ヘアカラーをもっと上手に楽しむコツは知識をきちんと蓄えること。前回に引き続き今回も専門家の方々にヘアカラーについて伺いました。
お話を伺った人
伊熊奈美さん
1972年生まれ。大人世代向けの美容記事を手がけるエディター。毛髪診断士の資格も持つ
岩上晴美さん
1973年生まれ。人気ヘアサロン「kakimoto arms」の初代カラーリスト。ヘアカラー業界の第一人者
Q4
長年、髪を染めていますが、
ヘアカラーのトラブルが心配です
A
サロンでは対策あり。自宅染めならパッチテストを。
酵素カラーは、染める前、薬剤を混ぜるとき、流すときの3段階で酵素を投入します。
写真提供/kakimoto arms
「酸化染毛剤に含まれるパラフェニレンジアミンという成分のアレルギーや、アルカリ成分による接触性皮膚炎などが、ヘアカラー剤の代表的な皮膚トラブル。kakimoto armsには事前に頭皮の保護剤をつけ、カラー剤に酵素をプラスして、頭皮のpH値を早めに戻すメニューも。刺激やダメージを抑制する工夫をしています」(岩上さん)
Q5
ヘナで染めてみたいのですが、
オレンジになるのはイヤ。
A
インディゴと混ぜて黒っぽい色に仕上げることができます。
[左]ヘンナの葉。こちらは沖縄産。[右]藍(ナンバンコマツナギ)の粉末
写真提供/ヘナサロンMA(沖縄県中頭郡北中城村) http://hennasalon-ma.com
「ナチュラル志向の今、ヘナが注目を集めています。ミソハギ科のヘンナという植物の葉を乾燥させた粉末を水で溶いて使用。染めると白髪と傷みのある部分がオレンジに染まります。そこにインディゴ(藍)を混ぜると、黒に近くなるのです。輸入品が多く品質もさまざまなので、信頼できるサロンや製品を探して取り入れて」(伊熊さん)
Q6
落ち着いた色にしたいと言ったら、
いかにも白髪染めっぽい真っ黒な髪に!
A
白髪をぼかす感覚のハイライトがおすすめ。
「白髪が少なめの人によくあるケース。この場合、染めたてはいいのに、しばらくたつと出てきた白髪が気になるという人がほとんど。それなら白髪染めでしっかり染めるより、おしゃれ染め+ハイライトで明るい筋を入れてぼかすようにすると、白髪と黒髪がうまく馴染みます。カラーリストのいるサロンなら相談しやすいです」(岩上さん)
次回はポジティブに楽しめる最新サロンカラーをご紹介します。