おしゃれとエイジング対策、両方がかなう大人のトレンドヘアとは?
髪が細くなって頭皮が目立つ、ふんわり感がなくなってボリュームが出にくくなる、白髪が目立ってきた、クセやうねり、広がりが加速してスタイリングが決まらない…。
40代、50代と年齢を重ねるにつれ、増えてくる髪の老化悩み。
若い頃からの髪質悩みをそのまま抱えている人も多数います。
髪悩みは上手にカバーしたいけれど、今っぽくておしゃれで、いつまでも若々しく見えるヘアスタイルでいたい!
そんなおしゃれとエイジング対策の両立を目指す、大人のための「トレンドヘア」を紹介します。
センスのよさと高い技術で人気の美容師さんが提案する、最新のヘアスタイルとは?
今の髪型に満足できていない人、新しい髪型にトライしたいと思っている人は必見です!
■大人のためのトレンドヘア・ファイル
大胆な「レイヤーウルフ」にやわらかなカールを加え、モードな雰囲気が漂うニュアンスミディアムに。
白髪を感じさせないカラーセレクトも大成功!
シャツ(BOWTE)・パンツ(INSCRIRE)/VERMEIL par iéna(ヴェルメイユ パー イエナ)
今回、ヘアモデルになっていただいたのは、武見弥生さん(53歳・ベイクルーズ「VERMEIL par iéna」バイヤー)。
※2024年9月18日時点でのプロフィールです。
毛量が多く、太くて硬い髪質で、直毛。
セルフのスタイリングやアレンジでできることには限界があります。
そこで、カットやパーマのテクニックで動きを出して、扱いやすさを底上げ!
全体に動きがあるから、髪を下ろしても、シンプルに結んでもおしゃれに決まります。
悩ましい白髪は、グレイカラー(ヘアサロンで行う白髪染め)とファッションカラー(普通のカラー)をブレンドしてカラーリング。
グレイカラー特有の赤みを抑え、今っぽいくすみカラーに仕上げています。
■おしゃれ見えのポイントは?
根元からパーマをかけることで、しなやかな動きをプラス。
全体に入れたレイヤーカットが、パーマの動きを強調します。
軽やかさがありながらフルに下ろした前髪や、顔まわりのレイヤーで小顔見せも。
顔まわりのレイヤーは、髪を結んだときには顔にかかる後れ毛になり、おしゃれなニュアンスが出せて便利です。
■【もともとの髪は?】
ボリュームのある直毛。
しっかりカット+しなやかパーマで、お手入れがぐんと楽なスタイルに
武見さんの悩みは、「毛量が多くて直毛なのですが、後ろの髪の一部分にクセが出るのが気になっています。サーフィンが趣味で、紫外線と海水で髪が傷みがちです」。
面長の顔が強調される気がするため、ショートは避けているのがこだわり。
また、どんなファッションにもマッチする、前髪を下ろしたひとつ結びが定番のため、髪を結べる長さは必ず残してもらっているそう。
【Before/髪を変える前の武見さん】
量が多く、太くて硬い髪質。痛みも気になります。
今回、担当した美容師の八重嶋美彩さんについては、「いつも素敵な髪型をしている友人に1年半前くらいに紹介してもらい、今はおまかせでお願いしています。計算しつくされたカットやおしゃれなカラーで髪型が決まりやすくなり、キャップやストローハットなど帽子を合わせるのも楽しくなりました」。
ファッション業界に身を置く武見さんは、ファッションとヘアスタイルのトータルコーディネートやバランス感も気になるそう。
今回はカットの工夫と根元からのパーマで、ボリュームを抑えつつ、しなやかな動きのあるスタイルを作ってもらいました。
■大人のトレンドヘア作り・その1
【カット&パーマ】は?
レイヤーと根元からのパーマでデザインを入れつつ、ボリュームをコントロール
前髪は眉下の長さに設定し、サイドはフェイスラインに沿うようにつなげます。
後ろはギリギリ結べる程度の、少し肩につくくらいの長さに。
前髪は分け目が出ないよう、トップの奥の位置から髪を取ってフルに下ろします。
重くなりがちなので、毛先に隙間を作るようにカットして軽やかに見せるのがポイント。
全体的に毛量を削りつつ、表面にもレイヤーを入れて動きを出します。
前髪はワンカール。他の部分は、ボリュームが出ないようにロッドを斜めに配置して、縦に落ちるようなパーマを根元からかけています。
トリートメント成分が配合されているパーマ剤を使い、「つけデジパーマ」(濡れた状態でパーマ剤を塗布した髪をロッドで巻き、熱を加えてカールをつける技術)を取り入れると、しなやかに仕上がります。
■大人のトレンドヘア作り・その2
【カラー】は?
ローライト入りの明るめカラーで、白髪が伸びても目立ちにくく!
白髪が気になる状態なので、グレイカラー(白髪染め)とファッションカラーを2:1でブレンド。
透明感がありながら、白髪は明るく染めてくれます。
カラーはやや濃いめのミルクティーグレージュをセレクト。
グレイカラーは赤みが出やすいため、赤みを抑えるアッシュ(くすみがかったグレー系の色)をしっかり加えるのがポイント。
前髪やこめかみ、頭のハチ部分など、ボリュームが出やすい箇所にシルバーグレーのローライトを入れて、自然な陰影をつけると、白髪も目立ちにくくなります。
■大人のトレンドヘア作り・その3
【スタイリング】は?
スタイリング剤をもみ込んで自然乾燥。
パーマヘアだからこその簡単さがうれしい
髪全体をよく濡らしたあと、洗い流さないトリートメントをしっかりもみ込み、そのあとトリートメントムースをもみ込んでカールを出します。
形を整えて自然乾燥したら、オイルをなじませてツヤをプラス。
自然乾燥ではなくドライヤーで乾かす場合は、パーマヘア用のアタッチメントがあれば、それを使うとカールがきれいに仕上がります。
【終わりに】
髪の根元からパーマをかけておくと、ボリュームのコントロールがしやすいだけでなく、結んだときには表面が波打つようなニュアンスになり、とってもいい感じに。
ローライト入りのカラーデザインが立体感を底上げし、直毛なのが信じられないくらい、動きやニュアンスのあるスタイルに仕上がりました!
【担当した美容師さんはこの方!】
八重嶋美彩(やえしま みさい)さん
ヘアサロン「boy Attic DAIKANYAMA(ボーイ アティック ダイカンヤマ)」 店長
美容師としてのコンセプトは、「寄り添う」こと。
ヘアカット以外にも、SPA(ヘッドスパ、フェイシャル)、メイクアップ、着付けと、オールマイティに美容に取り組んでいるそう。
美容製品や成分に精通し、boyオリジナルプロダクトの企画も担当。
ヘアはもちろん、メイク、肌や体の知識も常にアップデートしているため、美についてトータルに提案してくれます。
扱いやすいうえにおしゃれにしてくれると、クセ毛に悩む人たちがこぞって指名。
【今回担当した美容師、八重嶋美彩さんのいるヘアサロンはこちら】
boy Attic DAIKANYAMA(ボーイ アティック ダイカンヤマ)
東京都渋谷区猿楽町12-28
公式サイト:https://boy-inc.com/
美容業界に革新をもたらした独自のカット技法「ハズシ」。
その圧巻のカット技術を武器に、全国に熱狂的なファンを持つヘアサロン。
新しいヘアスタイルになってサロンを出たあと、気分が上がって何かいいアイデアが浮かび、ワクワクして新しい日を迎えることができるような、そんなきっかけをつくり出す存在を目指しています。
サロンは、代官山のほか、原宿、タイのバンコク(2店舗)にもあります。
美容室でありながら、サロンを使ってイベントやワークショップなど、さまざまな形でアイデアを共有する場「boy クリエイティブ・ラボ」も展開しています。
撮影/青柳理都子〈人物〉 メイク/広瀬あつこ 取材・文/斉藤裕子