桜咲く春なのに、なんとなく欝々…ですよね。外出も控えてインドアで、となると、てっとり早い気晴らしは、読書orゲームor映画鑑賞!ゲーマーではないふみっちー、今日は、最近観て改めて「名作…」とうなった、2つの名作映画を推させていただきます。コロナ疲れも吹っ飛ぶ、痛快エンターテインメントです。
まずは『大脱走』!公開は1963年というから、文字通りOurAge世代の映画。かつては「○曜洋画劇場」「○曜ロードショー」の定番でしたから、観たことがある方も多いことと思います。ふみっちーは昔からこの映画が大好きでした。
最近、BSで放映していたのを何となく観はじめたら、結局、夢中で最後まで観てしまい、たまらず購入に至る。今、観ても全然古くないのです。舞台は第二次世界大戦中、ドイツの捕虜収容所。ここからイギリス空軍士官を中心とした捕虜たちが、大胆な脱走計画を企てる…というお話なのですが、実話に基づいているというからまた、“事実は小説より奇なり”というところでしょうか。
名作だからご存じの方は多いと思いますが、とにかく男たちのチームワーク感がたまりません。戦時の話ですが、どちらかといえば、チームスポーツの対戦を見ているような爽やかさ。イチバンの魅力はなんといってもスティーブ・マックイーン!DVDパッケージにもある、オートバイの疾走シーンは文句ナシの格好良さですが、演技もイケてます。敵の収容所長にも味方のイギリス軍大佐(ある意味上司)にも、おもねらず、不敵な面構え。逮捕されても独房に入れられても、常に背筋をまっすぐ伸ばし、堂々と歩く姿。これはある意味、当時のアメリカの理想だったのでしょう。
他にもジェームス・ガーナー、リチャード・アッテンボロー、チャールズ・ブロンソンと、キラ星のようなスターぞろい。日本女子の大好物(私だけ?)、“ブロンド、ブルーアイ”の元祖英国美男子、デヴィッド・マッカラムの、軍服姿も萌え~♪そして、ドイツ軍収容所長フォン・ルーガーとイギリス軍大佐ラムゼイの、虚々実々のやり取りがまたニクい。その辺の大人の男性同士のやり取りの妙味は、やはりこちらも大人になったからこそ楽しめるのかもしれません。もうひとつ、大人目線で気づいたことは、捕虜役のエキストラたちもかなーりイケメン率が高いということ。DVDでじっくり観られるからこその楽しみですね。
さてもう1作は『レッド・オクトーバーを追え!』です。
こちらの舞台は東西冷戦時代の1980年代(とはいえかれこれ40年前!)。ソ連の最新原子力潜水艦「レッド・オクトーバー」が出港と同時に忽然と姿を消し、ソ連海軍の大艦隊が大西洋に集結、アメリカ海軍は「攻撃か」と紛糾する。だがそれは、レッド・オクトーバー艦長ラミウス(ショーン・コネリー)の緻密に練られた計画の序章だった…。
という、こちらもある意味古典的なアクションスリラー。後にシリーズ化され大ヒットとなる、CIA分析官のジャック・ライアンが初登場(演じるのはアレック・ボールドウィン)した作品でもあります。監督はジョン・マクティアナン。『ダイ・ハード』が大ヒットの後で、ノリにのってる腕の冴えを感じさせる、無駄のないスリリングな筋運びです。
で、こちらの白眉はとにかくショーン・コネリー!007時代の若い頃は、胸毛モジャモジャでくどーい感じもありましたが、この映画ではすっかり余分な脂がとれ、円熟味を増したシブーい感じ♪知略と経験に富み、冷静沈着な艦長役は文句ナシ。アレック・ボールドウィンがメイキング映像の中で、「ショーンが出ると聞き思ったんだ。“もうダメだ。みんな彼ばかり見て、僕のことは誰も見ないだろう”ってね」と語っていますが、少なくともふみっちーに関してはその通り(笑)。
『大脱走』でもトップ同士のやり取りがカッコよかったのですけど、この映画も同じ。アメリカの潜水艦ダラスの艦長、マンキューソ(スコット・グレン)とラミウスの駆け引きや対話がシブくて素敵です。アメリカ兵とソ連兵の邂逅シーンは、まるで未知との遭遇のようで、でも当時って東側諸国ってそうだったなぁ、西側からしたら遠かったなぁとちょっと懐かしい気持ちになりました。あ、ちなみにふみっちー、スコット・グレンも推し♪この映画ではソ連側の士官に「カウボーイ」と揶揄されるような、朴訥で無口で頑固な艦長役を好演しています。
というわけで2作とも“軍物”になってしまいましたが、決して“軍服萌え”だからというわけではありません。“男同士の友情”は、あるチームが危機に瀕したときに、個人が自己中心的な考えを捨ててどう動けるか、という設定にすると描きやすいからか、と思います。そして2作品とも、ある意味、緊急事態下での物語。これは今の私たちにとって、決してかけ離れている状況ではないと思います。
映画はエンターテインエント。観てスカっとすればいいのですけど、こんな風に力を合わせて困難を乗り越えていければいいよね、今は余計にそう思えるよね。この2本を観ながらそう感じたふみっちーなのでした。