ずっと変わらないと言われるよりも
素敵に年齢を重ねてるねと言われたい。
数々の女性誌のカバーモデルを務め、いつの時代も私たちの憧れであり続ける黒田知永子さん。
潑剌とした表情と、飾り気のない素敵な笑顔、ある時はかっこよく、ある時はかわいらしい。
そんな黒田さんの「今」に迫りながら、
ポジティブでナチュラルな"素敵な年齢の重ね方"をお聞きしました。
黒田知永子さん
Chieko Kuroda
1961年生まれ。学生時代に雑誌「JJ」でモデルデビュー。出産、育児を経て、30代で「VERY」の表紙キャラクターで仕事復帰。その後、「STORY」「éclat」と次々と表紙キャラクターを務め、女性誌だけでなく、テレビ、CM出演など幅広く活躍中。今もなお同世代のおしゃれアイコンとして圧倒的な支持を得ている
心と体にいいことを無理なく続けるのが私流!
このままじゃいけないと、
50代からマインドを転換
学生時代からモデルとしての仕事を始め、数年間の育児専念を経て、30代で仕事を再開してから現在まで、多くの女性誌の顔として活躍してきた黒田知永子さん。自然体で年齢を重ねていくその姿は、現在の50代女性たちにとって、まさに憧れの存在です。つねに第一線で活躍し、さまざまなトレンドを着こなしてきた黒田さんは、いつ見てもすっきりスレンダー。体型の変化に悩むということなんて、無縁のように思えます。
「ありがたいことに、それほど太ったり痩せたりする体質ではないのですが、それでも、40代後半くらいから確実に変化がありました。例えば、20代30代の頃は、食べすぎたかなと思ったら、少し食事に気を使えば1~2日で調整できたのですが、同じやり方だと、そんなに簡単にはいかなくなってきたんです。また、体重は変わらないのに、どうも二の腕が緩んできたりお腹がぽっこりしてきたりフェイスラインが曖昧になったりと、体のシルエット自体が変わってきたんですよね。4、5年前、年齢でいえば51~52歳頃に、そんな体の変化をはっきりと自覚するようになりました。同時に時々、急に体が熱くなって扇子が手放せなくなったり、老眼が一気に進んで不便になったり。これは、今までのままではいけないな、何か体にいいことをしなくてはと思うようになりました」
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週1回の友人とのヨガで
心も体もストレス解消
"自称めんどうくさがり屋"で、絶対これをしなければならない、とか、毎日必ずこれをしなさい、とか強制されるのは苦手なタイプだという黒田さん。仕事柄、若い頃から体型維持には気を遣ってはいたものの、ストイックに何かをやり続けるということはなかったそう。
「頑張らなきゃ続けられないようなことは性格的に向いていないのは自分でもわかっていたので、何か気持ちよく自然にやり続けられるものはないかと、考えるようになりました」
そう思い立った黒田さんが始めたのが、週1回のヨガ教室通い。旧知のママ友が楽しそうに続けているのを知って仲間入りしたそう。仲良しの同世代3人と先生一人という少人数のグループレッスンは、きめ細かに指導してもらえるのも効果的だといいます。
「私、実はもともとすごく体が硬いんです。先生からは、『今はまだヨガじゃなくて、ヨガを始める前の準備体操レベル!』って冗談を言われることもあるけれど、それでも1時間のレッスンを終える頃には全身の血行がよくなって細胞の隅々まできちんと血液が流れているような気がします。何よりとっても気持ちいいんです。心置きなく話せる友人とワイワイ騒ぎながらやっているのも、きっといいストレス解消になっているんだと思いますね」
さらに、月に数回、リンパマッサージと、体のバランスを整えるコンディショニングにも通っているそう。「どちらも骨格や筋肉の歪みを整え、体のコリをほぐし、全身のリンパの詰まりを流してくれます。そこで教えてもらったストレッチポールを使ったエクササイズなどを、思いついたときにやるようにしています。それくらいが私にはちょうどいいんだと思っています」
次回は、美肌を保つ黒田流スキンケアをご紹介。
撮影/浅井佳代子 ヘア&メイク/福沢京子 スタイリスト/佐伯敦子
取材・原文/大野智子