素敵女医たちの更年期の乗りきり方、
4人の素敵女医にスポットをあて、それぞれの更年期対策を聞いていきます。
ひとりめは婦人科・美容皮膚科の土屋眞弓さんです。
土屋眞弓さん Mayumi Tsuchiya
53歳・婦人科・美容皮膚科 土屋産婦人科
「冷たい飲み物は避け、大豆イソフラボンを含む豆腐を食べたり、
エクオールのサプリもとっています。
動脈硬化の予防には良質な油(オメガ3)と青魚を。
オーガニックのプロテインも欠かしません」
土屋先生の経緯
●50歳 閉経。顔のハリ感と、髪の毛のコシやハリがなくなる。肌に赤みやかゆみ、発疹ができる。HRTや抗アレルギー剤などで鎮静化。
●51歳 父が亡くなり、実家の病院を継ぐ。
●52歳 二男の大学入試センター試験前日、夫が急逝。夫婦で運営していた病院の院長にも就任。ふたつの病院の経営者となり、ストレスから精神的な不調に襲われる。漢方薬、西洋薬、規則正しい生活、バランスのよい食事、ジム通い、水泳、ゴルフなどで体調を改善。
●53歳 精神症状はほぼ解消!
漢方薬と西洋薬をバランスよく
「私が更年期を自覚したのは50歳のとき。
生理が止まった途端、肌と髪に〝老い〞が現れたのです」
と話すのは、ふたつの病院の理事長と院長として活躍する土屋眞弓先生です。
「最も深刻だったのは、乾燥とかゆみ、そして発疹でした。
同時に顔の赤みが強くなり、肌のハリもなくなりました。
髪のコシとハリも失い、鏡を見るのが本当に憂うつでした。
ホットフラッシュなどわかりやすい症状は出ていませんでしたが、
これは更年期からくるものに違いないと診断し、
HRTをスタートしたのです」
先生が使用したのは、飲み薬のジュリナ(エストロゲン剤)とデュファストン(黄体ホルモン剤)。
HRTの効果はてきめんで、肌のハリ感が戻ってきたと言います。
「皮膚のかゆみは飲み薬のアレグラとホモクロミン、
ヒルドイドソフトという塗り薬で対処。
肌トラブルに効く漢方薬、十味敗毒湯と黄連解毒湯も服用しました。
顔の赤みと発疹に有効だったのは、
非ステロイド剤のアズノール軟膏とプラセンタ注射です」
HRTと漢方薬等をうまく取り入れ、症状が改善した矢先、
土屋さんの身辺に大きな変化が訪れます。
(後編に続く)
土屋先生が服用していたHRTと漢方薬、育毛剤など。
「不安感には柴胡加竜骨牡蛎湯、
感情の起伏が激しいときは甘麦大棗湯を服用。
抑うつ症状には半夏厚朴湯、肩コリには葛根湯、
お腹の冷えには大建中湯が効きました。
イライラには抑肝散ですね。
ただし漢方薬は体質によって飲むものが変わりますので、
必ず医師の診察を受けてください」
撮影/小松勇二 取材・原文/上田恵子