今年、京都で生まれた品々などを中心に紹介する「第1回京都ギフトショー」で出会ったのが、「生姜」を使った「生姜とオリーブのマルセイユ石けん」(80g 1,380円税別)です。
鮨のガリ、ジンジャーエール、豚肉の生姜焼き、そして蕎麦やうどんの薬味にたっぷりと、生姜が大好きな私、思わず、その石鹸に心惹かれました。ローズやラベンダーなど西洋の花を使った芳しい石鹸は、以前使ったことはありますが、生姜の石鹸は初めて。体にいいと言われる生姜、スキンケアとしても、きっといいはず…。そこで実際に使ってみることに…。とろりとした細かな泡立ち、かすかに生姜の香りが広がります。抗酸化作用があると言われる生姜…肌がすっきりする感じに。洗い上がりは、ツッパリ感なくしっとり。なかなか快適な使い心地に顔だけでなく、全身に使いたくなります。
フランスのマルセイユで数百年前から作られた伝統の石鹸に基づいて、オリーブオイルの配合率を守り、そしてスクワランなどの潤い成分を石鹸に残す非加熱製法を用い、一か月以上熟成させた手間ひまをかけたもの。さらに高知県産の生姜をたっぷり練り込み、まさに生姜のパワーが詰まった石鹸で、生姜の温かみのある香りに心も和みます。
この石鹸を開発したのは、京都に住む白山智香さん。会社勤めをしていた白山さんが起業し、「しょうが百花」というスキンケアブランドを立ち上げたのは2011年のこと。
以前から乾燥肌に悩まされ、ずっと肌状態が改善するスキンケア製品に出会えなかった、そんなある日、偶然目にした手づくりスキンケアの本。それをもとに実際に作った石鹸が、肌にとても馴染み、肌荒れが改善したのだそう。「石鹸だけで、こんなに肌の状態が変わるのに驚きました」と白山さん。原料と製法の違いで、こんなに肌にやさしい石鹸ができることに気づき、創業50年以上のノウハウを持つ石鹸メーカーと試作を重ね、やっとご自身の肌で納得できる石鹸が完成しました。
「生姜は、肌にも良いことが新しく研究発表され、大手化粧品メーカーのスキンケア製品にも配合されており、美肌づくりのために、この生姜の石鹸を安心して発売しました」と。
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「生姜とオリーブのマルセイユ石けん」の発売後、ユーザーからいっしょに使えるスキンケア製品が欲しいとの要望が寄せられ、そこで開発したのが、無農薬栽培の国産ハーブを使った化粧水の「よもぎと檸檬(レモン)マートルのハーブ水」(100ml 2,800円税別)。日本で昔から薬草として知られるよもぎ、そしてオーストラリア原産のレモンマートルも先住民アボリジニ―が薬草として使っていた、ともに抗菌作用やリラックス効果があるといわれるもので、爽やかな香りは日本人の好むもの。ハーブの成分を保つ水蒸気蒸留で作ったハーブ水には、植物由来保湿成分も配合、お肌の悩みに応えられるよう丁寧につくったそう。爽やかな香りが心地よく、肌もしっとり…。肌全体に柔らかさと弾力が蘇るようです。
また「年齢肌のケアがしたい」という多くのユーザーの声で、処方を組んだのが、「果実のオイルエッセンス」(15ml 1,900円税別)。美容にも注目されるマカデミアナッツオイルをベースに、肌にも含まれるバルミトレイン酸やオレイン酸など、健やかな肌のための成分を含む贅沢なオイルです。肌にスッと馴染み、しっとりした感じ…。肌の保湿もしっかりキープ。オイルのべたつきもなく、肌に沁み込む感じがします。
「肌の健やかさを保つのに大切なのは、やさしい洗浄と保湿。天然の植物原料が持つ力を活かし、それをシンプルに提供しています」という白山さん。その肌を間近でしげしげ見つめると、キメも細かく、シワもなく、肌の明るさもあって、なんとも健康的でナチュラルな美しさ。以前、肌荒れがひどかったというのが信じられない美肌です。
伝統の町、京都から発信したスキンケア。それぞれの製法は、手間のかかる伝統の技をベースにしているそう。そして「昔から『いい!』と言われている植物素材にこだわり、天然の植物素材でスキンケアをしてきた伝統の良さを受け継いで、新たに現代のライフスタイルに合うように、使いやすいものにしました」と。使うごとに、肌が心地よくなるスキンケア製品です。
しょうが百花(ウェルコ株式会社)
京都市下京区烏丸通仏光寺下ル大政所町680-1
☎ 075‐708‐2604
*京都では、「東急ハンズ京都店」で扱っています。
小原誉子
ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」