体の内から外から。全方位で立ち向かう
「薄毛」解消、今やれることのすべて!
ハリ・コシがない、分け目が広がってきた、地肌が透ける…。40~50代になると徐々に増えてくる薄毛の悩み。 解消するには多面的なアプローチが重要です。生活習慣から頭皮ケアまで、総合力で立ち向かいましょう!
毛根だけケアしてもダメ。土台となる体の健康が必須!
薄毛の悩みでクリニックに行くと育毛剤や育毛注射、内服薬などの治療が行われるのが一般的。でも田路めぐみ先生の診察では、まず毎日の生活習慣のチェックから育毛治療が始まります。
「毛根だけを治療し、一度は改善しても、やめれば元に戻ってしまいます。それは髪を作っている“体”の土台作りをおろそかにしているからです」
健やかな髪を作るのに必要なのは、毛を生やす働きをする毛母細胞と、黒髪を作る色素細胞のメラノサイト。その細胞を元気に養うのは頭皮です。
「では頭皮の元気はどこからくるかといえば、やはり体からです。体に十分な栄養が入ってこなければ、頭皮には酸素もホルモンの指令も届きません。栄養や酸素の届いていないところに、どんなに育毛剤を入れても、根本的な解決にはならないのです」
細胞やホルモンがしっかり働く体をつくるには、やはり毎日の生活習慣が肝心。田路先生は、「食事」「睡眠」「運動」「ストレス」の4つを薄毛対策のターゲットと位置づけます。女性の場合は「女性ホルモン」という要素も加わりますが、いずれにしても、毎日の習慣を見直し、体の中から変えていくことで、髪は太く変化し、ハリ・コシ・ツヤを取り戻せるといいます。
「薄毛は遺伝や年齢のせいと思われがちですが、私は薄毛の原因は遺伝は1/4程度で、残りの3/4は環境因子によるものと考えています。遺伝子は変えられませんが、今の生活習慣を変えることで、遺伝子の働き方は変えることができるんですよ」
【薄毛改善へのターゲット】
→これらをホームケアで改善することで健やかな髪へ
総合力が必要な薄毛改善への道
体に栄養を送り込む食事。
成長ホルモンの分泌を促す睡眠と運動。
心身全般に影響を及ぼし、ダメージを与え、薄毛の原因にもなるストレス。
心と体の働きに深く関係する女性ホルモン。
これらは密接にかかわり合っているため、生活の中で総合的にケアすることが薄毛改善への近道に。
イラスト/かくたりかこ 取材・原文/伊熊奈美