年齢を重ねるほどに、美や元気は、決して外側からのみつくられるものではないということに気付きます。MyAge/OurAge世代を迎える今何をやっておくべき? MyAge 2014 spring号では、齋藤薫さんにエッセイを執筆していただきました。これから一生元気に前向きに生きるためのヒントが満載の私たちへのエールです。
ほんの数年前まで、〝ひた隠し〞にしていた年齢を、女たちは今、逆に〝自慢〞にしている。「私、いくつに見える?」と。「これで55よ」と相手を驚かせることが、ひとつの喜びにさえなっている。見た目の若さとのギャップが大きいほどに、実年齢は女の勲章になる。そういう大逆転が起こったのだ。
でも年齢革命は、これで終わりじゃない。女は進化し続ける生き物だから、60代70代も自慢にできる〝新しい若さ・美しさ〞の覚醒がもう必要になってきたのだ。
その分岐点となるのが言うまでもなく、50代。見た目の若さもやっぱり大事。でも、〝命そのもの〞の若さ・美しさを内からつくっていかなくては。キャロライン大使がシワはあっても命そのものが若いからキラキラしているように。そこに不可欠なのは何か? 日常の〝何気ない幸せ〞である。40代後半から始まる更年期障害、体力的な衰え、そして人生の転機…家族の転機がそのまま自分にふりかかる時でもある。そういう時に大切なのは、日々がちゃんと幸せであること。心の向きが命の若さをつくるからなのだ。
そうやって今、名実ともにプラス志向の心と体をつくっておくことが、一生涯続く美しさの地固めとなる。人生90年時代、50代はやっと折り返し。あなたの本当の評価は、これから決まるのだから。
齋藤薫
1955年生まれ。美容ジャーナリスト。女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト&エッセイストに。「マリソル」(集英社)ほか、女性誌において多数の連載エッセイをもつほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。著書多数
女優、モデル、美容家など18人の“美&元気をあきらめない”宣言を本誌で読むことができます!