こんにちは、ギリコです。
今日は、本「十和子道」の発売日です!
(全国150以上の書店に「十和子道」直筆サイン入りPOPをお送りしました。
みなさんのおうちの近くの書店に展示されているかもしれません!)
このブログでは 「十和子道」という本が誕生することになったいきさつをご紹介したいと思います。
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はじまりは去年の4月末。
十和子さんに「お話があるのでお時間をいただけないでしょうか」とランチに誘われました。
食事が始まると間もなく
「来年50歳になりますが、50歳っていう年齢は私にとって前から特別な、節目の歳なんです。
50歳の記念になるような本を出したいのだけど、その本を担当してもらえませんか」
と話を切り出した十和子さん。
!!!!!!
任命されたうれしさより、責任の重さを感じ、「任せてください!」とは即答できませんでした。
ご存知のとおり、十和子さんはすでにたくさんの著書を出版しています。
美容のテクニックやメイクのプロセスを公開している本、ご主人との出会いや家庭を持った幸せを語ったエッセイ本……出された本はどれもよくできていて、人気のものばかりです。
しかも今回は、
〝50歳という節目に出す、大事な本〟。
なんという大役……。
頭の中は真っ白でしたが、とにかくその場で思いつくまま、いろいろ質問をしてみました。
「老眼は始まりました?」
「更年期って、十和子さんでも意識することありますか?」
「老後をどう過ごすしたいか、漠然とでも考えたりはしていますか?」
「十和子さんて、嫁姑問題ってないんですか」
かなり不躾な質問をたくさんしましたが、嫌な顔ひとつせず丁寧に答えてくれた十和子さん。
気がつけば食事そっちのけで3時間半近く、根掘り葉掘りおたずねしていました。
そのとき矢継ぎ早に私が放った質問、それに対する十和子さんの丁寧で正直な回答。
このとき「十和子道」のテーマができたのです。
それは
現在の十和子さんの生活ぶり、心模様(葛藤も含め)をリアルにご紹介する
ということ。
そのため敢えて
カメラマンもインタビュアーも美容記事とは無縁の人にしました。
そして自宅で撮影し、服はすべて私服で。
ストロボも撮影用ライトもできるだけ使わず、極力自然光で写真を撮る。
ふだん家で家族や自分のためにしていることをそのままやってもらい、それを記事にする。
この編集方針に、 最初は十和子さんもためらいがあったと思います。
3度目の取材が終わった11月の初旬頃、再び「お話がある」といわれて表参道のカフェに伺いました。
ハーブティーを注文した十和子さんは、向いにいる私の顔を見ることなく、しばらくちょっとコワイ顔でテーブルの上を見つめながら無言でお茶を飲んでいました。
重く、暗い時間……。
「お話がある」の「お話」がよくない話なのが、私にも伝わってきました。
数分が過ぎたとき、キリッと顔を上げると
「ねえ、Kさん(ギリコの本名)! こんな内容で本当に大丈夫?
毎回、ふだん私がやっていること、していることばかり取材しているけど……
読者のみなさんは、そんなものに満足してくれるの?
記事のためにもっと特別なことしたり、話題の場所へ行ったりしたほうがいいなら、何でもやるから遠慮なく言ってください。
私にできることは、何でもやりますから」
とかなり(本当にかなり)曇った表情でおっしゃいました。
これほどの 美人が不安(若干不機嫌でもある)そうだとこんなに迫力があるのか、とあらためて驚きつつ
(十和子さんに不安な思いをさせていた…)
と、とても申し訳なく思いました。
が、その一方で絶対編集方針は変えたくない。
迫力に気おされつつ、なんとか声を振り絞って
「特別なことはやらなくて大丈夫です、大丈夫。
ふだん、がいいんです。
当たり前に毎日やっていること、を本にしたいんです。
読者もそれが見たいんですよ。
きっと楽しんで読んでくれます。
大丈夫、大丈夫」
さして根拠のない〝大丈夫〟という言葉。
ドッと疲れが押し寄せ、そのときは、それを繰り返すのがやっとでした。
「そうですか……わかりました」
そう言うと十和子さんは、それまでよりは明るい顔になり、違うこと(他愛のない、取材方針とは関係のない話)に話題をうつしてくれました。
あれから早いもので11ヶ月が経過しました。
結果、できあがった本には自宅でくつろいだ様子の十和子さんがたくさん載っています。
今までの十和子さんのイメージとは違った姿をたくさん紹介しています。
とにかく内容の濃い本です。
キッチンのカウンターに置いてあったフキン、冷蔵庫の中、昨夜の夕食の残りのギョウザ、毎日使う体重計……
洗面所でヘアチェックをしている十和子さん、キッチンで家族のためにランチの準備をしている十和子さん、せっせとガラス窓を磨いている十和子さん……
目についたものは何でも撮りました。
そしてインタビュー時間もトータルで40時間以上におよびました。
お子さんに対する思いも含め、働く母親として、美容家として日々悩んだり、葛藤したりしている十和子さんの気持ちが表れた記事もあります。
あのとき私が不安を訴える十和子さんにひたすら繰り返した〝大丈夫〟は、本当に〝大丈夫〟になったのか?
そのご判断をなさるのは、読んでくださった方々だと思います。
「十和子道」、本日発売です。
どうぞよろしくお願いいたします。
ギリコ
★本の発売にあたり、十和子さんからスペシャル動画メッセージが届いています。
(ある日の夕方、ダイニングルームの白い壁をバッグに私が撮影しました)
★本のご注文は下記からもできます!
紙の書籍は↓
電子書籍(電子版のみの特典としてプライベート写真など270点以上を追加!)は↓
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