乾かない女を目指す!
かゆみを感じるその前に!
乾燥頭皮のケア
同じ乾燥でも、顔の場合は高保湿なスキンケアを求める人が多いのに顔の皮膚と一枚でつながっている頭皮のケアは、おざなりになりがちでは!?
ここでは、タカラベルモントの岡崎美香さんにお話しをうかがい、2回に分けてご紹介します。
頭皮の乾燥を助長する原因を知り、正しい保湿ケアで健やかな頭皮を育みましょう。
今回は、さまざまな頭皮の状態とその対処法、そして乾燥の原因についてです。
岡崎美香さん Mika Okazaki
profile
タカラベルモントでヘッドスパの開発を担当。頭皮や皮脂分泌、毛穴の詰まり、毛髪のエイジングなどの状態を独自開発のヘッドスパカウンセリングシステムで収集し、より効果的なヘッドスパメニューや商品開発に取り組む
■あなたの頭皮の状態は?
頭皮の状態は、季節や代謝リズムの乱れ、加齢などの影響で異なります。シャンプーやヘアカラーの刺激などを受け、短いサイクルでも変化しますが、大切なのはダメージまで進行させない一歩手前のケア。
OurAge世代に皮脂過多は少ないため、保湿ケアが重要になります。資料/タカラベルモント
ノーマル
オイリー
インナードライ
ドライ
ダメージ
乾燥の原因を見直し
頭皮にも保湿ケアを
「血行不良も頭皮の乾燥を引き起こす要因と考えられます。頭皮の乾燥をフォローするには、高保湿なスキンケア同様に頭皮の潤いケアにも気を配りたいですね」
と話すのは、タカラベルモントでヘッドスパの開発を担当する岡崎美香さん。
「実は、頭皮を乾燥させる大きな原因として挙げられるのは、ヘアカラーによる刺激とシャンプー。特にOurAge世代が繰り返しする白髪染めは、根元までしっかりカバーすることが多いため、より刺激を受けやすくなります。とはいえ、白髪染めをやめるのは難しいと思いますので、自分でも意識できるシャンプーについて見直すことをおすすめします」
まず避けたいのは、洗浄力の強いシャンプーでの洗髪です。
「頭皮はもともと皮脂分泌が多く、髪が生えているため皮脂や汚れを落としにくい場所。そのため、洗浄力の強いシャンプーが多いのですが、すっきり洗い上げつつも、しっかりと潤いを保つシャンプー剤選びが大切になります。洗浄力が強すぎると、頭皮の細胞間脂質が過度に奪われ、皮脂分泌が間に合わず、時間がたってもカサつきが解消されません。
また、洗いすぎや、熱すぎるお湯の使用も乾燥の原因になるので気をつけましょう。シャンプー直後の頭皮は、多少の差こそあれ、誰でも皮脂を奪われた状態なので、保湿用のローションやエッセンスでの潤いケアも効果的です」
頭皮用のローションやエッセンスというと、フケやかゆみ、抜け毛の予防や、毛根に活力を与え、育毛に働きかけるタイプを思い浮かべがちですが、頭皮全体に栄養を与え、保湿するタイプも増加中。使用時にマッサージを行うことで、血行促進も期待できます。お風呂上がりに、スキンケアの一環として、頭皮の潤いケアもぜひ習慣に!
ドライ、ダメージへの進行を
くい止め、健やかな頭皮へ
「シャンプー直後の頭皮は、皆、乾燥していると前述しましたが、通常は経時とともに皮脂が分泌され、乾燥状態が緩和されます。また、ヘアカラー直後は刺激を受けても、健康な頭皮なら数日で快方へ向かうなど、日や時間によって頭皮の状態は変化するのが一般的です。
ただし、空調が強すぎるなど乾燥が激しい状況下につねにおかれたり、加齢や過度な油抜き、タンパク質抜きなどのダイエットで皮脂が出にくくなると、ドライの状態が続くように。この状況が長く続くと頭皮のバリア機能が低下し、外的刺激にも弱くなり、悪玉菌が繁殖しやすくなってダメージ状態へと進行してしまいます」
乾燥すると頭皮にかゆみを感じる人もいますが、頭皮の状態がどうなっているかは自分では判断しにくいため、まずは担当の美容師さんに相談してみましょう。気づかないうちに、炎症を起こしていることもあります。
「ドライやダメージの状態まで進行させないためにも、保湿や頭皮を活性化させるケアは重要。お風呂やバランスのいい食事、運動などによる代謝アップも心がけながら、健やかな潤い頭皮を目指しましょう」
次回は、みずみずしい頭皮と潤う髪のための、おすすめヘアケア商品をご紹介します。
撮影/板野賢治 取材・原文/蕨 康子