編集部には、いろいろな企業やメーカーから新製品発表会、セミナーの案内などが毎日のように届きます。
そんな中で、ほかとはちょっと違う封筒が。裏面が薬袋のようなデザインになっています。じつはコレ、調剤薬局のアイセイ薬局が主催する「転ばぬ先のロコモ予防」というセミナーの招待状だったのです。
ロコモティブシンドローム、略称ロコモとは、筋肉・骨・関節など移動に関わる体の機能が低下し、「立つ」「歩く」などの身動きに必要な能力が衰えてしまう状態のこと。OurAgeではロコモについて幾度となく取り上げていますが…。
「ロコモはメタボ、認知症と並ぶ健康寿命の短縮、要介護状態につながる3大要因のひとつであるのに、名前は知っていてもきちんと理解されていない現状があります」とは、このセミナーでロコモの基礎知識について話してくださった東十条整形外科院長、順天堂東京江東高齢者医療センター 助教の澤満美子先生。
ある調査によると、メタボはここ10年で理解度80%と多くの人に知られるようになったものの、ロコモは10年経っても理解度20%と低いままだったそう。
「歩けなくなってしまった患者さんに人工関節を付ける治療をしていますが、多くの人が“手術したくない” “自分で動きたい”とおっしゃいます。では、そうならないためにはどうしたらいいのか? 要支援・要介護になってしまう原因の第1位の疾患であるロコモについての知識を持ち、早めに対策を始めて欲しいのです」
ロコモの症状が認められるのはほぼ60歳以上だそうですが、下肢(脚部)筋肉量の減少は30〜40代から始まる傾向にあることがわかっています。70代、80代を元気に迎えるためには、「階段が辛いなど、今までの自分と違うと気づいたときからロコモ対策を始めて」と澤先生。動けなくなってからでは、遅いのです。
では、ロコモ対策はどうしたらいい? 次のページに続きます。
ロコモ対策というと、筋肉を付ける=運動だと頭に浮かぶはず。
「体を動かすことはとても大切ですが、むやみに走ったりすると椎間板を痛めてしまう場合もあります。無茶をせず、今の生活に取り入れられる範囲で適度な負荷を与えていきましょう」
実はこの「適度」というのがくせ者。「ツラい」「苦しい」と感じるくらいなのか、それだとやり過ぎなのか、自分自身へのスパルタ具合によっても自己判断はブレてしまいがちなんですよね。
そこで頼りにしたいのが、「人々の健康な生活をデザインする薬局」をビジョンに掲げるアイセイ薬局です。「病気やけがをした時に行くところ」だけにはとどまらず、そうならないためのサポートにも力を入れています。
4月16日(月)から、「転ばぬ先のロコモ予防」をテーマにした継続的予防医療啓発キャンペーンをスタート。全国で展開する348店舗のうちの284店舗(4月2日時点)で写真のようなロコモに関連する商品を集めたコーナーを設置。
定期的に健康チェックや相談会などのイベントも実施します。写真はロコモチェックのひとつ、「立ち上がりテスト」。高さ40cmの椅子に座り、どちらか一方の片足で立ち上がれるかどうかで判断します。実際やってみた編集部のメンバーは、まったく立てなくて、ショックを受けていましたよ。
近々の予定としては、5月13日(日)アイセイ薬局 東十条店、5月24日(木)西新小岩店、6月30日(土)新百合ヶ丘店で健康チェック&相談会が開催され、ロコモチェックのほか血管年齢などの測定も。
季刊フリーペーパー「ヘルス・グラフィックマガジン」※も見逃せません。毎号、ひとつの症状にフォーカスして医師や各分野の専門家がその症状の解説や改善法などをレクチャー。「手に取ってもらえるように」と、ビジュアルにこだわっているのが特徴で、2015年度グッドデザイン賞ベスト100にも選ばれているとか。なるほど、あの凝っている招待状にはこのセンスが活かされていたんですね。※1・4・7・10月の各15日に発行
4月に発刊された最新号のテーマも「ロコモ」。中を見てみると、ロコモ予防としてもおすすめの太極拳なども紹介されていました。
「ヘルス・グラフィックマガジン」は全国のアイセイ薬局ほか、クリニックや病院、公共図書館などにも置かれています。また、下記の公式サイトでも読むことが出来ます。
高齢社会が進む今、いつまでも元気で健康な身体でいるためには自身で管理して予防していくことが本当に大切です。「病院に行くほどではないんだけど」というときこそ、頼りになる近所の「かかりつけ薬局」があれば心強いですね!