文/KAORU
星とエネルギーを読むカウンセラー兼アートライター。
昔から運命と人間の可能性に興味があり、魂の輝きが感じられるアートや音楽が大好物
初めまして。美術好きとアーティスト探究好きが高じて、もう20年以上、アートコラムを書き続けているKAORUです。
私も心と体が揺らぎやすいOurAge世代ゆえ、アートと猫という心の美容液が日々、欠かせません。このコーナーでは、心をみずみずしく満たしてくれるイチ押し美術展をご紹介していきますね。
『ヒグチユウコ展 CIRCUS』
『ヒグチユウコ展 CIRCUS』は、GUCCIとのコラボでも話題を呼んだ画家で絵本作家、ヒグチユウコさん初の大規模な個展。猫のぬいぐるみが主人公の絵本シリーズなどで、幅広い世代を虜にしたヒグチさんの摩訶不思議な世界観は、見る者をたちまち非日常なファンタジーワールドに引き込みます。
猫とタコなどの異なる生物から成る合体動物や、ワニの尻尾を持つ女の子、妖怪チックな謎の生き物など、彼女が生み出したキャラクターはとても個性豊か。そのたたずまいはユーモラスでかわいく、いじらしく、気高く、唯一無二の魅力を放っています。そんな生き物たちが互いに寄り添い、抱き合い、はしゃぎ、じゃれ合っている様は、まるで現代の鳥獣戯画。
さらに、そこはかとない悲しみや喪失感、嫉妬や傲慢さのような毒も漂っていて、鑑賞していると心が忙しい!「ヒグチユウコの絵には、酸いも甘いも嚙み分けた大人ほどはまる」といわれているのにも納得です。
甘 味や苦味だけでなく、いろんな味がするヒグチユウコワールドで、あなたも「心の探検」に出かけてみませんか。
『ヒグチユウコ展 CIRCUS』
●開催中~3月31日(日)
世田谷文学館
東京都世田谷区南烏山1-10-10
10:00~18:00 ㊡月曜
☎03-5374-9111
https://higuchiyuko-circus.jp/
※6/15~9/1 神戸ゆかりの美術館へ巡回
次のページにも、おすすめの展覧会をご紹介します。
『クリムト展 ウィーンと日本 1900』
生と性と愛を描き続けたウィーン19世紀末の巨匠グスタフ・クリムト。官能や歓喜を際立たせる金箔使いは日本の工芸や琳派の影響によるもの。妊娠や性行為などの生々しくも人間らしいテーマも多幸感いっぱいに描いたあたりは、情感豊かな蟹座ならでは? そんなクリムトの大回顧展です。
●4月23日(火)~7月10日(水)
東京都美術館
東京都台東区上野公園8-36
9:30~17:30(金曜~20:00)
㊡5/7、5/20、5/27、6/3、6/17、7/1
☎03-5777-8600
(ハローダイヤル)
『みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ-線の魔術』
アール・ヌーヴォーを代表する芸術家で「線の魔術師」と称えられるアルフォンス・ミュシャ。女性をエレガントで華やかに描いた彼の表現は、グラフィックアートやロック、本の装丁や漫画にまで幅広い影響を与えました。ミュシャの作品と、彼をリスペクトする漫画家やアーティストの作品が一堂に。
●7月13日(土)~9月29日(日)
Bunkamuraザ・ミュージアム
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
10:00~18:00(金・土曜~21:00)
㊡7/16、7/30、9/10
☎03-5777-8600(ハローダイヤル)
https://www.ntv.co.jp/mucha2019/
原文/KAORU