高温多湿の日本の夏、ベースメイクの悩みがつきない季節です。そこで暑くてもキレイを保つためのベースメイク術を美容家の小林ひろ美さんに伺いました。悩みを救うベースメイクカタログも掲載。この夏はサラリ肌で過ごしましょう。
小林ひろ美さん!
どうしてそんなに「涼やか肌」なのですか?
夏の終わりに泣かないために守りながら美肌を演出!
肌がテカっていたり、化粧くずれを起こしていたり、毛穴や色ムラが目立ったりすると、見た目も自分自身でも暑苦しく感じてしまうもの。とはいえ、気温も湿度も高い夏は、皮脂の分泌量が増え、普段は乾燥肌の人でも化粧くずれやテカリを起こしがち。しかも、更年期の影響による汗やほてりなども化粧くずれを招いてしまいます。紫外線や乾燥、PM2・5や黄砂などの微粒子物質から肌を守るためにも、ベースメイクは必要不可欠。
そこで、悩み多きOurAge世代の夏のベースメイクについて、小林ひろ美さんに伺いました。
「肌の第一印象を決めるのは、正面から見たときの頰の部分なんです。この部分を圴一に滑らかに整えておくと、肌全体がキレイに見えるんですよ」という小林さん。毛穴もきめの乱れもシミもくすみもない肌は思わず見とれてしまうほど。
正面顔で頰の部分をチェック! ここが圴一に整っていると美肌に見えるんです
「日焼け止めやファンデーションにばかり気がいってしまいますが、スキンケアの段階でたっぷりと保湿しておくのが大前提。顔の中にかさついた部分としっとりした部分が混在しているとファンデーションもムラになり、キレイに見えないんです。特に、頰の部分をムラなく、ひたひたに保湿しておくことで、第一印象をサラリと涼やかに見せるようにしましょう。メイク前の朝の肌は冷やしたり、引き締めたりして〝キリッと男前の肌に整える〞ように心がけて」とアドバイス。具体的に小林さんが活用しているのが、保冷剤による遠隔操作。
「保冷剤を首の後ろや脇の下などに当てると体温が下がって汗がひきますから、この間にスキンケアやメイクを。また、外出時には冷却シートをスカーフに包んで首に巻くことも。首筋を紫外線から守ることもできて一石二鳥です。汗に悩んでいる人は試してみてくださいね」
斜め45度の角度から小鼻やフェイスライン、目尻など細かい部分の乱れを修正
小林流のくずれにくいベースメイクテクニックは、次回紹介しますが、どうしてもくずれてしまったときの対処はどうしたらいいのでしょうか。
せっかく日焼け止め効果の高いファンデーションを選んでも、くずれてしまって思わぬ日焼けをしてしまったという失敗もよく聞きます。「化粧直しは先手必勝。大きくくずれてからでは時間も手間もかかります。先回りケアで大きなくずれから守ることが大事ですね。大きくくずれる前に、メイクの上からの保湿&UVケアを実行。また、おすすめは〝冷やしポーチ〞。ポーチごと冷蔵庫に入れておいて、冷たいミストやスポンジ、ブラシで化粧直しをすると快適ですよ」
〝女は夏に老ける〞と小林さん。自分なりにベースメイクを工夫して、今年の夏をキレイに乗りきりましょう。
手に吸いつくようなしっとり感をキープできているかつねに確認して
キレイ肌をキープする夏のベースメイク5カ条
1.冷却&保湿で毛穴を締める
2.下地はマルチディレクション塗り
3.ファンデは薄めに引き上げ塗り
4.パウダーは輪郭とTゾーンにラインづけ
5.くずれる前の先手お直し
撮影/玉置順子(t.cube)〈人物〉 ケビン・チャン〈物〉 ヘア&メイク/広瀬あつこ
スタイリスト/安部祐美(GENI) 取材・文/近内明子