ベジタリアンのお肉、ご存じですか?
こんにちは! 野菜料理家の庄司いずみです。
植物性100%のお料理だけを紹介しているのは、私自身がベジタリアン、それも乳製品や卵もとらないヴイーガンベジタリアンだから。
そう話すと、「野菜だけ?」と驚かれることもありますが、いえいえ、ベジタリアンだからといって葉っぱばかりを食べているわけではありません。ありがたいことに日本には大豆や豆を食べる習慣があり、どこのスーパーでも豆腐や納豆は手に入りますし、水煮のミックスビーンズや缶詰のひよこ豆などが揃っているから助かります。
豆製品はおいしい上、ベジタリアンにとっての大切なタンパク質源でもあります。
「肉を食べないと力でないし、筋肉が落ちて痩せそう……」と思われることもありますが、そんな心配はご無用! 肉を食べてもそれがダイレクトに筋肉や肌を作るわけではなく、体内でアミノ酸に分解されたのち、再合成されて体を作るわけです。植物性タンパク質にもアミノ酸が含まれているので、タンパク質は動物性でとっても植物性でとってもかまわないのです。
動物性のタンパク質はどうしても脂肪分も一緒にとることになるから高カロリーですし、とりすぎるとコレステロールも心配。その点、日本人が昔からとってきた大豆製品なら、コレステロールをさげる効果があるというから、グッとヘルシーでいいですね。
最近では、昔ながらの大豆製品、豆腐や厚揚げ、納豆などに加え、大豆で作った肉もどきも手に入りやすくなりました。
ご存じでしょうか、大豆のお肉。大豆ミートなどと呼ばれ、有機野菜をあつかうお店や一部のスーパーでは乾物の仲間のようにして売っていることも。
これがその大豆ミートです。ゴロゴロしたブロックタイプのものは、戻して味をつけて唐揚げにするとまるきり鶏のからあげのよう。みんなが大好きな唐揚げが大豆で作れるのだからビックリです。
小粒の顆粒状なものは戻すとミンチ肉感覚で使えるし、薄切りのものは牛丼風に煮つけたり、野菜炒めに肉がわりに使うと、野菜だけを炒めるよりグーッとボリュームが増して満足感も十分です。
ブロックタイプのものを唐揚げ風に料理するとこんな風。戻すひと手間がありますが、作り方は鶏の唐揚げとかわりません。もし大豆ミートが手に入ったら戻し方は袋に書いてありますが、私はどんな製品でもたっぷりのお湯で茹でて戻します。茹でる時間はブロックタイプのもので、大きさにもよりますが3~5分ほど。戻ったら醤油や酒、お好みでみりんやおろししょうが、にんにくなどで下味をつけ、片栗粉をまぶして揚げれば出来上がりです。
顆粒タイプのものなら戻し時間は30秒も茹でれば十分。これを味噌、酒、みりんと共に煮詰めながら練るとまるで肉味噌のよう。言わなければわからないくらいの食感と味が楽しめます。
トマトソースを煮込むときに加えるとミートソース風。肉と違ってねばりがないので片栗粉や小麦粉のつなぎが必要にはなりますが、餃子や肉団子にしてもいいですね。
ヘルシーでおいしく、ボリュームも満点、その上乾物と同じで常温で保存ができるのだから最高です。
今はこの大豆ミートを提供しているカフェやレストランがたくさんあるから、まずは味見してみてもいいですね。東京ならたとえば銀座や新宿にあるアインソフや赤坂のboji、表参道のたまな食堂やガーデンカフェなどです。女性に人気の野菜のおいしいお店で、大豆ミートは大人気のメニューです。
東京以外の地域でもオーガニックカフェやマクロビオティックのカフェ、自然食レストランなどで出している店も多いから、見かけたらぜひチェックしてみてくださいね。
庄司いずみ
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