先進医療を積極的に試して、いつまでも若々しく
小村十樹子さん
Tokiko Komura
57歳。美容皮膚科
トキコクリニック総院長
神戸大学医学部卒業。1996年、心と体と肌の健康を目指した美容皮膚科クリニックを開設。最新の美容マシンや美容医療を大阪でいち早く取り入れ、全国でも有数の症例数実績を持つ
今は再生医療がやはりアツいと思います
現在57歳とは思えないハツラツとした美しさを放つ小村十樹子先生。
「今、いちばん注目している美容医療は、自分の脂肪の幹細胞を培養して点滴をしたり、免疫力アップのためのNK細胞培養をすること。幹細胞は私自身、脂肪をとって幹細胞を培養し点滴をしたところ、膝の痛みが治ったり、体が一段階元気になったりと効果を実感しています。
ただ、値段が高いことが難点。NMNは疲労回復に最強で、アンチエイジング効果も非常に高いと思っています。最近は白髪が気になるので、幹細胞培養上清液(じょうせいえき)を頭皮に塗ったり注射したりで、増えないようにはできていますが、減らすことができないんです。培養上清液の種類を試して、もっと効くものがないか検討中です」
素敵女医の
私の美容医療&ケア ヒストリー
●33歳
フォトRFなどを当てるようになったのが35歳。ニキビ治療用の低用量ピルがまだ日本に入っていなかったので、海外から輸入して患者さんにも自分にも使っていました。ケミカルピーリングも併用することで、当時悩んでいたニキビがよくなった記憶があります。マシンデビューはジェネシスやオーロラ。当時まだ珍しかった漢方治療も行っていました。
●40歳
点滴系を取り入れ始めた頃。血液クレンジング、高濃度ビタミン点滴、栄養療法…。そういったことを38歳〜40代半ばまで一気に取り入れていきました。虚弱体質でずっとしんどいと感じていたので、どんどん元気になっていくのがわかりましたよ(笑)。自覚していなかったのですが甲状腺機能低下症ということが発覚し、甲状腺ホルモンを飲み始めたらすごく楽になりました。たるみに対する美容医療や眼瞼下垂(がんけんかすい)に対するオペを行ったのも40代。ピラティスも始めました。
●48歳
40代終盤から肥満との闘いでクールスカルプティングやGLP-1ダイエット、筋トレも開始。エストロゲンは閉経のタイミングだった52〜53歳くらいからホルモン補充療法で補いました。甲状腺、女性ホルモン、成長ホルモンなどのホルモン治療もスタート。点滴は、クレンジングとグルタチオン点滴、NMN点滴、水素点滴、幹細胞培養上清液の点滴など。体にはエムソファー、プレッシャースーツ、自宅では水素吸入をしています。
●54歳
57歳の今は
●各種ミネラル、ビタミンA、B、C、D、Eのサプリを飲むのを習慣に
各種ミネラル、ビタミンA、B、C、D、Eのサプリを飲むのを習慣にしているのですが、一度にこの量になってしまいます(笑)
●チューブの練り石鹼を愛用
チューブの練り石鹼は合成の界面活性剤を極力抑え、酒粕や黒糖配合でナチュラル。泡立ちよく、きっちりすすげます。ユア フェイス ウオッシュ ¥4,260/トキコクリニック
●CBDオイル×エストロゲンでフェムケアを
腟の乾き対策として、CBDオイルを。エストロゲンの錠剤を飲んでいるので同世代より腟の乾きを感じることは少ないものの、少し気になることもあって。経皮吸収するオイルやクリームだけでは足りないと考えているので、エストロゲンを飲むことでちょうどよく絶妙な量をコントロールするようにしています。
更年期やPMSが気になる方に。オーガニック栽培のヘンプ草から抽出したCBD1000㎎配合のデリケートゾーンケア用オイル。FUWARIプレミアムフェミニンオイル/私物
●オーガニックのヘンププロテインを愛飲
グルテン、卵、乳製品が体質的に合わないので、プロテインを摂取しようにも難しさを感じていました。今は植物性のヘンププロテインを愛飲。少し草っぽい味がするので、私の場合はカカオパウダーを混ぜて飲みやすくして、毎日飲んでいます。
オーガニックヘンプシードのみで作られたプロテインパウダー。きな粉のような程よい甘味と香ばしさがあり飲みやすい。HEMPS 有機ヘンププロテインパウダー/私物
●代謝が上がってむくみを解消するプレッシャースーツ
私が勝手にプレッシャースーツと呼んでいるレデュスティムは、弱い電磁波で副交感神経だけを刺激し血流を促します。もともとは内臓脂肪を燃焼させるためのもので、代謝が上がり全身痩せるんです。私の場合2週間に1~3回程度。むくみが取れて睡眠の質も向上。
痩せるためにはもちろん運動すればいいのですが、なかなか難しいですよね。私はいつもこれをやっている間に、血液クレンジング→NMN点滴→水素を入れた点滴もします
●体内に入るとNMNに変わるサプリ、Mito ATP
NMNの点滴はずっと続けていて、楽になって効いている感覚があるので、最低でも2週間に1回はやるようにしています。点滴に通うのが大変な患者さんにはNMNのサプリもおすすめしていますが、今ひとつ効きがわからない人も。そんな人でもMito ATPは活性が高いので効果を実感。要注目のサプリです。
[左]点滴に入れているNMN。
[右]最近いいなと思っている日本製のMito ATP。デアザフラビンという成分が配合されていて、NMNより10〜20倍の活性が
●座るだけでOK。筋力アップをねらえるエムソファー
私のクリニックではエムソファーの新しいモデル、エムソファーネオを導入しています。磁力エネルギーで効果的に骨盤底筋群を刺激し、筋力を鍛えて強化することができます。座るとドンドンと振動がきて、一度座ると結構もつんですよ。ぜひお試しを。
たった30分。服を着たまま座るだけで骨盤底筋群を鍛えるマシン。お尻まわりや骨盤周囲の筋肉に力を入れにくくなるような感覚を覚えたら、こちらに座るようにしています
●ウルトラセルQ+とボルニューマーでリフトアップ
ウルセラ=ハイフですが、ウルセラは痛すぎて無理だったんです。その後、ウルセラのジェネリック、ウルトラセルQ+が出てきました。ハイフは筋膜層、脂肪層を引き締めるのに対し、Q+は筋膜層や脂肪層に加えて、真皮の上層・下層もキュッと引き締めるマシン。
ウルトラフォーマーを置いているクリニックも多いですが、値段もお手頃でウルセラほど痛くないQ+をトキコクリニックでは採用しています。韓国生まれのハイフなのでそこまで痛みを伴わず引き締めることができるのが特徴です。コラーゲン増成を促して肌の老化に抗う最新リフトアップマシン、ボルニューマーも最近は使っていて、Q+と併せてやるとなおよいとおすすめしています。
[左]ポテンツァは、毛穴や皮膚のたるみの引き締めに、浅い層にアプローチ。シミが出てきそうなときにも。これに真皮層にアプローチするボルニューマーとで肌の3層に効かせます。
[右]短時間で痛みが少ない「切らないフェイスリフト」のウルトラセルQ+。深い層にアプローチ、ダウンタイムなくリフトアップが可能なHIFU治療
幹細胞上清液(じょうせいえき)はスキンケアにもブレンド
クリニックで調合したヘアトニックを作り、患者さんのリクエストによって少なくとも0.1〜0.3㏄の幹細胞培養上清液を入れて販売しているのですが、かなり人気でリピート率が高いです。同上清液は点滴に混ぜたり、美容液などにも。上清液は乳歯髄と脂肪の2種類があり、それぞれの症状に合わせて調合しています。私も0.3㏄の幹細胞上清液を入れた美容液を使っています。少しずつの積み重ねでどこまで若さと元気がみなぎるか実験中です。
幹細胞培養上清液
[左]スカルプトニックローション 30㎖ 幹細胞培養上清液0.1㎖入 ¥8,800
[右]スターセラム 30㎖ 同0.1㎖入 ¥16,500/トキコクリニック
写真/本人提供 取材・原文/通山奈津子