話題のドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』で演じているクールな判事役が「新鮮!」「大人っぽいけどカワイイ!」と評判の吉瀬美智子さん。
32歳での女優デビュー以来、さまざまな女性を演じながら、常にフレッシュな魅力を更新してきた。
40代後半、変わらずキレイなまま新しい役に挑戦しつづける彼女の、芯の強さはいったいどこから?
撮影/土山大輔(TRON) ヘア&メイク/山下景子(KOHL) スタイリスト/道端亜未 取材・文/岡本麻佑
吉瀬美智子さん
Profile
きちせ・みちこ●1975年2月17日、福岡県生まれ。モデルとして活躍の後、2007年本格的に女優デビュー。おもな出演作に、ドラマ「ハガネの女」シリーズ、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」「シグナル 長期未解決事件捜査班」などがある。出演するNetflixシリーズ「御手洗家、炎上する」は’23年7月13日(木)配信スタート。
クールな女性判事役を熱演中
いつもふんわり優しいイメージの吉瀬美智子さん。だけど今回は、ひと味違う。
現在放送中のドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(テレビ朝日系列・木曜21時~)で演じているのは、横浜地方裁判所みなと支部の判事・諸星美沙子。主人公の刑事・仲井戸豪太(桐谷健太)が犯人に目星をつけているのに、「証拠が薄い」と、なかなか逮捕状を出そうとしないコワモテ女史だ。ちなみに彼女のあだ名は”氷点下100度の女”。
「とにかく頭が良くてキレッキレで、バリバリ仕事ができる女性です。桐谷さん演じる仲井戸豪太に対して、ちょっと上から目線でものを言ってみたり。判事という仕事柄、台詞に法律関係の専門用語がバンバン出てくるんですけど、まるで呪文のよう。試験を受けるみたいに丸暗記するしかなくて(笑)。
お話をいただいた直後は『こんな難しい役、無理無理!』と思ったのですが。脚本を担当している福田靖さんとは、生田斗真さん主演のドラマ『書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~』(21年)でご一緒しているんです。そのときも『これくらいは言えるでしょう』って、どんどん難しい台詞を書いて下さって(笑)。今回もまた、私に試練を与えようとしているんです、きっと」
とはいえクールな判事役、吉瀬さんにはよく似合う。ふだんの吉瀬さんは気さくで明るくて、さっぱりとした印象だ。
「世間の人は私に、特に男性など、ちょっとセクシーだったりフェミニンなイメージをお持ちの方が多いんですけど、ふだんの自分はどちらかというとマニッシュなほうですね。いつもこう、ロングブーツに細身のパンツとジャケットみたいな、乗馬ファッションというのかしら? そういうのが大好きで。世間ではまったく流行っていなくても、好きなものを貫けるタイプです」
ショートヘアもトレードマーク。デビュー当時からずっと髪は短いままだけど、そこにはかなりこだわりがあるらしく。
実はこの取材と同時に行ったMyAgeの撮影のファーストカットでのこと。
カメラ前に立って最初の数枚をチェックした後に吉瀬さん、「すみません、ちょっと直します!」とメイクルームに駆け込んだ。
5分後、「お待たせしました」とカメラの前に戻ってみると、なるほどさらにカッコよくなっている。最初の写真も十分素敵だと思ったし、ぱっと見、どこが違うのかわからなかったけれど、写真を見るとおしゃれ度がアップ!
「お時間取ってしまってごめんなさい。でもね、少し変えるだけでショートって全然イメージが変わるんです。
最初はちょっとストレート気味にしてボリュームを抑えていたのですが、まとまりすぎちゃった感じがして。洋服に対して何か物足りないなと思ったので、少し外すというか、崩して動かしてモードっぽくしてみました。ついでにアイシャドウの色も変えて。
ヘアとメイクを変えると私、本当に別人になっちゃうんですよ。ショートにしてからずっと、いろんなパターンをやってきているので、何か違うなと思うとすぐに修正できるんです」
ショートヘアはワンパターンのマンネリに陥りやすいとばかり思っていたけれど、実は心がけ次第、テクニック次第で、さまざまな表情を楽しめるのだとか。
「カットは月に1回ぐらい。首筋に沿うように、電球みたいな丸みを帯びた、女性らしい立体的なカットをしてくださる方にお願いしています。
30からなのでショート歴は長いですね。今のところ、もう伸ばすつもりはないです」
もともと吉瀬さん、美容にまつわることが大好き。高校卒業後は、地元福岡のエステサロンでアルバイトをしていたこともあった。
美容部員になるつもりだったが、スカウトされたのを機にモデルに。20歳で上京してからは、女性誌のビューティページに欠かせない人気モデルとして大活躍。
32歳で女優に転身した後も、長年蓄積してきた美容への関心と知識が、役作りに大きくものを言っているようだ。
「メイクも自分で、あれこれやるのが好きなんです。カメラで撮られるのも、慣れているとは思います。
でもモデルと女優はやはり全然違う職業で、求められるものも違うので、女優になってからは、カメラ前でポーズをとると『モデルじゃないんだから』って怒られることもありました」
30代から女優ひと筋。遅いスタートだったけれど10数年経った今、着実にキャリアを重ねている。
その一方で、そろそろ50代も視界に入ってきた。体調の変化も徐々に感じているという。
「更年期、気になりますね。これがホットフラッシュなのかなと思う症状もあったので、今回のドラマの撮影に入る前に婦人科に行って来ました。仕事がないときはなんとかやりすごせても、いざ撮影に入ったらそういうわけにはいきませんから」
キレイをキープし、抜群のプロポーションを維持しながら、更年期の自分もきちんと見つめている吉瀬さん。いったいどんな暮らしを楽しみ、どんなケアをしているのか?
6月1日発売の「MyAge夏号」では表紙を飾っていただくと同時に、ロングインタビューで美と健康についての話を、まるで女子会みたいにぶっちゃけ&楽しく伺うことができた。
話の続きは、MyAge本誌をお楽しみに!
→夏号の詳しい内容はコチラから。試し読みもあります。
『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』
元体育教師の熱血刑事・仲井戸豪太(桐谷健太)は、とにかく犯人を逮捕したい。が、〝日本屈指の頭脳〞を持つ検事チームや、判事(裁判官)・諸星美沙子(吉瀬美智子)は「証拠が薄い」と、なかなか逮捕状を出してくれず…。
木曜21時~ テレビ朝日系列でオンエア中
演出:本橋 圭太 樹下 直美
脚本:福田 靖
出演:桐谷健太 比嘉愛未 磯村勇斗 吉瀬美智子 北村有起哉 ほか
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/keiji_kenji_hanji/