歯のトラブルで困らないための基礎知識。先生教えて!
答えてくれた先生
新谷悟さん
1961年生まれ。歯学博士。東京銀座シンタニ歯科口腔外科クリニック院長。昭和大学歯学部主任教授、口腔がんセンター長など、口腔がんとインプラント外科の専門医として、数々の大学で臨床教授として、指導的立場を歴任。最先端機器と熟練した技術で、口腔外科治療に情熱を傾ける
東京銀座シンタニ歯科口腔外科クリニック
東京都中央区銀座1-8-14 銀座大新ビル5F
☎03-3538-8148
辻村傑さん
1968年生まれ。歯科医。つじむら歯科医院グループ総院長。神奈川歯科大学大学院卒業後、アメリカで最先端歯科、フィンランドで予防歯科を学ぶ。患者の健康を守り育てる歯科医を目指し、予防に力を入れ、抜かない温存治療に定評。口コミで広がり、日本中から患者がやって来る
つじむら歯科医院
神奈川県伊勢原市小稲葉2204-1
☎0463-95-8214
www.tsujimurasika.com/
宝田恭子さん
1956年生まれ。歯科医。宝田歯科医院院長。日本アンチエイジング歯科学会常任理事。くちびるエクササイズを従来の歯科治療に取り入れ、口元の美しさを追求。特に義歯に力を入れており、その誠意ある治療に、遠方から来る患者も多い。近著に『5つの姿勢がキレイをつくる』(光文社)
宝田歯科医院
東京都江戸川区南小岩7-29-17
☎03-3657-4525
www.takarada-dc.com/
石井さとこさん (審美歯科)
1987年日本歯科大学卒業。恵比寿、ルミネ新宿、ルミネ有楽町で、審美歯科・ホワイトニングのホワイトホワイトを開設。’05~’12年までミス・ユニバース・ジャパン オフィシャルサプライヤー。
よい歯科医の条件
●しっかり話を聞いて、説明してくれる
●インフォームドコンセントをちゃんと行う
●費用をきちんと提示する
●一生懸命なことが伝わる
●安易に歯を削らない、抜かない
●予防やメンテナンスにも力を入れる
●セカンドオピニオンを嫌がらない
●院内が清潔である
●受付の対応が気持ちいい
歯の基礎知識についてのQ&Aは次のページで!
Question 1
よい歯科医の見分け方は?
A.自分の思いをしっかり話せることが第一条件。
「レントゲンや画像上のデータをもとにした説明も大切ですが、それに加え、歯に対する自分の"思い"を受け止めてくれる医師であること」(宝田先生)。
「例えば、治療に至った原因まで取り除きたいのであれば、虫歯や歯周病の原因を唾液検査、歯周病細菌検査、歯周組織検査などを行い、現在だけでなく未来も見据えた治療に応えてくれる歯科医を見つけることが必要でしょう」(辻村先生)。
「治療の精度を求めるなら、虫歯治療に虫歯探知液を使う、拡大鏡をつけて治療を行う、治療の状況を丁寧に説明してくれることなどで、その医師の姿勢がわかります」(新谷先生)
Question 2
唾液からわかることは?
A.口腔内と体全体の健康度までわかります。
「口腔内の健康では、唾液の量やpHを中和する能力、虫歯の原因となる菌の数などから、虫歯になるリスクが。ほかに歯周病になるリスクなどがわかります」(辻村先生)。
「唾液中のアミラーゼの量でストレス度や疲労度が、遺伝子検査で生活習慣病のリスクもわかります」(新谷先生)
「唾液には食事により酸性に傾いた口の中を、弱アルカリ性に戻す働きがあります。この戻す力が弱い=唾液が酸性に傾いている人は、虫歯になるリスクが高いといえます」(「ホワイトホワイト」院長・石井さとこ先生)。
写真は唾液1滴でわかるコンパクトpHメーター。資料提供/ホワイトホワイト
次回は「これだけは知っておきたいQ&A」の後篇をご紹介します。お楽しみに。
撮影/中川十内 構成・原文/山村浩子