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のどの筋トレで肺炎を予防!/Dr.根来の体内向上プロジェクト

根来秀行 さん

根来秀行 さん

医師、医学博士。1967年、東京都生まれ。この連載から生まれた『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 病まないための細胞呼吸レッスン』『ハーバード&パリ大学 根来教授の特別授業 「毛細血管」は増やすが勝ち!』(いずれも集英社)が好評発売中。ハーバード大学医学部&ソルボンヌ大学医学部客員教授のほか、奈良県立医科大学、信州大学特任教授、高野山大学など、複数の大学の客員教授・教授を兼任。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり、世界の最先端で臨床・研究・医学教育にあたる。

Hideyuki Negoro MD and PhD

Professor of Medicine, Director, Visiting Professor

Harvard Medical School
University of Paris
The Graduate School of Project Design
University of Tokyo
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いし こんにちは。ぐうたらライターのいしまるこです。

ハーバード大学医学部根来秀行教授のweb講座「肺年齢を若返らせる!」です。前回は、女性に多い肺腺がんについてのお話でしたが、今回は、肺炎についてお話を伺いたいと思いますよ。

 

 

根来 こんにちは。根来秀行です。
肺炎による死亡は数年前から増え続けていますし、気になりますよね。

 

 

いし はい。肺炎による死亡は、脳血管性疾患を追い抜いて今や第3位とか。一体なぜです?

 

 

根来 それは日本人の寿命が延びて、誤嚥性肺炎で命を落とす高齢者が増えたからでしょう。

 

 

いし 誤嚥性肺炎って?

 

 

誤嚥性肺炎とは……

Dr.negoro_Ill

飲食物を誤嚥→誤嚥したものが肺に入る→炎症を起こす

 

 

 

 

根来 誤嚥性肺炎は、飲食物などが食道ではなく、気管や肺に入ってしまい、そこで細菌が繁殖し、炎症が起きる病気です。肺炎で死亡する人のほとんどが75歳以上の高齢者で、その7割以上に誤嚥が関係しているといわれています。

 

 

いし なるほどなるほど。

 

 

根来 呼吸筋を鍛えるとともに、飲み込む力を鍛えるといいですよ。
肺年齢を若く保つことにもつながります。

 

 

いし 具体的には?

 

 

根来 喉の筋トレは、誤嚥性肺炎の予防として、近年注目を集めています。

 

 

いし 喉の筋肉を鍛えるの?

 

 

根来 はい。高齢者の嚥下機能訓練法として、介護やリハビリの現場でも実施されています。

 

 

いし まだ先の話って気がするけど、今からやったほうがいいんですかあ?

 

根来 飲み込み力は高齢者になって、急に衰えるわけではありませんよ。
40代から徐々に下がっているのです。

 

 

いし え〜。自覚症状はあるの?

 

 

根来「のど仏が下がってきた」「会話の途中で声がかすれる」「錠剤を飲み込みづらくなった」といった症状がある人は、飲み込み力が衰えているかもしれませんね。

 

 

いし あーっ、薬が飲み込みづらくなってきてるかも…。

 

 

根来 でも大丈夫。飲み込み力はトレーニングによってアップすることができるので、自覚のある人もない人も、是非、今からのどの筋トレを始めるといいですよ。あごやネックラインがスッキリして、小顔効果も期待できます。

 

 

いし やりますやります!

 

 

あご持ち上げ体操

Dr.negoro_Ill

背筋を伸ばし、下あごに両手の親指を当てます。あごを引くと同時に、親指であごを持ち上げるようにして力を拮抗させて押し合ったまま5秒キープ。のど仏あたりに力が入っていればOK。「イー」と発声しながら行うと、なお効果的。これを5回繰り返します

 

 

 

おでこ持ち上げ体操

 

Dr.negoro_Ill

背筋を伸ばし、おでこに手のひらを当てて押すと同時に、頭で押し返します。おへそをのぞき込むように下を向き、力を拮抗させたまま5秒キープ。のど仏辺りに力が入っているのを感じたらOK。これを5回繰り返します

 

 

いし うーん、これは効きそう!

 

 

 

それではみなさん、今日も素敵な1日を!

 

Dr.negoro_photo

 

 

 

(次回は、「風船をふくらませて肺活量UP!」です。お楽しみに!)

 

取材・文/石丸久美子 撮影/森山竜男 イラスト/浅生ハルミン

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