美容法を見直し!
やってはいけない! たるみ撃退美容法
美容や健康のためによかれと思ってやっていることが、実はたるみを招いている場合が…。皮膚科医の慶田朋子先生が指摘する要注意の美容法とは?
NG!
コロコロローラーで毎日マッサージ
「肌の上をコロコロと転がすマッサージローラーが人気ですが、これは要注意の美容習慣。皮膚を筋膜や骨に固定している〝リガメント〟という靭帯は、コラーゲン線維でできていて引っ張る力に影響を受けやすく、コロコロローラーで引っ張ると伸びたり切れたりし、たるみやすくなります。むくみ解消のために軽くコロコロさせる程度ならOKですが、週2回くらいを限度に」
NG!
かっさで肌をゴリゴリ刺激
「専用プレートで肌をこする〝かっさ〟もあまりおすすめできない美容法。肌を強くこすると炎症が起き、肌は炎症性物質から細胞を守るためにメラニンを作って細胞に分配します。これを繰り返すとメラニンが蓄積して色素沈着を招きます。かっさマッサージをするなら、肌にオイルやクリームをたっぷり塗って、ごく軽くなでるようにして行なって」
NG!
顔ヨガで表情筋を鍛える
「思いきり目を見開いたり口を大きく動かしたりする顔ヨガは、表情筋を鍛えてたるみ改善にいいといわれていますが、むしろたるみの原因になる場合が。特に〝いー〟っと口角を下げる動きは、首筋の左右に浮かび上がる広頸筋という筋肉を発達させますが、これはフェイスラインを引き下げる筋肉で、鍛えると顔がたるみます。表情筋を無理に鍛えるのはおすすめしません」
NG!
油抜きダイエット
「油抜きダイエットは肌をシワシワにするのでNG。肌の潤いの元であるセラミドなどの細胞間脂質は、コレステロールなどの脂質を材料にして作られています。ですから油を抜くと細胞間脂質が減ってバリア機能が低下し、乾燥してちりめんジワやたるみの元に。オリーブオイルや亜麻仁油、えごま油など質のいい油をとるようにしましょう」
NG!
ランニングで体力づくり
「健康のためにとランニングをしている人は多いですが、肌にとってはよくない習慣。紫外線を浴びることで肌がダメージを受けますし、息が上がるようなきつい運動は体内で活性酸素を発生させ、たるみやシミの原因に。さらに顔の弾力線維が振動によってダメージを受けるので、その面からもたるみを加速させます。夜にするか、ジムのマシンで速足程度でも十分です」
次回は、顔たるみに効くと話題のヒットアイテムの実力についてご紹介します。
イラスト/平松昭子 取材・原文/和田美穂