治療に行くとさっさと歯を抜かれていない? もしかしたらその歯、抜かなくてもいいかもしれません。今回は北欧式の口内環境に合わせたデンタルケア、最近の歯周病治療などについてご紹介します。
細菌を調べて的確なケアが必要!
「食後すぐの歯磨きが必要か? その答えは…虫歯菌が少なく、唾液の中和力が高い人は、食直後5分もかからずに酸性から元の弱アルカリ性に戻るので、すぐに磨く必要はありません。しかし、虫歯菌が多く、中和力が低い人は、すぐに歯磨きをしたほうがいいでしょう。
また、フッ素入りの歯磨き粉や歯科医院でのフッ素塗布は、虫歯リスクが高い人にとても有効。歯の再石灰化を促し、酸から歯を溶けにくくする効果が。ただ、リスクが低い人には不要。このように、ケア方法も人により変わってきます」(辻村傑先生)
ほかに、虫歯リスクは食事習慣も関係しています。飲食する回数が多いほど、口の中が長く酸性に傾くため、リスクが高まります。甘い物を食べるなら食直後にして、全体の回数を減らし、ダラダラ飲食もNG!
歯周病治療では、全国約35医院で導入している「トータルヘルスプログラム」が高い効果を上げています。歯周病菌の組成やガス、歯周精密検査などで、科学的にリスクを把握して、殺菌・組織の再生を促しながら、プラークや歯石の除去を徹底。口腔内細菌叢の環境をリセット&管理して根本治療を行います。
今後の歯の健康を考えると、精密根管治療や口腔内環境検査、歯の病気予防まで考えてくれる歯科医を選ぶのが得策。今まで、抜くしかないと言われた歯も温存できるかも。
次回からは「MyAge/OurAge世代にうれしい歯列矯正」をご紹介します。お楽しみに!
撮影/中川十内 イラスト/内藤しなこ 構成・原文/山村浩子 撮影協力/つじむら歯科医院