ACIDMANが『ゴールデンカムイ』の主題歌に!
2023年11月末に、私にとってのビッグニュースが飛び込んできました。
20年間、追いかけ続けている大好きなアーティストACIDMANが、映画『ゴールデンカムイ』の主題歌を担当したというのです!
主催イベント『SAI』は大盛況だったし、ロック村界隈ではかなりメジャーな、リスペクトされている存在だとは思うのですが、さすがに誰もが知っているような「お茶の間感」はない。(→「1分でわかるACIDMAN」はコチラ)
そんな彼らが、累計2700万部突破(2024年1月現在。全31巻)、大人気漫画の実写版映画の主題歌を書き下ろすだなんて・・。主演・山﨑賢人、制作スタッフも『キングダム』と同じ、話題の超大作ですよ!!
「いかにもACIDMAN」な力強いサビが流れる予告編映像に胸を熱くしながら、試写のお知らせにソッコー飛びつきました。
『ゴールデンカムイ』ってどんな話?
物語の舞台は明治末期。日露戦争で目ざましい活躍ぶりを見せ、「不死身の杉元」と呼ばれるようになった元陸軍兵・杉元佐一(山﨑賢人)は、北海道で、アイヌ民族から強奪された莫大な埋蔵金の噂を聞く。
そのありかを解く鍵となるのは、24人の囚人の体に彫られた刺青(いれずみ)。強奪犯である「のっぺら坊」が、網走監獄に収監されたときに、24人全員でひとつの暗号になるようにし、彼らを脱獄させたのだ。
強奪犯に父を殺されていたアイヌの少女・アシㇼパ(山田杏奈)は、ヒグマに襲われる杉元を助けたことをきっかけに、父のかたきを討つため杉元と行動を共にすることに。
同じく埋蔵金を狙っていたのは、
北海道征服をもくろむ大日本帝国陸軍第七師団中尉・鶴見篤四郎(玉木宏)と、
戊辰戦争で死んだとされていた元新撰組副長・土方歳三(舘ひろし)。
杉元&アシㇼパ vs 第七師団 vs土方歳三という三つ巴の、埋蔵金をめぐるサバイバル・バトルの行方は?!
・・というのが、この作品の中心となるストーリー。
最初に日露戦争・二〇三高地の戦いの凄惨さを描くことで、それを生き抜いた主人公・杉元の不死身ぶりを強く印象付けます。
「俺は不死身の杉元だ!」と、実に猛々しい山﨑君。
しかし山﨑君といえば、どうしても比べざるを得ないのが『キングダム』の主人公・信です。
親友の死を背負いながら「天下の大将軍になって、争いのない世の中にする」という目的を持ち、ピュアで真っすぐに突き進む信に対して、軍人として容赦なく人を殺してきた杉元には暗さや重さを感じます。
そして意外でびっくりしたのは、山﨑君の肉体のたくましさ!
顔が小さいので気づきにくいのですが、「脱いだらスゴイ」立派な筋肉。細マッチョな信とは別人でした。
実は、杉元になりきるために筋肉だけで10kg増量したのだそう。
これからも続くであろう大作映画の主人公2人の人生を、ちゃんと演じ分けていこうという山﨑君の覚悟を感じました。(『ゴールデンカムイ』も『キングダム』同様、まだまだ終わらない、続きが楽しみな映画でした)
雄大な北海道の自然の中には、もちろん野生動物たちも必死に生きています。
杉元に襲いかかるヒグマや、そこに現れるエゾオオカミ、かわいくておいしい(!)リスなど、動物たちも本当にリアル。
敵対するキャラクターたちのインパクトも素晴らしく、特に戦争で損傷した前頭部をプロテクターで保護し、ときに脳から「変な汁」を垂らす鶴見中尉を演じた玉木宏さんのインパクトは相当なものです。
(後でプロダクションノートを読んだら、「鶴見には玉木さんがピッタリだと思います」という、原作者・野田サトル先生のお墨付きがあったようです)
原作漫画も読んでみました
例によって、「見てから読む」派の私は、原作漫画も確認することにしました。
なんとマンガアプリ『ヤンジャン!』では、映画の公開を記念して1月31日まで全話無料公開中なのです! なんという太っ腹!!
読んで驚いたのは、ストーリーもキャラクターもセリフも、映画が本当に原作に忠実に作られていたこと。よくぞここまで実写化できたものだと、感心しかありません。
特にそっくりで印象的だったのは、
「脱獄王」の異名を持つ白石由竹(矢本悠馬)と、
石頭の牛山辰馬(勝矢)、
そして第七師団一等卒の双子の軍人、二階堂浩平&洋平(栁 俊太郎)。一人二役で演じていたとは全く気づかず、本当に今どきの映像技術はスゴイですね。
漫画では、アイヌの言葉や伝統について、より詳しく丁寧に解説されているのですが、映画では言葉の代わりに、本物を使うことでアイヌ文化を尊重しているようです。
衣装も武器も、実際にアイヌの伝統工芸作家の方々による手作りの1点ものばかりで、料理もコタン(集落)もチセ(家)も、作り方からすべて忠実に再現しているのだとか。
アイヌの言葉で「神様」を意味する「カムイ」。すべてのものに神は宿り、それでも人は争って、弱い者は死んでいく。
最後に流れる主題歌『輝けるもの』は、映画のために作った曲でありながら、命のはかなさと、だからこそ輝く一瞬の生を歌い続けてきたACIDMANらしさ全開の曲でした。なんて理想的なコラボレーションなんだ!と、余韻に浸りながらじっくり味わってきました。
2月6日に行われるシングル発売記念ライブが、今から楽しみでしかたありません。
『ゴールデンカムイ』
2024年1月19日(金)全国東宝系にて公開
配給:東宝
原作:野田サトル「ゴールデンカムイ」(集英社ヤングジャンプ コミックス刊)
監督:久保茂昭 脚本:黒岩勉
出演:山﨑賢人 山田杏奈 玉木宏 舘ひろし
©野田サトル/集英社 ©2024 映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
公式サイト:https://kamuy-movie.com/
主題歌:ACIDMAN http://acidman.jp
『輝けるもの』
2024年1月17日(水)発売。初回限定盤は金箔押し加工の紙ジャケット仕様。『輝けるもの』のCDに加え、デビュー21年目の記念日である2023年10月30日に行われたライブ『This is ACIDMAN 2023 at Zepp Haneda』のDVD付。代表曲満載の全20曲、約2時間半のステージは、まさにこれぞACIDMAN!(4950円/ユニバーサルミュージック。通常盤はライブ音源が2曲入って1320円) 「輝けるもの」を聴く 「輝けるもの」 Music Video