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強い骨プロジェクト⑩ 骨粗しょう症は、骨の破壊と製造バランスのくずれから

佐藤公一さん

佐藤公一さん

佐藤整形外科院長。スポーツ整形外科、膝関節外科、骨粗しょう症が専門分野。ロコモチャレンジ! 推進協議会副委員長を務めるなど、運動器の衰えを防ぐ活動にも尽力

前回に続き今回も、アワエイジ世代に骨折が急増する理由について、佐藤公一さんに話を伺っていきます。

 

強い骨プロジェクト⑩

 

骨の破壊と製造のバランスが
くずれると骨粗しょう症に!

 

実は骨も新陳代謝を繰り返し、新しいものに生まれ変わっています。

 

「これを骨のリモデリング(再構築)といい、破骨細胞が古い骨を壊し、骨芽細胞が新しい骨をつくっています。ひとつの骨が新しい骨に生まれ変わるのには3~4カ月、全身の骨が入れ替わるには約3年かかります。若い人の骨では、破骨細胞と骨芽細胞がバランスよく働くので、丈夫でしなやかな骨に生まれ変わります。しかしながら、年をとるとそのバランスがくずれ、骨を壊す作業に対して、骨をつくる作業が追いつかなくなります。これが進むと骨がスカスカになる骨粗しょう症になってしまうのです」

 

その原因のひとつは閉経。
「女性ホルモンには骨の破壊を抑制する働きがあります。閉経後はその女性ホルモンが急速に減少するので、その恩恵を受けられなくなります。また年齢とともに、腸管でのカルシウムの吸収や、その吸収を助けるビタミンDをつくる働きが悪くなります。これらの栄養素の不足が続くと、体内でカルシウム不足が起こり、骨を壊して血液中のカルシウム濃度を調整するように働きます

 

 

こうして骨がどんどん壊され、特に閉経を迎える50代を境に、急速に骨密度が低下していきます。
「50代の骨折で圧倒的に多いのが、些細なことで転倒して、手をついたときに起こる手首の骨折。特に45歳前に閉経した人、母親が骨粗しょう症の診断を受けたり、股関節部の骨折を経験している場合は骨折リスクが高まります。図らずして骨折してしまった人も、“最初の骨折が最後の骨折になる”よう、今から予防に取り組みましょう

 

 

骨はつねに生まれ変わっている!

骨を壊す破骨細胞とつくる骨芽細胞の連携で、骨はつねに新陳代謝を繰り返しています。このふたつのバランスがとれていると丈夫な骨に。閉経後は女性ホルモンの減少の影響で、壊す作業が進んでしまい、骨がもろくなってしまいます

 

 

次回は、丈夫な骨の条件である骨密度と骨質について、齋藤充さんにお話しを伺います。

 

 

 

立体クラフト撮影/中川十内 立体クラフト・カリグラフィ/矢島タカシ 構成・原文/山村浩子

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