エアリーに浮遊する大人のこなれショート。
表面に入れたレイヤーが、ボリュームの出にくい髪に、ふわっと華やかな動きをプラス
今回、ヘアモデルになっていただいたのは、西原英理子さん(44歳・会社役員)。
※2024年10月29日時点でのプロフィールです。
年齢を重ねるとともにハリやコシが失われ、根元が立ち上がりにくくなり、どことなく貧相に見えてしまうこともある大人の髪。
その対策として取り入れたいのが、レイヤーです。段差のある毛束を入れ込むことで、空気感や動きが出やすくなり、ふわっと軽やかな印象に早変わり。シンプルなショートが、こなれ感とエレガントさを兼ね備えたスタイルにクラスアップします。
■おしゃれ見えのポイントは?
表面と顔まわりにたっぷりとレイヤーを施すと、軽く巻くだけで、ふわっとした動きが出ます。
衿あしは外ハネにして、正面から見たときでもハネた毛先がわかるようにすると、バランスがよく今っぽい抜け感も演出できます。
■【もともとの髪は?】
ボリュームがなくて分け目も目立つ状態。
無理やりな若づくりはしなくても、貧相に見えるのは避けたい
「細くて柔らかくて、少ない髪質。ボリュームがないため分け目が目立ちやすく、年齢を重ねるとともに寂しく見えるのが気になっています」と西原さん。
若い頃はトレンド重視のスタイルにしていたものの、今は「好きな髪型と実際にできる髪型に差が生まれてきました」と西原さん。なので現在は、若々しく見せながらも若づくりしすぎないこと、カラーでトレンドや季節感を入れ込むことを軸にオーダーをしているそう。
今回のスタイル提案をしてくれた美容師のEMMYさんについて、西原さんは「EMMYさんがアシスタントだった頃から知っている長いお付き合い。頼りにしています」とのこと。
【Before/髪を変える前の西原さん】
「とにかく根元をふんわり見せたい」と西原さん。
トップにボリュームがないと顔ものっぺり見えてしまうので、気になる部分を解消して、華やかさもあるスタイルにチェンジします。
■大人のトレンドヘア作り・その1
【カット】は?
衿あしはグラデーションカットですっきりさせ、顔まわりはレイヤーを入れて、メリハリのあるシルエットに
ベースは耳にかかる長さのボブで、毛先にグラデーションカットを入れてまとめやすく整えます。
※グラデーションカットは、髪の毛先に、密で細かい段差をつけるカット法。
ハチ上の毛束は、骨格に対して垂直に引き出してカットし、後ろはローレイヤー(毛先の段差を小さめにつけたレイヤー)をプラス。
「顔まわりにレイヤーがたくさん入る状態になり、サイドの外ハネの毛流れが作りやすくなります」(EMMYさん)
西原さんはパーマをかけていませんが、直毛すぎる人やボリュームの出にくい人は、コールドパーマ(熱を使わずに薬剤の力だけでカールやウエーブをつけるパーマ)をかけておくと素敵な毛流れやシルエットが簡単に作れます。
パーマをかける場合は、前髪も含め、全体を直径26〜32mmのロッドでワンカールの内巻きに。もみあげは細めのロッドを使って巻きます。
■大人のトレンドヘア作り・その2
【カラー】は?
秋冬にぴったりな、ぬくもりを感じるコーラルベージュ
白髪はあるけれど、まだ目立ちにくいので、明るめのトーンの普通のカラーで白髪をさりげなくぼかします。
カラーは、オレンジみのあるコーラルと、肌なじみをよくするベージュをブレンドしたコーラルベージュ。
温かみと華やかさを兼ね備えた色みは、顔の血色感もアップさせて生き生きとした印象に。
■大人のトレンドヘア作り・その3
【スタイリング】は?
ストレートアイロンで毛流れを作り、最後はコームできれいに整えて
ストレートアイロンで毛先を軽く内巻きに。
レイヤーを入れた表面は、ふんわり感が出るようにやや強めに巻きます。
顔まわりは外に流れるように巻いて。
パーマをかけている場合は、中太(直径32mmくらい)のカールアイロンで、サイドを外ハネにするだけでOK。
スタイリング剤は、ヘアバターを両手のひらで温めてから髪の中間〜毛先になじませ、手に余ったものを前髪の毛先に塗布。最後にコームで整え、衿あしの髪をつまみながら外ハネにします。
【終わりに】
分け目を固定していないため、気分によって自在に変えられるところもポイント。
「センター分けならちょっとクールに、横分けにしてふんわりさせて優しい雰囲気にと、ファッションに合わせて楽しんでいます」と西原さん。
ちょっとしたアレンジの工夫で印象を変えることができるよう。
髪の分け方次第で気分まで変えてくれるヘアで、秋のおでかけも充実しそうです!
【担当した美容師さんはこの方!】
EMMY(えみい)さん
ヘアサロン「EMMA GINZA(エマ ギンザ)」 スタイリスト
一人一人に似合うことを重視した、大人かわいいスタイルが得意。
おすすめは、くびれのあるミディアムヘア。
髪が柔らかく見えるカラーも、間違いのない仕上がりです。
【今回担当した美容師、EMMYさんのいるヘアサロンはこちら】
EMMA GINZA(エマ ギンザ)
東京都中央区銀座2-10-11 マロニエ通り銀座館 7F
公式サイト:https://www.emma-hair.jp/
業界トップクラスの技術を持つサロン。
働く女性が大切にしたい「清廉さ」と、大人ならではの「色気」を作り出すカット技術はみごと。
正面から見たときの「似合わせ」はもちろん、バックシルエットも褒められる、どこから見ても自信の持てるヘアスタイルに仕上げてくれます。
撮影/青柳理都子〈人物〉 メイク/鈴木京子 取材・文/斉藤裕子