前回に引き続き、歯科医師・末光妙子先生考案の、小顔に効く早口言葉をご紹介します。アフターコロナも美しく健康であるために、ぜひ今日からの習慣にしてください。
教えていただいたのは
末光妙子さん
Taeko Suemitsu
歯科医師。日本大学松戸歯学部付属病院、一般歯科医院に勤務。2011年、歯科クリニック「ミュゼホワイトニング」の立ち上げに携わる。同歯科医院を運営する医療法人理事長
口呼吸、口角の下がりは美容にも健康にもNG
長引くマスク生活が続くなか、緩みがちな口元をそのまま放置していると口角が下がり、口がポカンと開いて口呼吸になるなど、口元のトラブルを招いてしまいます。
「口角が下がるとフェイスラインがたるみますし、口呼吸はさまざまな疾患の原因になります。さらに舌の筋力が落ちると、物を飲み込みにくくなり、将来、誤嚥(ごえん)性肺炎を招く原因にも。そんな口元トラブルを防ぐために実践してほしいのが、表情筋と舌の筋肉を鍛える、早口言葉を使ったトレーニングです」(末光妙子先生)
末光妙子先生考案の早口言葉のポイントは、“意味のない、言いにくい言葉”を繰り返し音読すること。続けることでたるんだフェイスラインを引き締め、キュッとした小顔を手に入れることができます。
丁寧な発声で音読することで口全体の筋肉を鍛えて小顔になれます、末光妙子先生考案の早口言葉を鏡を見ながら3回ずつ繰り返して。
まずはウォーミングアップから。
腹式呼吸
- ①背すじを伸ばし、10秒間、口で息を細く長く吐きます。
- ②吐ききったら、再びお腹に自然と息が入ってくる感覚を意識しながら、鼻で吸い込みます。
ロングトーン
気持ちが落ち着くまで何度か繰り返したら、腹式呼吸で声を出す「ロングトーン」に移りましょう。腹式呼吸で鼻から息を吸い、吐く息と一緒に「あーーーーー」と声を長く出します。
その後に:
ポイントは力まないことと、一定のトーンを保って安定させること。最初は10秒程度で。慣れるともっと長く出し続けられるようになります。
小顔づくりに欠かせない、口輪筋、舌、表情筋のすべてを動かすトレーニングです。
「ば」「ぽ」「みゅ」は、上下の唇を閉じ合わせて、一気に破裂させて出す音になります。口輪筋をしっかり動かして発声しましょう。また「にゅ」「みゅ」では「ゅ」をはっきり発声するために、舌の中央部分を持ち上げる動作が入ります。
頭と終わりの母音「あう/うあ」は、きっちり各音を言い分けることを心がけて。
明るい笑顔に有効な、口輪筋と表情筋を鍛えるトレーニングです。
ポイントは、母音の「い」と「う」を繰り返すところ。笑顔にとって大事なのは、唇の口輪筋とそれにつながる表情筋です。母音の「う」のときは唇を上下均等にグッと突き出して、「い」のときは真横ではなく斜め上に持ち上げるように意識するのがコツ。
鏡を見ながら、左右均等にできているかチェックしながら行いましょう。
舌の根と、舌の中央部の内舌筋のトレーニングに。口輪筋も鍛えられます。
舌を奥(か)・真ん中(てぃ)・先(る)・先(とぅ)、先(とぅ)・先(る)・真ん中(てぃ)・奥(か)と、なめらかに動かすイメージで実践しましょう。この早口言葉をスムーズに言える人は、舌の均衡がとれた、バランスのいい口元をしているはず。「とぅ」では、口をすぼめて母音の「う」を発声しましょう。
きんちゃく袋を絞るように、グッと唇を前に突き出すのがポイントです。
舌先を歯茎に当てて音を弾き出して表情筋を動かす、難しめの早口言葉です。特に顔のたるみが気になる人に。
母音の「あ」と「お」をはっきり聞き取れるよう、意識して口を動かします。表情筋がうまく動かない人は「あおあおおあおあ」と、母音だけをはっきりゆっくり発声する練習をしてみて。
「だ」「ど」では舌先を歯の裏に素早く当てて破裂させるように、「ぞ」「ざ」では歯茎に当てながら摩擦音を出しましょう。
イラスト/マスリラ 取材・原文/上田恵子