自律神経をコントロールできる呼吸は、免疫機能回復の鍵。ハーバード大学&ソルボンヌ大学医学部客員教授・根来秀行さんに、免疫を強化する根来式4つの呼吸メソッドを教えていただきます。1回目は、血流を上げるための有酸素運動の重要性についてです。
血流を上げる有酸素運動
免疫細胞を全身に届けるには、血流を上げて、血液の流れをスムーズにすることが重要です。酸素や栄養素も体の隅々にまで行き渡り、細胞呼吸が活性化。毛細血管自体も丈夫になり、全身の器官も働きがよくなります。
血流を上げるには有酸素運動が有効です。ウォーキングやダンス、水泳など、自然呼吸で息が切れない程度の運動を15分から30分程度を目安に毎日行って。
有酸素運動の前に、5分程度の筋トレを組み合わせると、毛細血管が増えてさらに効果的。脂肪も燃焼しやすくなります。
運動を行う際に、特にターゲットにしたいのは、第二の心臓と呼ばれるふくらはぎ。ふくらはぎの筋肉が働けば、重力で下に集まりがちな血液やリンパ液も、心臓方向にグッと押し戻されます。
●階段を使う
階段の上り下りも立派な有酸素運動。日頃からエレベーターやエスカレーターを使わず、意識的に階段を使ってふくらはぎのポンプ力をUP。一日の歩数は8000歩を目標に
※次回は根来式4つの呼吸メソッド<2>複式呼吸をご紹介します。
脳も体も、すべての不調は細胞の酸欠部位で起きている!
『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 病まないための細胞呼吸レッスン』
根来秀行 著/集英社
1,430円
呼吸法、食事、睡眠、運動など、細胞レベルで元気になれる簡単で効果抜群の生活術が満載
根来秀行さん
Hideyuki Negoro
ハーバード大学医学部客員教授、ソルボンヌ大学医学部客員教授、奈良県立医科大学医学部客員教授、信州大学特任教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など。『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 病まないための細胞呼吸レッスン』 『ハーバード&パリ大学 根来教授の特別授業「毛細血管」は増やすが勝ち!』(ともに集英社)など著書多数
撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン 構成・原文/石丸久美子