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肥満児からアスリートへ?! 北川悠仁さんの体調管理法(インタビュー/後編)

5月22日に発売された『まいんち ゆずマン』で、子どもの頃からの夢、漫画家デビューを果たすことができた北川悠仁さん。

もちろん本業のミュージシャンとしても、その活躍は絶好調だ。

ステージで歌ったり、曲を作ったり、マンガのストーリーを考えたり、絵を描いたり。

ただでさえ忙しい彼が、いったいどうやって体調管理しているのだろう?

(コミックス『まいんち ゆずマン』について語った、インタビュー前編はコチラ

 

撮影/萩庭桂太 ヘア&メイク/藤尾明日香(kichi) スタイリスト/三島和也(Tatanca) 取材・文/岡本麻佑

北川悠仁さん

Profile

きたがわ・ゆうじん●1977年1月14日、神奈川県生まれ。1996年、岩沢厚治と「ゆず」を結成。横浜・伊勢佐木町で路上ライブを行うと評判を呼び、1997年1stミニアルバム『ゆずの素』をリリース。98年6月に発表した1stシングル『夏色』で人気に火がつき、7月リリースのアルバム『ゆず一家』で全国区のアーティストに。以降、『栄光の架橋』『虹』『雨のち晴レルヤ』などヒット曲を多数世に送り出す。5月11日名古屋ドームから始まった「ゆず 弾き語りドームツアー2019 ゆずのみ~拍手喝祭~」は7月7日福岡ヤフオク!ドームまで計8本を予定している。http://yuzu-official.com/

 

 

肥満児からアスリートへ?!

 

デビュー22年目・42歳の今も、すっきり爽やか、カッコイイ北川悠仁さん。その北川さんが子どもの頃、ぽっちゃり太めの体型だったというのは、知る人ぞ知るゆず伝説。

 

「めっちゃ肥満児でした、はい(笑)」

 

いったいどうやってそのスリムな体型を維持しているんですか?

 

「えっと、30歳のときにランニングを始めて、今も毎日、地方に行ったときも走っています。ふだんは30分から40分、長いと1時間とか2時間とか。フルマラソンもホノルルで何回か走っています。

ヴィジュアルのため、というわけじゃなくて、パフォーマンスのためですね。ライブを観に来てくれた人たちに、以前と変わらないクオリティのものをお見せしたいので。

何かしていかないと、悲しいかな体は変わっていくので、30代ずっと続けて来ました。40歳を超えた今、その効果を実感しています」

 

コンサートの前には、特別なトレーニングを?

 

「しますね、3時間走とか。あと、食事制限もします。カーボローディングといって、コンサート前にはご飯やパン、麺類など炭水化物の摂取を極力減らしておいて、直前にがーっと炭水化物を食べるんです。するとコンサートが始まって1時間半くらい経つ頃、ふつうだったら体力が落ちてキツくなるタイミングで、炭水化物がわーっとエネルギーに変わってくれるから、急にひとりだけ元気になる(笑)。

マラソン選手とかクロスカントリーの選手がよくやっている方法です。30代くらいからトレーナーさんについてもらって始めました」

 

ひょっとして、相棒の岩沢厚治さんも一緒に?

 

「いえいえ、彼はしません! 何もしてないから、前よりも疲れやすいって言ってますよ。でも大丈夫、僕がついてますから(笑)」

 

それにしても、まるでアスリートみたいな体調管理。それって曲を作ったりマンガを描いたり、デスクワークにも効きますか?

「あ、それにはチョコレートです。打ち合わせのとき、みんなでしゃべってるとだんだん血糖値が下がってくるので、チョコレートをよく食べます。漫画を描いてるときにも、食べてました」

 

理論に裏付けられた、緻密な身体作り。なかなかストイックな毎日、ですね?

 

「でも、“一生、鶏のささみしか食べない” みたいな、そういうのはつまらない気がして。“コンサートが終わったらこれを食べよう”  とか、“海外旅行中はなんでもOKにしよう” とか。自分を甘やかすときはあります。ふだん、揚げ物は食べないようにしているので、そういうときは急に唐揚げとか食べたくなりますね(笑)」

 

どんな質問にもにこやかに、誠実に、気さくに答えてくれる北川さん。調子に乗って、プライベートに関する質問も投げかけてみた。

結婚したり父親になったり、家族を得たことで、人生はどんなふうに変わりましたか?

 

「強さと弱さを、同時に手に入れた感じ、ですね。以前は僕 “ステージの上で死ねたら本望だ” なんて言っていたけれど、今もそういう気持ちはありつつ、“生きて帰らないとな” と思っています。

以前聞いた話ですが、宇宙飛行士を選ぶときも、そうらしいですよ。同じ能力のある候補者がふたりいるとしたら、家族があるかないかが判断の基準になる。生き死にのギリギリのところで、家族がいる人は、命綱を放さない。なんとしても生きようと思うらしいです。だから、強さと弱さ、両方なんですね」

 

上の娘さんは、ちょうどゆずマンと同じ5歳になったばかり。ゆずマンの同級生であるももちゃんやピーマンさんは、幼いながらも中身はきっちりと女子で、そこに思わず共感してしまうけど、それは日頃の観察があればこそ?

 

「うちにはふたり女の子がいるんですけど、同じ家庭で同じ両親から生まれているのに、こうも違うのかと思うくらい、違いますね!

人は環境によって生き方が変わると思うけど、それと同じくらい個性というものはそれぞれに与えられているんだな、と思います。だからこそ、その個性を尊重したい。

子どもを通してそれがわかったので、今は出会う人みんなの個性が面白いなと思うし、尊重したいと思うようになりました」

 

いつかゆずマンがアニメーションになって、そのテーマソングもゆずが歌ったら、とっても素敵なゆず祭。楽しみにしてます!

 

↓おまけ。

「ジャンプしてもらえますか?」と、これまた調子に乗ったカメラマンからの無茶ぶりにも快く応じてくれた北川さん。ステージでのパフォーマンス同様、見事な跳躍力でした。

 

『まいんち ゆずマン』

 

 

©Yujin/集英社

 

ヒーローを目指す5歳児「ゆずマン」と、彼を取り巻く家族や友達とのほのぼのとした日常を描いた4コマ漫画。毎日、読み物が更新される集英社ノンフィクション編集部のWEBサイト『よみタイ』での連載に加え、描き下ろしの長編やインタビュー、尾田栄一郎先生や秋本治先生などレジェンド漫画家との対談も収録した充実の一冊。

(1204円+税/集英社)

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