今年はおうちで手づくりしてみよう!
フィンランドに行ったら必ず食べるもの。それはシナモンロール。フィンランド語で、コルヴァプースティ(Korvapuusti)と言います。直訳すると、「平手打ちされた耳」という意味(笑)。
旅の間はとにかく歩き回ります。特に取材の日は、何軒も回ることもあるので、いつの間にかヘトヘトになっていることも。そんなときは、とりあえずどこかのカフェで一息つくのがおきまりで、コーヒーとシナモンロールを注文します。
また、フィンランド滞在中、朝から列車移動するときには、ホテルで朝食をとらずに、フィンランドの国民的カフェ「ロバーツコーヒー」で、コーヒーとシナモンロールをテイクアウト。車内でのんびりいただきます。
という具合に、「さてと、ひとまずコーヒーとシナモンロールで落ち着くか」という気持ちになるのです。
先日、とある仕事で、東京在住のフィンランドの方にインタビューをしたのですが、「秋になるとシナモンロールを作りたくなって、昨年はほぼ毎週末焼いていました」とのこと。近ごろすっかり秋めいてきたので、確かにその気持ちわかります!
しかも、10月4日はシナモンロールの日。このイベント、どうやらスウェーデンから始まったようなのですが、この日はみんなこぞってシナモンロールを食べるそう。残念ながら、10月にフィンランドやスウェーデンを訪れたことがないので、その様子をこの目で見たことはないのですけど。いつか現地でシナモンロールの日を体験してみたいな。
そこで今年は私も焼きました!
実は、私たちユニットkukkameriの拙書『フィンランドでかなえる100の夢』(学研プラス)のおまけのポストカード(写真)に、シナモンロールのレシピが載っているのです。
旅好きな方の中には、現地の人に料理を習ってみたいという方は多いことでしょう。この本では、フィンランドでそれをかなえてくれる方、リーッタさんのお宅を訪れ、料理体験をしています。シナモンロールのレシピは日本の家庭でも作りやすい材料・分量にアレンジして紹介しています。
久々に作ってみて、「やっぱりね〜」と思い出したのが甘み。カロリーを気にせず、砂糖をたっぷり入れるのが、フィンランドらしい風味豊かなシナモンロールになるコツなのです。めん棒で伸ばした生地に砂糖とシナモンをまぶして巻いていくのですが、砂糖をけっこう入れたな〜と思っても、フィンランドの味と比べるとちょっともの足りないことが多い(笑)。
フィンランドのシナモンロールに欠かせない条件は、シナモンロールの渦巻きが両サイドにあること、カルダモンのスパイシーな香り、シナモンと砂糖が合わさった豊かな風味、そして口に広がるしっかりとした甘み。
年に数回作るくらいでは、自分好みの味や色にならないので、定期的にチャレンジしなければ! ネット検索してみると、いろいろな方のレシピが見つかるので、比べてみても楽しそうです。気になる方はぜひ試してみてくださいね。
自分で作るのはちょっと……という方、安心してください。フィンランドやスウェーデンのシナモンロールが買えるカフェや焼き菓子店がありますよ。次回は、おすすめのシナモンロールのお店を紹介します。
新谷麻佐子さんの北欧旅連載
『今人気の田園ツーリズム。フィンランド、ラトビア、エストニアに行ってきました!』