前回のコラムのあと、友人から「アンタとよく似た境遇の人いてるわぁと思って読んだら、アンタのことやったやん!」と、URLが貼り付けられて私のエッセイがLINEで送られてきました。前回書きましたが、ラグビー場で育ったムスメは世界で私だけのようですので、そんなに簡単に同じような境遇の人がいるわけありませんよね(笑)。あ、でももしいらっしゃったら教えてください!
さて、いよいよ今年の9月から、ラグビーの世界王者を決めるラグビーワールドカップが日本で開催されることとなり、少しずつ、少しだけ、小さな範囲では盛り上がってきているような気もするのですが、みなさまの周りではいかがでしょうか?
先日は各地で、100日前イベントというのが開催されていました。舘ひろしさんと、櫻井翔さんが釜石でされたイベントなどは、大きくニュースにもなっていました。また、ワールドカップの優勝トロフィーである「ウェブ・エリス・カップ」の日本巡回ツアーも始まっていて、6月14日には私のかつての実家である花園ラグビー場で、同17日には京都の下鴨神社でも披露されました。
下鴨神社とラグビー?と思われた方もおられるでしょう。ここは、1910年に慶応大学の学生が旧制三校(現・京都大学)の学生にラグビーを教えたことから、関西で初めてラグビーボールが蹴られた地として知られているんですよ。最近は、ラグビーのパワースポットともいわれています。京都へ訪れる機会がありましたら、お賽銭箱にラグビーボールがあしらわれている下鴨神社の雑太社も行ってみてくださいね。ラグビーお守りも売られていて、最近は高校生や大学生も必勝祈願で買っていくとか。ちなみに私は、このお守りをある方から頂いた直後にこの連載が決まり、その後、日本ラグビーフットボール協会の理事に選任されました。ラグビーのご利益ありますね(笑)
さて、日本巡回ツアー真っ最中の「ウェブ・エリス・カップ」ですが、純銀製で、金箔でおおわれています。高さが約47.2センチ、重さ4.5㎏、そして歴代優勝のチームが刻印されています。このカップに触れることが許されているのは、優勝チームのメンバーだけですので、どんなレジェンドであってもカップに触れたり、持ち上げたりすることはできません。王者にのみ許されている権利なんです。とはいえ、そもそも誰かが触らない限り、持ち運びでけへんやん!とも思いますが、そこはツッコまないでおきましょう(笑)
そういう意味では、日本では、読者のみなさんも、すごいラグビー選手でも同じで、誰も触ったことがありません。早く、日本のメンバーが「ウェブ・エリス・カップ」を高らかに持ち上げる機会が見たいものですね。今回の日本で、そんなことになったらどんなに素晴らしいことになるかと、想像しただけでニヤニヤしてしまいます。
と、ここまで書いて、「ウェブ・エリス」って誰やねん?と思っている方もおられることでしょう。次回は、ウィリアム・ウェブ・エリスと、ラグビーの歴史について書きますねー!
イラスト/村上テツヤ