【お話を伺った方】
美容業界で活躍して50年以上という、業界の重鎮。大手化粧品メーカーで商品開発、マーケティングなどを担当し、多くのヒット作を手がけたのち、独立。現在は美容コンサルタントとして講演やセミナー、商品開発・美容教育アドバイスなど多方面で活躍。化粧品の基礎から製品化までを研究してきた多くの経験をもとに、スキンケアを中心とした美容全般をわかりやすく解説し、正しい美容情報を発信している。
とうとう、シマコは理想の肌に巡り合いました! 自分的大ニュースです。
クリーム迷子になり「これ、自分の肌に合ってる??」と疑問を感じながらあれこれ使っていたのですが、とあるクリームを使ってみたら、つるすべしっとり。程よいもっちり感と、指がすべるようななめらかさ。
「なるほど、男爵が言っていたのはこの肌の状態のことだったんだ!」と目からウロコ体験でした。
どのクリームがいいのかは自分の肌に聞くしかない。
皆さんも運命のクリームに出会えますように。
クリームは自分で納得できる価格のものを選んで
シマコ:男爵、こんにちは。というわけで、ようやく納得のいく肌状態を実感することができました。
男爵:それはよかったです。スキンケア後の肌が気持ちいいでしょう? それが目指すところなんですよ。
シマコ:わかります。触っていたくなる肌、気持ちいいですよね。
今日はクリームの価格について教えてください。
10万円くらいのものもあれば数千円クラスのクリームもあって、かなり価格差がある印象です。
やはり高いものを使ったほうがいいのか悩みます。
男爵:価格にはもちろん原価が反映しているともいえますが、そうとも限らないんです。
メーカー側が、その商品に見合う「価値」を設定し、価格を決めています。
開発やマーケティングの費用も加算されますが、市場において、どのクラスに位置するか。どのゾーンで勝負するか、そのあたりの戦略が価格になっているんですね。
〔上の写真:左からアクシージア ビューティーフォース モイストリッチクリーム EX、ラ・メール ザ・モイスチャライジング フレッシュ クリーム、セブンフロー パワーエステクリームEX〕
男爵:大事なことは、使う側の皆さんが「価格に見合う価値がこの商品にはある」と感じるか、そうではないか、なのです。
人間は不思議なもので、脳の影響をかなり受けています。
「私はよい化粧品を使っている」という満足感に肌が応えてくれる、ということは多分にあるんです。
それは高価格帯のクリームでもお手頃価格のクリームでも、どちらでも同じこと。
自分の満足感が大事なのです。
ぜひ幸福感に包まれるスキンケア体験をしてくださいね。
では保湿クリーム、おすすめの3点をご紹介します。
◆ひと塗りで高保湿が実現する海由来+ボタニカル成分
アクシージア
ビューティーフォース モイストリッチクリーム EX
4種の海由来成分*¹と、それをサポートするボタニカル成分*²を新配合。気になる目元や口元にも濃密クリームがぴたりと密着し、贅沢な潤いがハリとツヤをもたらす保湿クリーム。
30g ¥14,080(税込)
*¹【ツヤ・保湿】イガイグリコーゲン、マコンブエキス、加水分解コンキオリン、クリスマムマリチマムカルス培養液
*²【ツヤ・保湿】ウイキョウ果実エキス、加水分解野菜タンパク
男爵:アクシージアは2011年にサロン専売品のスキンケアブランドとして誕生しました。
山梨県北杜市に化粧品・医薬部外品の工場があり、八ヶ岳の天然水をベースにした製品作りが特徴です。
研究拠点である「アクシージア R&Dセンター」では最新の美容理論が研究され、サロンでもしっかり説明できるような化粧品作りには私も注目しています。
「ビューティーフォース モイストリッチクリーム EX」はムール貝から取れる保水・保湿成分や海のフェンネルと呼ばれる植物幹細胞エキスなど、こだわりの美容成分に加え、3種のペプチドなどもしっかり配合した大人世代におすすめしたいクリームです。
◆ジェルテクスチャーなのに高保湿
ラ・メール
ザ・モイスチャライジング フレッシュ クリーム
みずみずしいフレッシュなクリームが、 肌に潤いベールを均一に広げ、べたつかずサラッとしたテクスチャーに変化する新デリバリーシステムを採用。独自の美容保湿成分ミラクル ブロス™*¹を角層の奥深くまで素早く届け、外的ストレス*²から肌を守る。毛穴が目立たないなめらかな肌へ。
30ml ¥30,800(税込)
*¹ ジャイアント シーケルプ(海藻)などからなる独自の保湿成分 *² 乾燥など
男爵:ドゥ・ラ・メールが日本に上陸したのは2000年。
ブランドのアイコンともいえる「クレーム ドゥ·ラ·メール」は、そのラグジュアリーな使い心地で世界中の女性を虜にした伝説のクリームです。
昨年、ブランドを「ラ・メール」と変更し、新たなスタートを切りました。
ラ・メールはその名のとおり「海」からの贈り物。
航空物理学者だったマックス・ヒューバー博士が実験中のアクシデントで肌にひどいダメージを負い、自らの肌を治すために研究を続けたのがブランドの始まりです。
ラ・メールを象徴する成分は「ミラクル ブロス」。驚異的な生命力を持つジャイアントシーケルプという海藻を発見し、12年の歳月、6000回に及ぶ実験を経て生み出された独自の成分です。
肌を整え、肌印象を変えるミラクル ブロスのパワーをぜひ体験してみてください。
◆高保湿成分「ロバミルク」配合
美・ファイン研究所
セブンフロー パワーエステクリームEX
オーガニックロバミルク*¹を日本初配合。ロバミルクとは肌なじみがよく、保湿に優れた成分。稀少な保湿成分「ロバミルク」をそれまでの商品の2倍配合し、みずみずしいテクスチャーはそのままに、さらなる攻めのエイジングケアクリームへと進化した。世界初*²となる「レチノールヒアルロン酸」、「アルカリイオン水」、ビタミンC誘導体「APPS」などを配合し、潤いとハリを高め、きめを整え、浸透アップ。
30g¥9,350(税込)
*¹ユーロラクティス社製造 ロバ乳 *² 原料メーカー独自開発のヒアルロン酸Naを結合させたレチノール誘導体の処方において
男爵:美容家の小林ひろ美さんプロデュースのブランドです。
彼女が作る化粧品は、とにかくリピーターが多い印象です。
こだわりの成分もそうですが、美容知識が詰め込まれている。その独特のレシピは美容成分をたっぷりと使ったもので、ほかにない化粧品だと思います。
「パワーエステクリームEX」はなんといっても「ロバミルク」がユニーク。
牧場全体で1日に1ℓしか得られない貴重な保湿成分なのだそうです。
軽いのにしっかり潤うテクスチャーは、私も未体験でした。
作り手の思いを納得したうえで使ってみてほしい逸品です。
シマコ:憧れのラ・メールのクリームは、やっぱり使ってみたいですね。
フレッシュクリームはサラッとしているとのことなので、べたつきが苦手な私に合っているかも。
とはいえ、残りのふたつも気になります。顔が3つあればいいのに…。
次回は保湿クリーム後編です。男爵セレクトの意外なラインナップに、ますますクリーム選びが面白く(悩ましく⁉)なっていきますよ。お楽しみに。
取材・文/島田ゆかり イラスト/カケハタリョウ
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