カオルンです!
眼の老化は40歳を過ぎれば誰にでも起きる避けられない症状なのだとか。
でも、あきらめたくない! このまま、どんどん見えなくなるのは嫌!という人のために、老眼治療についての第一人者、梶田正雅義先生に仕組みや対策など、私たちに必要な知識を伺ってきました。3回に分けてお届けしますね!
①では、老眼になる原因と老眼を我慢することで起こるさまざまな不調について解説。
正しい対処法を身につけて、上手に、老眼と付き合いたいもの!
40代から誰もが老眼に !
加齢による近点推移
遠視の人は要注意。老眼が一気に加速する傾向が
加齢によってどの程度近くが見えにくくなるかを示したのが上のグラフ。特にもともと遠視が強い+3Dの人は40歳頃から急に近くが見づらくなっていることがわかります。
逆に近視の人は高齢になっても手元は見やすい傾向があります。
老眼は我慢するだけ損!
放置すると眼精疲労や全身にも不調が
「老けて見られる、という抵抗感から老眼を放置している女性はとても多いのですが、老眼を甘く見てはダメ。見えにくいのに無理矢理ピントを合わせ続けることで、眼精疲労や頭痛、肩コリなど健康にも影響を及ぼします」
と話すのは梶田眼科院長の梶田雅義先生。
「そもそも老眼は、加齢によってレンズの役目をする水晶体が硬くなり、ピントを調整する毛様体筋がいくら頑張ってもピントがうまく合わなくなる状態をいいます(下図)。
特に最近はスマホやパソコンの影響で、近くを見ることが一日の大半を占め、目にますます負担をかけています。そのため一刻も早く正しい対策をしてあげることが快適な生活のために重要なのです」
ところが、近くさえ見えればいいと簡易型のリーディンググラスや合わないメガネでしのいでいる人も多く、自己流の対策がかえって目の疲れを増長させている場合があるといいます。
「ピント合わせには水晶体を動かす自律神経が大きくかかわっているので、近くが見えすぎると今度は自律神経が疲れきってしまい、ひどくなると立ち上がれない、まぶしくて外に出られないといった症状を抱える人も。
やはり眼科医で適切な遠近両用のメガネやコンタクトレンズを処方してもらうのが理想です。いずれにしても、肌と同じように目もエイジングケアが必要な世代。老眼鏡のおしゃれを楽しむくらいの余裕をもってケアしましょう」
老眼とは、水晶体
水晶体のピント調節が
うまくいかなくなること !
水晶体が硬くなると、
近くにピントが合わなくなる
近くを見るときは、自律神経の副交感神経の働きによって水晶体をふくらませ、網膜でピントを合わせています(A)。水晶体を支えている筋肉を毛様体筋と呼び、近くにピントを合わせるとき、毛様体筋が収縮して水晶体をふくらませます。
逆に遠くを見るときは交感神経が働き、毛様体筋が弛緩して水晶体を薄くします。しかし、加齢によって水晶体が十分にふくらまなくなると、近くにピントが合わなくなります(B)
次回の②では、「進歩が目覚ましい老眼治療のメリット&デメリット」についてご紹介します。
構成・原文/矢沢美香(STRIPE)