よく「男にモテる方法」として、相手をほめろとか、女が負けてあげたほうがいいとか、うまくご機嫌をとれ、とか言いますよね。まあ、もちろんそうすれば、男は気持ちよくなるのはわかるけど、私が長い間生きてきてわかったことは、ご機嫌を取らなきゃいけない男って、たいしたことない男だってこと(笑)。
そもそもお金持ちで、地位も名誉も才能あるような人は、ほめられ慣れてるのよ。社長とか、普段、みんながへこへこしてるから、ほめられてもつまらない。それで逆にお叱りバーに行ったりするのよね。ご機嫌をとられるより、軽く叱られたり、反論されたりしたほうが、刺激があっていいのよね。
私は10代で漫画家デビューしたんだけど、出版社の偉いおじさんたちに人気があったのは、私がクソ生意気だったからだと思う(笑)。他の漫画家さんだったら、「えっ、本当ですか?」「すごいですね」って言うところを「それ、何かおもしろいんですか」って、すぐに肯定してあげなかったから、新鮮だったみたい。
そーいえば以前、知り合いで、東大を首席で卒業して弁護士になった男がいたんだけど、なんかの会話の流れで、私が「バッカじゃない!?」って言ったら、しばらく沈黙して「生まれて初めてバカだと言われて、なんかすごくうれしかった」って。それを聞いたときは、「うれしいんかい!!」とちょっと殴ってやりたくなりました(笑)。
とにかく、ほめてご機嫌とって、男にモテるのはいいけど、それで喜ぶ男は、他では、ほめられてない、たいしたことない男だと気づきましょう。
「有閑倶楽部」コーラス1998年1月号アンケート懸賞テレホンカードイラスト
取材・文/佐藤裕美
この連載が1冊の本になって発売されました!おかげさまで大好評、売れ続けています!!
「不倫、それは峠の茶屋に似ている
たるんだ心に一喝‼ 一条ゆかりの金言集」(1,760円・税込)
詳しくはこちらへどうぞ!