羽田美智子
“自分磨き”のための大人の手習い Vol.9
花と向き合うことで優しくなれる
幸せを享受できる、花とのつき合い方
女優の羽田美智子さんが前回に続き、自分磨きのためにフラワースタイリスト&インスタグラマーの増田由希子さんから花について学んでいきます。今回のテーマは、花とのつき合い方。
「花には人を癒す力があります」という増田由希子さん。花に対する思いや飾り方の基本には、幸せになるための小さなヒントが隠れていました。
生きている花から
ポジティブなパワーを呼び込む
「季節は冬でも、ひと足早く春の花を飾った経験はありませんか? 私は春に咲くミモザの花が大好き。たっぷり手に入った日は大きな花器やグラスに生けることで部屋全体が明るくなり、気持ちまで上がります。夏なら枝物をガラスの器に。ゆったり飾ると目にも涼やかで、気持ちがシャンと整います。大地のパワーを受けて育った草花は人に"気"を与えてくれます。季節を感じる生きた花に触れると、パワーをもらったと感じますね」(増田さん)。見て香りをかいで心が洗われる瞬間を数多く体験することで、前向きな気持ちが持続します。
花を飾るスペースを決めることで
暮らしに潤いを
「我が家の場合は、玄関を入った正面やリビングのサイドテーブル、キッチンの出窓など、数カ所を花を飾る場所と決めています。こうすることでその場所に花があるのを見ると気持ちが満たされますし、つねにきれいにしようと小まめな掃除を心がけるようにも。暮らしが豊かになりますね」と増田さん。「忙しいときこそ誰かのためではなく、自分のために花を生けてほしいですね」
次ページでも、幸せになれる花とのつき合い方をご紹介します。
〝花一輪〞がもたらす
幸せの効果を実感して
帰宅時や家事の合間に花がふっと目に入ると、心が和み、幸せな気持ちに満たされます。「花を飾ってみたいと思ったら、花一輪から始めてみて。特別な花器がなくても、食器やジャムの空き瓶で十分」(増田さん)。初夏なら芍薬、夏から秋にはダリアなど、季節を感じる大輪の花は、それだけで存在感があります。生けたあと、花もちをよくするために何度か茎を切りますが、最後は短く切ってボウルなどの縁にもたせかけるように。簡単かつ華やかなアレンジです。
フラワースタイリスト&インスタグラマー
増田由希子さん
「f plus」主宰。フラワースタイリスト、ワイヤー作家。雑誌などで暮らしの花を提案。大人気のNHK文化センターでの教室のほか、オリジナルの花器や照明の制作と、幅広く活躍。著書に『暮らしを美しく飾る花図鑑』(家の光協会)がある。fplus.s2.weblife.me/ instagram : nonihana_
次回から、増田由希子流アレンジを実際にみていきます。
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/木下 優(ロッセット) スタイリスト/坂本久仁子 構成・原文/向井真樹