いし いやあ〜、メッキリ寒くなってきましたねえ。
寒いのが大の苦手、ぐうたらライターいしまるこです。
先週あたりから半身浴の温度設定を上げて41℃にしていますよ。
根来 そうですね。前回お伝えした通り、冬は38〜41℃に設定して、半身浴するといいですね。
でも、疲れがたまっているときには、42℃くらいの少し熱めのお風呂に10分間浸かるのもおすすめですよ。
この入浴法で、免疫力を強化するタンパク質
〝ヒートショックプロテイン(HSP)〟が増産されるんです。
いし ヒートショックプロテイン?
根来 HSPはフリーラジカルを抑えて皮膚を紫外線から守ったり、
コラーゲンを保護したり、美肌づくりにも大貢献しているんですよ。
HSPを増やす化粧品や薬も開発されていて、世界各国で研究されています。
HSPが皮膚を紫外線から守る!
2012年、慶應義塾大学の水島徹教授の実験で、紫外線による肌のシワをHSPが防御することが報告されました。42℃のお湯にラットの皮膚を5分間浸すとHSPが増加。HSPがピークになる6時間後に紫外線を当てる実験を週3回10週間にわたって行ったところ、ほとんどシワが目立たなかったのです(上)。37℃のお湯に浸し、同じ実験を行ったラット(下)と比較するとその差は一目瞭然!
Matsuda, M., Hoshino, T., Yamakawa, N., Tahara, K., Adachi, H., Sobue,
G., Maji, D., Ihn, H. and Mizushima, T. Suppression of UV-induced
wrinkle formation by induction of HSP70 expression in mice. J. Invest.
Dermatol. 133, 19-28. (2013)
根来 HSPには傷んだ細胞を修復する働きがあり、細胞にストレスがかかると、そのストレスから体を守るために増産されます。その性質を利用して、お風呂の温熱で細胞に適度なストレスを加えHSPを増やすのです。
いし そんな素晴らしいタンパク質が、お風呂で簡単に増やせるなんて
アメイジングですねぇ!
根来 本当にお風呂って素晴らしいです。HSPは年齢とともに減っていくので、42℃入浴を習慣にして、日頃からHSPを増やしておくといいですよ。
ストレスに強くなり、細胞が傷ついた場合もすみやかに回復に導き、病気の予防につながります。
いし もっと熱い温度でもっと長く浸かったら、さらに効果が上がる?
根来 42度以上で長湯すると、深部体温が2℃以上上がって、血栓ができやすくなるなど、デメリットが出てくることもあるんです。10分で十分効果が得られますよ。
また、熱いお湯に入浴すると、交感神経が刺激されて眠れなくなることもあるので、夜に行うなら寝る2時間前までに、週1回くらいのペースで実践するとよいでしょう。HSPの効果は1週間ほど継続するので、このペースでも十分に効果があります。
いし 入浴前後の注意点は?
根来 入浴前後に500mlほどの水分補給してください。あ、でもビールはNGですよ。風呂上がりの一杯、といきたいところですが、ビールには利尿作用があり、脱水になる可能性が高いんです。
いし 水にしますぅ。
根来 浴室の中と外の温度差にも気をつけて。体が冷えて、血管が締まっているときに、いきなり熱い湯に浸かると、心臓や脳血管系疾患の危険性が高まります。心臓に遠いところからかけ湯をして入りましょう。
入浴後に体を冷やさないように部屋は適温にしておき、汗が引くまではバスローブなどを着て保温しましょう。
いし ガッテンです!
根来 それでは皆さん、今日も素敵な1日を!