「自腹で」というのは、「恋人からご馳走になるな」っという意味ではありません。おごってくれる人からはどんどんおごってもらいましょう(笑)。
ただし!相手にたかるのは、ダメです。いつでも自分が払う気があるし、いつでも払うこともできる、というところが重要です。
同じことがあったとしても「たかる気満々」というのと、「なんなら自分で払いますけど」というのでは気持ち的に全然違う。そしてそれは確実に相手に伝わります。
どんな付き合いでも、できるだけギブ&テイクに。一方通行の付き合いは必ず上下関係が生まれるし、どちらかにそのうち不満が生じます。テイクだけを求めてギブを返さないと、真っ当な人間関係は成立しないと思います。
つまり恋愛を自腹でする女というのは、「自立する女」のことです。精神的にも金銭的にも相手に依存しない。いわゆる「重い女」というのと真逆ですね。重い女というのは、相手にベッタリしがみつくからうっとうしいのよ。
一見、ものすごく相手のことを考えているようだけど、過度に相手に干渉するし、何かっていうと寄りかかりたがる。「あなたのためを思っているのよ~、あなたのためなのよ~」と言って犠牲的精神をアピールをしつつ、そういう自分に酔ってる。
だから重い女っていうのは、教育ママと似てるわよね。「あなたのため」と言いながら、自分が見栄をはれる子になってほしい、少なくとも自分の恥になる子にはなってもらいたくない!まあ、つまり、自分にとって都合の良い人になってもらいたいっていう要望の押しつけだよね。ようは自己満足。
これは恋愛だけじゃなくて、人生にもそのまんま通じます。恋愛も仕事もけっして人に押し付けたり、相手のせいにしたりせず、自分の責任でやれよってことですね。
それが「いい女への道」のスタートラインではないかと思います。
「正しい恋愛のススメ」集英社文庫<コミック版>
取材・文/佐藤裕美