重心を上げて、すっきり見せる肩上ボブ。
スタイリング次第でイメージが変わる「2wayバング」をアクセントに
今回、ヘアモデルになっていただいたのは、佐々木真紀子さん(50歳・航空会社 勤務)。
※2024年12月10日時点でのプロフィールです。
ただでさえ重くなりがちなのに、エイジングによる髪質変化で、より膨らんでしまう耳の後ろや後頭部の髪。うねりも出てくるので、髪をまとめるためにスタイリングに時間がかかってしまうことも…。
そんな佐々木さんの髪悩みを解決するには、どうしたらいい?
人気ヘアサロン「BEAUTRIUM 広尾」の美容師、目黒沙織さんは、次のような提案をしてくれました。
カットで毛量と質感をコントロールして、セルフスタイリングでも決まりやすいボブにするのがおすすめ。
前髪がぱっくり分かれてしまって地肌が目立つ場合、分けることも下ろすこともできる、長めの2wayバング(前髪)を作ると素敵な感じになってなじみます。
全体の髪が短くなっても、顔まわりの髪にニュアンスを作ることで、フェイスラインのカバーも可能になります。
■おしゃれ見えのポイントは?
ひし形のシルエットを意識することで、髪全体の重心が上に!
細部のこだわりでメリハリも生まれます
後ろの髪の長さを、生え際ギリギリまで詰め、ウエイト(重みのある部分)を上げることで間のび感を防止。
サイドは自然に流しつつ、サイドの髪が顔にかかるようにすることで、フェイスラインをカバーして小顔に見えるように。
サラッと流した長めの前髪も、若見えのアクセントになっています。
■もともとの髪は?
多くて太くて硬い、という髪質の佐々木さん。
もともとボリュームがあるのに、エイジングの影響でさらに膨らみやすいため、朝のスタイリングが少しでも楽になるよう、夜のうちにしっかりブローをして整えているのだとか。
【Before/髪を変える前の佐々木さん】
「ツヤを大事にしたいのと、できるだけクセを抑えたいので、重さは残したいです」というのが佐々木さんの要望。
また、全体のボリュームはあっても、トップはぺたんとしがちな大人髪。
その点も解消されるスタイルを、「BEAUTRIUM 広尾」の目黒さんに提案していただきます。
■大人のトレンドヘア作り・その1
【カット】は?
内側にグラデーションカットを施し、薄く前髪を作って、グッとあかぬけた印象に
「春夏に続き、重めのボブは人気が高いです。落ち着いた色の着こなしが多くなる秋冬は、短めのボブで髪をすっきりさせることでバランスがよくなります」(目黒さん)
それを踏まえて、後ろをギリギリの長さに設定し、サイドはあご下になるよう、やや前下がりのボブベースに。
内側をグラデーションカットにして、自然にまとまるように整えます。
※グラデーションカットは、髪の毛先に、密で細かい段差をつけるカット法のこと。
トップにボリュームが出るよう、表面にのみさりげないレイヤーを。
フェイスラインの生えグセを見極めつつ、前髪を薄めに作ります。
前髪を下に向けて下ろしたときと、横に流したとき、2wayで楽しめるのがうれしい!
■大人のトレンドヘア作り・その2
【カラー】は?
たっぷりのツヤを感じさせる「チョコレートブラウン」に。
グレイカラーとファッションカラーを1:1で配合、白髪もなじませます
アッシュ、マット、グレー、ブラウンをブレンドしたチョコレートブラウンで、毛先がナチュラルに明るくなるようグラデーションカラーに。
アッシュベースのブラウンなので、ツヤがありながらもほのかな抜け感が生まれます。
※アッシュ系のヘアカラーは、灰色がかったくすみ感のある色み。軽やかさや透明感も演出できます。
※グラデーションカラーは、髪の根元から毛先にかけて、徐々に色が変化していくヘアカラーのこと。
根元を暗めにし、毛先に向かって徐々に明るくしていくのが一般的。
グレイカラー(ヘアサロンで行う白髪染めのこと)とファッションカラーを1:1で配合し、白髪をぼかしつつ、グレイカラー独特の赤みが出すぎないように調整。
「ヘアデザインが重めなので、カラーは柔らかく見えるようにしました。グラデーションカラーで立体感を加えています。明るすぎず暗すぎない8.5トーンで、上品な雰囲気に」(目黒さん)
■大人のトレンドヘア作り・その3
【スタイリング】は?
ストレートアイロンを使い、自然なカールをプラス。
表面が整い、きらめきもアップ!
まずは、ストレートアイロンを髪全体に。
裾はワンカールの内巻きにします。
フロントは横分けにし、根元から起こすようにしながら、サイドへ流して曲線をつけて。
前髪も、丸みをつけながら横に流れるようにアイロンを通します。
次にスタイリング剤を。
少量のバームをしっかり両手のひらに広げたら、衿あしの両サイドに手を入れて、内側からもみ込むようになじませて。
表面はなめらかな状態をキープしたまま、片側サイドの髪を耳にかけ、前髪をつまんで束感を出し、フォルムを整えます。
【終わりに】
佐々木さんの元のボブスタイルは大きく変えず、長さをカットして細部を調整するだけで、驚くほどあかぬけた印象になります。
「首元が軽やかなので、どっしりしたアウターを着てもバランスがよさそう! カラーのおかげか、髪が柔らかく見えるのも気に入っています」と佐々木さん。
サイドのボリュームは生かして前髪を作ったため、面長が目立たなくなり、顔がキュッと締まって見えるのもうれしいポイントです。
【担当した美容師さんはこの方!】
目黒沙織 さん
ヘアサロン「BEAUTRIUM 広尾(ビュートリアム 広尾)」 マネージャー
丁寧なカウンセリングから導き出される、髪質やクセを生かしたスタイル提案に定評あり。
日々のスタイリングが楽しくなるようなヘアデザインを提供してくれること間違いなし。
さまざまな髪悩みにも真摯に応えてくれます。
【今回担当した美容師、目黒沙織さんのいるヘアサロンはこちら】
BEAUTRIUM 広尾(ビュートリアム 広尾)
東京都港区西麻布4-14-12 シェ麻布 1F
公式サイト:https://beautrium.com/
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撮影/青柳理都子〈人物〉 メイク/広瀬あつこ 取材・文/斉藤裕子