HAPPY PLUS
https://ourage.jp/mainichi_yojo/82462/

50歳からの旅—植物美容を追いかけてドイツへ

吉川千明

吉川千明

1959年生まれ

美容家、オーガニックスペシャリスト

自然や植物の力に着目し、オーガニックコスメをはじめ、スパ、漢方、食にいたるまで、ナチュラルで美しいライフスタイルを提案

オーガニックビューティの第一人者として知られる

 

OurAgeインタビュー「美容の世界をあらゆる角度から学び、最高の知識で女性を救いたい」はこちら

記事一覧を見る

ドクターハウシュカのハーブガーデンへ行って参りました。

吉川千明ドイツ

美容をやっている以上、それもオーガニックを専門とする以上、

どうしても見なければいけなかったブランド、ドクターハウシュカの農園と本社を見に、ドイツまで行ってきました。フランクフルトから国内線に乗り継ぎ、シュトットガルトまで。さらに車で飛ばして30分。ドイツの南、エックヴェルデンを訪ねました。
2日間みっちりと私たちを案内してくれたのは、日本担当のマイケルさん。誠実そうな方!でしょ。
ちなみに、ドクターハウシュカは、ブランド名であり、このブランドの創設者の名前。会社名は、Wala(ワラ)社といいます。

 

 

 

ここは閉ざされた小さな地球—視察の始まりは牛舎から

吉川千明ドイツ
かわいいでしょう。角のある牛たち。雌牛だって、もともとは角があります。危ないからと人にとってはいらないものですが、牛の人生!牛生?にとっては大事。切られるとやっぱりストレスですし、体もバランスを崩します。
彼らは、今のような夏の時期は、その日採れた青草を食べて、ゆったりと過ごしています。餌は全てここで採れたものだけ。美味しいミルクがとれ、チーズにもなりますが、ここの牛たちの糞は、農園のよい肥やしになり、質の高い薬や化粧品の原料となる植物を育てます。

牛は本来草を食べます。肉や穀物を食べません。お乳を出させるための抗生物質やホルモン剤も打たれません。牧草ももちろんオーガニック栽培です。

 

ここは、小さな地球です。餌をどこからか運んでくることもなく、またここから外へ出すこともありません。すべてがこの世界の中で循環し、この小さな世界の中で生命を紡いでいきます。この考え方を「バイオダイナミック」と呼び、ドクターハウシュカの農法や製法に生かされています。

 

 

 

この幸せ感がたまらない

吉川千明ドイツ
「私たちももっと多くの国に売っていきたいと思っています。ですが、たくさん製品を作るには、たくさん植物が必要で、そうすると肥やしを作ってくれる牛の数も増やさないといけないのです」とマイケルさん。どこからか原料をもってきて、大量生産をすることも可能でしょう。でもそれはしない。自分達がしたいことでないから。

 

 

 

オーガニックは生き方

吉川千明ドイツ
写真は、牛舎の隣の売店。売っているものは全てオーガニック。ここのミルクで作ったチーズを味見。おいしかった〜!ミルク、チーズ、お肉、野菜、食品のほかに化粧品もありました。
オーガニックって自分達がどう生きたいか!なんですよね。

150種類の植物が育つハーブガーデン

吉川千明ドイツ
実は、Wala社は、80年の歴史を持つ製薬会社でもあります。ここで育てている植物は、化粧品だけでなく、薬の原料になります。約150種類の多様な植物が入り乱れて育てられています。色々な植物に色々な虫が集まってきます。特定のものだけが抜きん出て強くなるわけでなく、害虫とされるものも益虫とされるものも、お互いにバランスを取りあって共生しています。これもバイオダイナミック農法の考え方の一つです。生物多様性を実現している農園です。

 

 

 

ものすごく暑い日でしたが、夢中で歩いた2時間

吉川千明ドイツ
湿度がなく、カラリとしていたので助かりました。
開けた畑だけでなく、大きな木が陰を作る少し薄暗い小道もありました。
水辺があったり、暗いところがあったり、このガーデンの中自体が一つの世界になっていました。

 

 

 

ハウシュカ独自の植物

吉川千明ドイツ
ハウシュカでは、アンチリスプルネラリアというよその会社ではあまり使わない植物をよく使っています。元々は高山植物、紫外線や酸化に対抗する力が強く、傷の修復などに使われる植物です。そういえばお化粧水にも入っていました。またここのブランドではアロエをあまり使いませんが、代わりに子宝弁慶草という多肉植物を使っています。乾燥にとても強く、繁殖力が並でない植物です。写真は、温室の中の子宝弁慶草。長い歴史と研究し尽くしてきたこの会社独自の植物選びと使い方があるようです。

 

 

 

昨年亡くなった美容家エリザベート ジークムンドの影響

吉川千明ドイツ

ゲーテの影響を受けたシュタイナー。そのシュタイナーを先生と仰いだドクターハウシュカ。そのドクターハウシュカがスタートさせたスキンケアづくりに参加し影響を与えたのが、美容家エリザベート・ジークムンド。ヨーロッパの名婦人達の美容を担当してきた女性です。私は過去の人と思っていたら、亡くなったのは昨年とのこと。長くお元気で、98歳までこの地で過ごしたとか。私は今回園内にある彼女のお墓参り!までしてきました。

ここにいるのが夢のようなの!

吉川千明ドイツ
エリザベート・ジークムンドはご夫婦で99歳、98歳とご長寿だったとのこと。幸福な人生ですよね。「人はいつまでも美しく健康であるべき」「外見というのは大事。人の内面を映し出すのは外見だから」。スキンケアづくりを始めて50年。安全性だけでなく、ハウシュカがビューティに強いのは、エリザベートの影響なのでしょうね。
写真は、エリザベートのお弟子さんマニュエラさん。「ここで働いているのが夢のよう。いつも願っていたら実現したの!」と。本当にいい方でした。彼女の素晴らしい施術も受けました。お部屋は隅々まで磨かれていてとても清潔でした。ここが好きで、愛して手入れをしているからなのでしょうね。

 

 

 

幸せな旅でした。誠実であることがビジネスの継続につながる。これが本当のオーガニック!

吉川千明ドイツ
写真は、製品トレーナーのエレナさんと。
おだやかで、落ち着いていて、若い方たちがきちんと育っている会社でした。
製品の良さもよく理解できました。

 

 

 

ハウシュカ初心者にこれをおすすめ

吉川千明ドイツ
最後に、ハウシュカを使ったことがない方に3つおすすめを書きました。
ぜひ、使ってみてください。
1 クレンジングミルク とても良い香りがして大好きになると思います。
2 化粧水 2種類ありますが、毛穴の開きが気になる、くすみが気になる、
皮脂もでて、肌も敏感な人はクラリファイという名のものを選んでください。
3 ローズクリームライト ローズのクリームは2種類ありますが、ライトはウオーターベース。

エキスの中に植物油を入れています。軽くて使いやすいと思います。
帰ってきたばかりで、感動未だ冷めやらず。

 

少し長い文章になりましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました。

MyAge

大人のからだバイブル vol.2 「痛み知らずの体になる!」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

まさか本当に誕生するなんて! リライズ改め「ブローネ ナチュリラ」に、待望の「ダークブラウン」が登場

まさか本当に誕生するなんて! リライズ改め「ブローネ ナチュリラ」に、待望の「ダークブラウン」が登場

supported by 花王
<前の記事

<前の記事
第26回/アワエイジ世代必見。夏を楽しく過ごす!隠れ名コスメ達

次の記事>

次の記事>
第28回/いつも出会いに感謝感謝感謝!

この連載の最新記事

乾いて硬くなる外陰部の保湿には、この植物油だけで良い。 老けないための「更年期から始めるシニアケア」

第97回/乾いて硬くなる外陰部の保湿には、この植物油だけで良い。 老けないための「更年期から始めるシニアケア」

デリケートゾーンが痒い、ひりつく、軟膏を塗る前にすることは 老けないための「更年期から始めるシニアケア」

第96回/デリケートゾーンが痒い、ひりつく、軟膏を塗る前にすることは 老けないための「更年期から始めるシニアケア」

今こそ「おすすめしたい精油」があります。老けないための「更年期から始めるシニアケア」

第95回/今こそ「おすすめしたい精油」があります。老けないための「更年期から始めるシニアケア」

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル