この春やっと書道の学校を卒業&師範の資格を取得することができます。実は去年卒業予定でしたが、コロナの影響で授業の休講、延期があり卒業が一年延びてしまいました。早く卒業したいな…と思う反面、じっくりゆっくり学ぶことができた事は良かったのかな? と思っています。
卒業制作は漢字、仮名の臨書(手本を見ながら書くこと)を二作品。
漢字作品は『黄州寒食詩巻跋』(黄庭堅・こうていけん/中国北宋の書家)の臨書
こちらは作品がやっと仕上がり、記念にクラスメイトが撮影してくれたもの。(ほっと一安心な表情をしています)
そして、仮名作品は『高野切第三種』(高野切れは、現存する最古の古今集の写本で、古来から紀貫之の筆とされてきましたが、現在は紀貫之よりも後世の11世紀半ばに3人の名手によって書写されたと言われています)を臨書しました。
決して上手でも完璧でもないのでお恥ずかしい・・・のですが、
努力した結果、今の私の力を出し切った!? といい思い出になった作品です。
さて、去年の夏に一足早く卒業制作を書き終え、この春の筆記卒業試験を待つのみになりました。卒業を控え、今後どのように書道とお付き合いしていこうかな? と考えたとき、仮名をもっと深く勉強したいと思うように。
仮名書道と言っても、私たちが日常で使っている『平仮名』とは異なる『変体がな』を書きます。日本では、古代漢字が伝来→漢字の楷書や行書で書かれた『万葉がな』→これを崩した仮名である『草がな』→それを更に簡素化された『平がな』。
始めは書く以前に読めなくて…心が折れそうになりました。(勿論今でも読めないものが多く、辞書を引きながら頑張っています)
どの勉強もそうであるように、学び始めると様々な疑問が生じますよね。
私の性格的にも独学は無理があるなと思ったので、仮名の先生を探し始めました。どの先生から学べるかも大事です!
書道の先生は沢山いらっしゃいますが、鈴木華水先生にご指導いただくことに・・・
先生の書をHPで拝見し、美しさと表現力に圧倒されたのですが、
実際先生の書を拝見していると、優雅な線の美しさ!
華水先生は左利きを矯正するため幼いころからお習字を習い始めたそうです。
大学時代から宮本竹逕(みやもと ちくけい)先生に師事され、かな書道を専門と決め、女流書家を目指されたと伺いました。
30代で日展初入選されてからは様々な賞を受賞されています。
なんとも簡単そうにお手本を書いてくださるので、私にも書けそう?と筆をとるのですが・・・あれ!?全然違うものに・・・
足元にも及びません。
今後は先生もお手本を書かれている『書芸公論』、そして『関戸本古今集』のような古典もしっかりと。先生ご指導の下、基礎を身に着けたいと思います。
いつか先生の様に創作作品も書けたらいいな(目標は高く!)
お稽古は密になることが無いよう先生も他の生徒さん方もしっかり感染対策をされ、コロナ禍ではありますが安心して通っています。自宅での自習時間が大切なお稽古でもありますので、去年のステイホーム期間で書道と向き合う時間の習慣がついたように思います。
書道は興味があるけれど、書くのは…という方も是非足を運んでいただきたいのが展覧会です。去年は華水先生の作品を観るために、六本木の新国立美術館で開催された『日展』や『読売書法展』に伺い、目習いをさせて頂きました。
作品から感じるエネルギー、感動はお写真で見るものとは全然違います。
ここまで大きな展覧会ではありませんが、色々なところで書道展は開催されています。
ネットなどでも検索できますのでご興味のある方は是非ご覧になってくださいね。