筋肉でできている舌は、腹筋や背筋と同じくトレーニングをする事で、何歳からでも鍛える事ができます。今回はスプーン一本だけで出来る、簡単トレーニングをご紹介します。
教えていただいたのは
末光妙子さん
Taeko Suemitsu
歯科医師。日本大学松戸歯学部付属病院、一般歯科医院に勤務。2011年、歯科クリニック「ミュゼホワイトニング」の立ち上げに携わる。同歯科医院を運営する医療法人理事長
舌は筋肉。何歳からでも鍛えられます
「舌は、ほぼ筋肉でできています。そして落ち舌は、口元のインナーマッスルの筋力低下がおもな原因です。舌の筋肉は、腹筋や背筋と同じく、自分の意思で動かせる随意筋の仲間。つまり何歳からでも、しっかりとトレーニングをすることで鍛えられる部位なのです」
前回で間違った舌のポジションについて説明しましたが、この舌のクセを直すには舌回しトレーニングが有効。なかでも、食べ物が飲み込みにくい人、口呼吸をしがちな人、コロナ禍でおしゃべりの頻度が減っている人は、特に念入りに実践してください。
舌の筋トレは効果大。ポイントは、だらだらやらず全力でやってしっかり休むこと。目的に合わせてやってみて!
高い効果の出るトレーニング理論
「舌回しトレーニングは、上の囲みにある筋トレなどのトレーニング理論をヒントに考案したものです。いつでもお金をかけずに始められます」。
おすすめの頻度は週2回。だらだらやっても効果はなく、難しすぎるとどこに効いているのかわからず効果も半減。簡単なトレーニングなので集中し、全力でやってしっかり休むことが大切です。
TRAINING 舌足らずな人に!
スプーン相撲 ①
スプーンの食べ物をすくう面を自分側に向け、舌を軽く突き出します。カレー用スプーンがベスト
スプーンを押す力に逆らい、舌先で面を押し返して対抗。8秒→休憩8秒を8セット行います
TRAINING 口呼吸しがちな人に!
スプーン相撲 ②
舌にスプーンの裏(食べ物をすくうほうの逆側)をしっかりと押し当てます
スプーンを押し当てたまま舌を口の中にしまい、全力でスプーンを押し上げます。スプーン相撲①と同じく8セット
イラスト/マスリラ 取材・原文/上田恵子