フェムゾーンの脱毛に否定的で、「アンダーヘアは必要」という考えていた医療ジャーナリストの増田美加さんが、VIO脱毛を決意した理由とは? そしてVIO脱毛の気になる疑問に、医学博士の慶田朋子先生がお答えします。
私がナビゲートします
増田美加さん
Mika Masuda
女性医療ジャーナリスト。1962年生まれ。35年にわたり女性の医療、ヘルスケアを専門に取材。自身が乳がんに罹患してからは、がん啓発活動を積極的に行っている
『もう我慢しない! おしもの悩み 40代からの女の選択』(オークラ出版)では、自身のフェムゾーン治療体験を赤裸々に紹介
そろそろやり時? VIO脱毛
もともと私は、フェムゾーンの脱毛に否定的でした。だってアンダーヘアは、外陰部の大切なクッションだと思っていたから。
GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)で、外陰部や腟が萎縮している私は、自転車のサドルが当たるのも痛かった。アンダーヘアがクッションになって、じかに当たらないことがまだ救いだと思っていました。
増田美加さんが施術を考えるまで
父の介護経験から将来の自分を考えて
「アンダーヘアは必要」という考えに変化が生じたのは、コロナ禍中に父を在宅医療で介護し、看取った経験をしたからです。
やはり、おしもの世話をするときに、陰毛があると清潔を保つのが大変だなあと、看護師さんやヘルパーさんのケアを間近で見て実感しました。
また、前述したように私は閉経後の女性の半数以上に起こるGSMの諸症状(尿もれ、痛み、乾燥など)に悩んでいました。
自転車に乗るとサドルが当たって痛い…それは外陰部と腟の萎縮がより進んだことで、ヘアが挟まることが増えたからかも! と気づいたのです。
専門医に素朴な質問
VIO脱毛のサロンとクリニックの違いは?
「VIOのレーザー脱毛は、医療行為なので医療機関でのみ受けることができます。
エステティックサロンでの脱毛治療は違法で、“肌を美しくする”名目で行われています。使用機種のレベルも低いため、効果が弱く、フェムゾーンなど色素の濃い部分、浅黒い肌や男性のヒゲなどはやけどのリスクが高く、おすすめできません。
医療機関で使用するレーザー機器は、照射エネルギーが高く、少ない回数で確実に減毛させることができます。肌トラブルを抱えている人も、治療しながらレーザー脱毛を受けることができます」(慶田朋子先生)
慶田朋子先生のクリニックのレーザー脱毛の機器「ジェントルレーズプロ」。レーザーと冷却ガスを同時に照射するタイプの機器で、痛みが格段に軽減されます
答えてくれたのは
慶田朋子さん
Tomoko Keida
銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。皮膚科専門医。レーザー専門医。切らない美容医療に定評があり、VIO脱毛の症例も豊富。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)ほか多数
イラスト/小迎裕美子 取材・原文/増田美加