前回は、血糖値の乱高下が脳に悪影響、ということをお伝えしました。
寝しなのスイーツやアルコール、ブラックコーヒーとパンだけの朝食は、ぼ~~っとしたアタマをつくってしまいます。では、何を食べればいいのか?
ずばり、おすすめは、
卵!
卵は、脳が必要とする栄養素を、ビタミンC以外、すべて含んでいる完全栄養食品。タンパク質や脂質をはじめ、カルシウムやリン、鉄、亜鉛などのミネラル、ビタミン、葉酸も入っています。タンパク質に関していえば、必要不可欠な必須アミノ酸9種類がバランスよく含まれています。
黄身の主成分はレシチンとコレステロールで、これはまさに脳の材料。白身には、豊富なアルブミン(アミノ酸の一種)が含まれています。アルブミンは、生命力の源とも言われるアミノ酸。卵は、命をはぐくむすべてを持っているのです。
「卵は一日一個まで」と思い込んでいる人が多いのですが、これは意外にも都市伝説。
2014年、アメリカ政府は、食品のコレステロールについて摂取制限はいっさい不要という見解を出しました。
日本で長らく悪者扱いされてきたコレステロール、実は脳が大量に必要とする栄養素。神経線維を守って、電気信号の減衰を防ぐ役割があるのです。逆に言えば、コレステロールが足りない人は、神経信号が減衰してしまうので、脳がスッキリ働かない。行動が緩慢で、同じ話を繰り返したり、話の骨子がつかめない、という事態が起こるのです。
ちなみに、認知症の人には、高い確率で低コレステロール症が見受けられます。
黒川伊保子さんは、毎日卵を3個以上、食べ続けています。
当初の目的は脳の老化防止でしたが、4年経った今、中程度の脂肪肝が完治し、体重が10キロ以上減り、70代と診断されていた骨強度は30代になり、薄毛も解消して、身長も1センチ伸びたそう! さらにお肌もつやつやで、スタミナもアップ!
そう、
卵3個生活は、アンチエイジングにも効く
のです。
考えてみれば当たり前。肌や骨や髪の材料であるアミノ酸を豊富に摂取することは、アンチエイジングの基本中の基本。
ちなみに、黒川伊保子さんの朝は、卵とトマトのスムージーで始まります。
ヘタを取ったトマト1個にオリーブオイル大さじ1、塩、生卵1をミキサーにいれてがーっとまぜるだけ。やさしいオレンジ色のスムージー。
塩は、必ずマグネシウムやカリウムなどミネラル成分の入った天然塩で。
さらに、オムレツか目玉焼きか温泉卵か卵ご飯で、卵を追加しているそうです。
では、夜おなかが空いてしまったときの卵メニューは?
肉より魚より卵がおすすめな理由は?
さらなる脳のメンテナンス方法は?
気になった方は、ぜひ本書を!
黒川伊保子さんの新刊
『「ぐずぐず脳」をきっぱり治す! 人生を変える7日間プログラム』
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黒川伊保子(くろかわいほこ)
人工知能研究者・脳科学コメンテーター