前回、「キラキラ老後計画のファーストステップは家計簿より未来予想年表の作成を」と言われ、さっそく年表を書いてみた48歳の専業主婦K子さん。
出来上がった年表は、、、、、、
この年表から見えてきた将来は、K子さんを驚かすものでした。
私のところに相談に見えられたとき
「娘が無事大学に進学したら、老後に備えてゆくゆくは働きに出るつもり」
と話していたK 子さん。
ところが年表が告げたのは
「娘が大学に入ってから働きにでればいい、と漠然と考えているのは甘い!!」
ということです。
なぜかというと、55歳で夫の給料が減ることはなんとなく意識してはいましたが、年表を書いてみると
夫が娘の大学在学中に55歳になる(=年収の減額!)ことがはっきりとわかり、
しかも
年収が減額してからわずか2年後には、当初900万円あつた貯蓄残高も100万円にまで減ってしまうことが明らかとなったからです。
「娘の大学の学費自体はかねてから貯めていた教育資金を切り崩して払う予定なのでそれは問題ないのですが、こんなに早く〝お金を貯めるどころか、貯蓄がどんどん少なくなっていく状況〟になるとは思っていませんでした」
と驚くK子さん。
現状がわかれば、貯蓄も具体的な目標を立てて進めることができます。
※年表を見てK子さんが真っ先に決めたこととは?気になる続きは次ページで
現状がわかれば、貯蓄も具体的な目標を立てて進めることができます。
この年表を見てK 子さんは真っ先に
パートに出るのは今すぐだッ
という結論を出しました。
そして
老後やりたいことが実現できるように、65歳までに○○万円貯める
と決めたのです。
そしてそれを実現するには
今からパートに出て、毎月●万円貯めていけば、目標は達成できる
とわかり、心がラクになったK子さん。
相談に来られた当初曇っていた表情は見事晴れやかに。
「とにかく貯めなくちゃ! 貯めなくちゃ!」
と気ばかりが焦っていた状態とは、全く異なってきたのです。
K子さんには、老後は夫婦二人で海外ボランティアをやりたいという夢がありました。
でもそれは私のところに相談に来るまで、あくまでも「やれたらいいよね」という程度だったそうです。
でも今回未来予想年表を作っていく中で、60歳を過ぎたあたりにやりたいこととして〝英会話を学ぶ〟も加えてみたところ、夢を実現できる自信がグンと増したとおっしゃっていました。
「その費用もできるだけ安く済ませられるよう、今から調べます!」とのこと。
〝未来を見える化〟するだけで、K子さんの焦りや不安は小さくなり、逆にやるべきことがはっきりとわかっていきました。
でも実はK子さん、最初はこの年表を作るのに、抵抗があったんです。
その理由は、、、、
「現実を見たくない」
それに「貯蓄が少ないのは自分のやりくりが下手だからで、それが明らかになると、自分が責められた気がするから、嫌だ」というのです。
私もその気持ち、よくわかります。
でも貯蓄が少なかったとしても、決してK子さんがやりくり下手だからというだけではないのです。
家事や子育てに奮闘する毎日。
子どもの部活や習いごと、家の修繕、家電や車の買い替え…
貯蓄どころか思わぬ出費が続くこともあったはず。
「これまで自分の老後の資金のことなんて考える余裕がなかった」というのはよくあることです。
でも一方で現実を見ることもせず、気ばかり焦り、不安だけを抱えて過ごしてしまったら、身も心も疲弊してしまうもしれませんよね。
そうなると老後破綻とまではいかなくても、つまらない老後になってしまうかもしれないのです。
それも、
介護をさせた親を恨み、おカネのかかった子どもを恨み、給料が減った夫を恨みながらの老後です。
それって、つまらない老後でしょ?
「今まで頑張ってきた分、長い老後生活、大いに楽しみましょう、そのファーストステップがこの年表ですよ」
そんな風にK子さんにお話ししたところ、K子さんもやる気になって、年表を仕上げたのです。
だから、この連載を読んでいるあなた。
ぜひ未来予想年表を作ってみませんか。
そこから何が浮き上がって見えてくるでしょう?
ぜひお試しを!
※次回は「未来予想年表」の具体的な書き方をご紹介します! ご自宅のプリンターでダウンロードできる年表記入用紙もご用意しますよ、お楽しみに♪
●明るく気さくな人柄でギリコもすっかりファンになってしまった安田さん。
安田さんが所長の「元気が出るお金の相談所」↓