白髪に関する素朴な疑問 正しい知識で白髪を予防!
白髪になるメカニズムなどの基礎知識から、
白髪を予防するための生活習慣など、毛髪のプロがお答えします。
ここでは、Q&A形式で6つの白髪にまつわる知識や疑問とその答えをご紹介します。
■ お話を伺った人
竹岡篤史さん
ネイチャーラボ セルラボ所属 共同開発コンサルタント
菅野麻衣さん
イーラル 営業部教育グループリーダー
Q 白髪はどうしてできるの?
A 加齢などでメラニン色素を 作る力が弱まるから。
髪は生えてくるまでは白い状態で、自分色の髪で生えてくるのはメラニン色素によるものです。その色素の種類や割合によって、黒色や茶色、金色などの髪色が決まります。メラニン色素は色素幹細胞から合成される色素細胞が、髪の根元に移動して変化したもの。これが毛髪を作る毛母細胞に受け渡され、髪に色づけされます。白髪になるのは、なんらかの理由でメラニン色素の供給がなくなることで起こります。(ネイチャーラボ・竹岡篤史さん)
Q 白髪になる原因は何?
A 遺伝だけでなく、酸化や ストレスの影響も大きい。
女性の白髪の原因は、遺伝だけでなく環境要因の影響も大きいようです。ストレスや不眠は頭皮の血流を悪くし、活性酸素の発生やホルモンバランスをくずす原因に。不適切な洗髪などで頭皮の常在菌バランスがくずれたり、栄養の偏りも毛髪の健康に悪影響が。こうした要素で細胞老化が進み、メラニン色素を作る力が弱ると白髪になると考えられます。(イーラル・菅野麻衣さん)
【白髪になる要因】
■遺伝
■頭皮の常在菌(頭皮の状態)
■生活習慣(ストレス、睡眠)
■食事
白髪の原因は、女性の場合は遺伝も関係しますが、
生活習慣や食事、頭皮のケアなどの環境要因も関与しています
Q 一度白髪になった髪は黒くならない?
A 色素幹細胞が枯渇すると黒髪には戻れません。
髪色に関係しているのは色素幹細胞、色素細胞、メラニン色素、毛母細胞。そのどれかに問題が生じて働きが悪くなると、メラニン色素の量が減り、白髪に。それが一時的なものなら黒髪に復活する可能性がありますが、色素幹細胞が枯渇してメラニン色素がゼロになると復活は不可能に。白髪の初期段階なら各細胞を活性化することで、黒髪に戻る可能性はあります。(竹岡さん)
次回は、白髪の予防、シャンプーや白髪にならないためのヘアケアについてなど、残り3つのQ&Aをご紹介します。
イラスト/ かくたりかこ 取材・原文/山村浩子