良い髪を作る頭皮マッサージに重要なことは血液を頭頂に送ること。毛髪診断士・伊熊奈美さんに頭皮ケアが必要な理由と動かし方のコツをお伺いしました。
お話を伺ったのは
美容エディター・毛髪診断士 認定指導講師
伊熊奈美さん
Nami Ikuma
1972年生まれ。女性誌などで20年以上美容記事を執筆、編集。毛髪科学を踏まえたヘアケアに精通。著書に『頭皮がしみる、かゆいは危険信号! いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)がある
『頭皮がしみる、かゆいは危険信号! いい白髪ケア、やばい白髪ケア』
伊熊奈美 著/小学館
頭皮マッサージは血液を頭頂に送る作業です
頭皮マッサージは、継続することでより効果が上がります。頭皮ケアが必要な理由と動かし方のコツを知れば、習慣化しやすくなるでしょう。
髪は、その材料となる栄養や酸素を運ぶ血液が、頭皮の毛穴の奥の毛母の部分まで届いて初めて、生える準備が整います。私たちが豊かに髪を生やしたいのは頭頂部ですが、実はそこには筋肉も太い血管もありません。そこで側頭部、後頭部、前頭部にある血管から、筋肉を動かして頭頂部の毛細血管に血液を送ることが必要なのです。
50代ともなると全身の巡りや代謝が鈍くなりがち。それをスムーズに流す手助けをするのが、頭皮マッサージです。おすすめはブラシで朝晩行うこと。手を使う方法はシャンプー時にぜひ取り入れてみてください。
耳を囲むように扇状に広がる側頭筋、衿あしから上の後頭筋、眉上から頭頂にかけて広がる前頭筋が頭皮の3つの筋肉。ここをほぐすことで帽状腱膜へ血流を促し、頭皮全体を柔らかく保つことができます。きちんと触れると心地よいので、クセになって継続できるはず!
※次回、ブラシを使った「頭皮3筋」マッサージ方法をご紹介します。
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/広瀬あつこ モデル/水越日麻 スタイリスト/日置 彩<服> 構成・原文/伊熊奈美