人気美容師が提案する、理想の美髪スタイルとは?
加齢とともに、髪のハリやコシがなくなってボリュームが失われたり、パサつきやごわつきが加速して手触りが悪くなったり、白髪が目立ってきたり…。
クセが気になる、広がりやすい、まとまりにくいといった悩みを持つ人も増えてきます。
40代、50代のOurAge世代にとって髪の悩みは尽きません。
でも、いつまでもおしゃれで若々しく、美髪に見えるヘアスタイルでいたい!と思っている人は多いはず。
髪悩みをカバーしながら、理想の美髪スタイルを手に入れることは可能です!
その両方をかなえるヘアの作り方を、注目ヘアサロンの人気美容師さんに教えていただきました。
【美髪スタイルの作り方、この方に教えていただきました!】
CHIE(ちえ)さん
ヘアサロン「PearL(パール)」 アートディレクター
確かな技術と丁寧な施術、親しみやすいキャラクターで、雑誌やセミナー、ブライダルヘア&メイクなど多彩な場で活躍中。
トレンドを踏まえた最新のデザインはもちろん、髪のクセやコンプレックスを生かしながら毎日簡単に作れるスタイルを提案してくれます。
40代、50代ならではの悩みを、同年代なので気軽に相談できるのもうれしい!
■CHIEさんが提案
トップにふんわり感、毛先に動きを出すカットとパーマがポイント。
動きが出にくい髪質でも、カット×カラー×パーマの合わせ技で柔らかさとおしゃれ感を演出!
【仕上がり/髪を変えた後のヘアモデル桐山さん】
今回、ヘアモデルになっていただいたのは、桐山あゆこさん(51歳・モデル)。
※2024年8月23日時点でのプロフィールです。
以前は短かった髪を、ミディアムの長さまで伸ばしたという桐山さん。
「ハリがあって動きにくい髪質です。もう少しあかぬけた感じになるといいなと思っています」
結ぶことができる長さまで伸びてきたので、簡単なヘアアレンジにもチャレンジでき、おしゃれの幅が広がったと感じているのだとか。
気になっているのは、分け目を中心に白髪が目立ってしまうこと。
トップにふんわり感が出にくいため、白髪が伸びてくると、ほかの髪の立ち上がりでごまかすことができず、「今は月1回の頻度でヘアカラーをしています」。
【Before/髪を変える前の桐山さん】
まとまりはいいけれど、ふわっとした軽やかさがなくて、全体的にやや堅い雰囲気です。
■美髪スタイル作り・その1
【カット&パーマ】は?
髪質を考慮し、しなやかに見えるようなカットとダメージの少ないパーマを
ベースは肩につく長さにして、それにローレイヤーを加えます。
※ローレイヤーは、毛先の段差を小さめにつけたレイヤーのこと。毛先に軽さを出しつつ、落ち着いた雰囲気に仕上がります。
前髪は目元にかかるあたりを薄く作り、シースルーバングに。
※シースルーバングは、透け感と束感を出して、おでこが透けて見えるようにした前髪のこと。
「ハリのある髪質でも柔らかく見えるように、ストロークカットという方法で質感調整をするのがポイントです」(CHIEさん)
※ストロークカットは、毛束を上に向けて引き出し、根元から毛先に向かって、ハサミを前後に振りながら、毛束の下側を細かく削るようにカットする方法のこと。
毛束の下側に短い毛ができることで根元が立ち上がりやすくなり、束感が生まれ、毛先に軽さと動きが出ます。
トップにふんわり感を出して、全体にこなれた雰囲気にするために、エアウェーブというダメージの少ないパーマをかけます。
根元からの大きなSカールと毛先に動きを出すパーマをミックスさせ、しなやかなボリューム感あるパーマスタイルを実現しました。
※エアウェーブは、専用の機器とロッドを使って、カール形状を瞬間記憶させるパーマです。
ロッドに巻いた内側の髪までオゾンを均一にいきわたらせることで、カール形状を瞬間記憶。
熱によるダメージを防ぎ、髪に負担をかけずにカールの再現性、持続性を高めます。
トリートメント成分を毛髪内部に浸透させて閉じ込め、内部からきれいな髪にする作用も。
■美髪スタイル作り・その2
【ヘアカラー】は?
白髪をぼかしながらツヤをかなえる、ブラウン系カラーをチョイス
気になる白髪をカバーするために、グレイカラー(ヘアサロンで行う白髪染めのこと)を使用していますが、ベタッと色がのりがちなグレイカラーの重さをできるだけ抑えるように意識して、色はオークルブラウンに。
「ブラウン系なのでツヤがあり、クリアさが感じられる色みです。美肌に見せてくれる効果も期待できますよ」(CHIEさん)
■美髪スタイル作り・その3
【スタイリング】は?
巻かなくてもふんわりするのは、パーマのおかげ。時短スタイリングに!
まず、乾いた状態の髪全体に、霧吹きで水を吹きかけて濡らし、パーマ感をよみがえらせます。
その後、根元と前髪にだけドライヤーの弱風を当てて水分を飛ばし、全体を8割ほど乾かして。
手のひらにジェルバームを取り、両手のひらに薄く広げてから、手ぐしで髪全体になじませ、形を整えてから自然乾燥させます。
「パーマをかけておけば、ヘアアイロンを使わなくても髪がふんわり。
不器用な方や、スタイリング時間を短縮させたい方にもおすすめです」(CHIEさん)
【終わりに】
トップがふんわりするだけで、全体のシルエットがいい感じに整い、小顔に見える効果も!
ぐんとこなれた印象に仕上がりました。
髪質が硬めだったり、髪のハリが強くて軽やかな動きが出にくいという人は、ぜひパーマにトライを。
ヘアアイロンなどのツールを使ったスタイリングをしなくても、手ぐしとスタイリング剤だけで、元のパーマを生かした髪の動きやシルエットに整うのはうれしいですね!
髪悩みカバー、おしゃれ見せ、時短がすべてかなうパーマは、大人に◎なスタイルです。
【今回担当した美容師、CHIEさんのいるヘアサロンはこちら】
PearL(パール)
東京都渋谷区恵比寿西1-32-3 トラッドゴード代官山C
公式サイト:https://www.pearl-salon.com/
特別感がありながらも、心地よいヘアデザインを大切にしてくれるサロン。
一人一人の「その人らしさ」に寄り添いながらも、常に新しい試みを提案。
お客さまを飽きさせない高い技術とこだわりのケアで、安定感のあるトータルビューティをかなえてくれます。
撮影/青柳理都子〈人物〉 メイク/鈴木京子 取材・文/斉藤裕子