HAPPY PLUS
https://ourage.jp/doctor_blog/114994/

手の不調の症状と対策/前編

手の不調は、起こる場所や症状によって、治療法も変わってきます。女性ホルモンと深いかかわりを持つ症状について、四谷メディカルキューブの菅野百合先生に聞きました。

 

手の痛み 菅野百合先生

菅野百合さん

Yuri Kanno

 

福島県立医科大学卒業。四谷メディカルキューブ 手の外科・形成外科・マイクロサージャリー。日本形成外科学会専門医。「つらい手指の症状を軽減させる医療を目指しています」

 

 

ヘバーデン結節

指の第1関節に腫れや痛みが発生

 

〈症状〉指の第1関節が赤く腫れたり曲がったりします。痛みを伴うこともあり、関節の動きも悪くなります。痛みのため、強く握ることが困難になることも。

 

〈治療法〉治療法として効果があるのはテーピングですが、テーピングだけで痛みが引かないときは、ステロイド剤を注射するケースもあります。変形がひどくなって日常生活に支障が出る場合、手術も考えられます。

手の痛み へバーデン結節

第1関節に、水ぶくれのようなふくらみができるケースも。悪化すると手指が曲がってしまうため、人前に手を出したくないという人もいるそう

 

 

ブシャール結節

指の第2関節がふくらみ、曲がる

 

〈症状〉指の第2関節がこぶ状にふくらみ、指が曲がってしまいます。痛みがある場合とない場合がありすが、関節の変形が進むと指が伸ばしにくくなります。

 

〈治療法〉末梢循環改善剤(ビタミン剤)の内服や、塗り薬の消炎鎮痛剤で保存的治療を行います。ステロイド剤の注射も効果があります。変形が進んだ場合は、人工関節にする手術を行うことも。

手の痛み ブシャール結節

指がしっかり伸ばせず、日常生活に不便を感じることも。関節リウマチと区別することが大切です。

 

次ページは母指CM関節症の症状と治療法について。

母指CM関節症

親指の付け根の関節が痛む

 

〈症状〉物をつまむときや、ジャムなどの瓶のふたを開けるときに痛みがあります。進行すると、母指である親指の付け根の関節(CM関節)が出っ張るという変形が起き、外見からもわかるように。また、悪化すると親指が開きにくくなります。

 

〈治療法〉消炎鎮痛剤の投与、固定装具、ステロイド剤の関節内注入などの治療法があります。変形が進行した場合は、関節固定術、関節形成術などが行われます。

手の痛み 母子CM関節症

[左]閉経以降に発症します

[右]固定装具などを使った保存治療でよくならない場合は、手術が行われることもあります

 

 

次回は手の不調の症状と対策の後篇をご紹介します。

 

 

 

イラスト/かくたりかこ 構成・原文/上田恵子

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

「集英社 能登半島地震災害支援募金」のお知らせ

「集英社 能登半島地震災害支援募金」のお知らせ

<前の記事

<前の記事
第1回/痛み、しびれ、こわばり・・・手の不調、どうしてなるの?

次の記事>

次の記事>
第3回/手の不調の症状と対策/後編

この連載の最新記事

「手の不調」、予防や改善に役立つことは?

第4回/「手の不調」、予防や改善に役立つことは?

手の不調の症状と対策/後編

第3回/手の不調の症状と対策/後編

手の不調の症状と対策/前編

第2回/手の不調の症状と対策/前編

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル