「VIO脱毛に興味がある」という声を多く聞くようになりました。半面、「気になるけど今さら…」「痛いのでは?」といった声も。聞きにくいけど知りたい「最新VIO脱毛」について、医学博士の慶田朋子先生に伺いました。
答えてくれたのは
慶田朋子さん
Tomoko Keida
銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。皮膚科専門医。レーザー専門医。切らない美容医療に定評があり、VIO脱毛の症例も豊富。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)ほか多数
そもそもVIOって何?
フェムゾーンのVライン(ビキニライン)、Iライン(大陰唇~会陰部周辺)、Oライン(肛門周辺)のこと。
「VIO全脱毛は、別名ハイジニーナ脱毛ともいわれています。ハイジニーナは、衛生・清潔な状態を意味するhygieneに由来。欧米ではアンダーヘア処理は男女ともに常識で、ケアしていない人は不潔と思われることもあるそうです」(慶田朋子先生)。
最近は日本の芸能人にも増えているとか。
アンダーヘアにも役割があるのでは?
「大昔は、アンダーヘアによる保温の意味があったと思いますが、現代では環境や衣服も進化し、アンダーヘアの必要性はなくなってきています。医師としては、脱毛治療を通してVIOエリアの皮膚を直接診られるいい機会と感じます」と慶田朋子先生。
フェムゾーンには尖圭(せんけい)コンジローマなどの性感染症、パジェット病などの皮膚がん、そ径部水虫、単純ヘルペスといった病気の可能性があります。自分のフェムゾーンを見たことがない人は、病気の早期発見のためにもしっかり見ておくことは大切です。
脱毛のメリット、デメリットは?
「見た目の美しさ、におい対策、カミソリ負け防止、肌あれ予防の4つがメリットです。更年期以降の大人世代は、将来、介護されることを見据え、身だしなみの『介護脱毛』として行う人も増えています。
デメリットはほとんどありませんが、照射直後は毛の周囲に赤みが出ることがあります。これは30分~1日程度で消失します。体毛の濃い人、じんましん体質の人は、蚊に刺されたように毛穴にブツブツが出ることがありますが、これも半日程度でなくなります」と慶田朋子先生。
あえて言うなら、今まで隠れていたフェムゾーンがあらわになって、戸惑う人はいるかもしれません。
イラスト/小迎裕美子 取材・原文/増田美加