手塚理美さんの選択をご紹介します。
撮影/玉置順子(t.cube) ヘア&メイク/銭盛孝子(特攻隊) スタイリスト/新粥真 由美(office DUE) 取材・原文/山村浩子